荒山(あらやま)、鍋割山(なべわりやま)
・標高:1,572m(荒山)、1,332m(鍋割山)
・所在地: 群馬県前橋市
・日本百名山「赤城山」の南端に位置する山
・赤城山には例年5月下旬~6月下旬にかけてツツジが咲き誇る
・例年登山適期は4月下旬~11月上旬
「赤城山」は単体の山ではなく赤城火山体を示す名称で、黒檜山や駒ヶ岳、地蔵岳などの山々が含まれます。その中の少し離れた南端に「荒山」と「鍋割山」はあります。
以前、友人から『赤城の中で「鍋割山」が一番お勧め』と聞いて気になってたものの、なかなか登る機会がなく数年経過。今回ようやく行く機会があったので、「荒山」とセットで登ってきました。
※赤城山は活火山です。活火山に登る際は、念のため警戒レベル等を直前に確認しましょう ⇒ 火山登山者向けの情報提供ページ(気象庁)
駐車場情報(姫百合駐車場)
「姫百合駐車場」を利用しました。ここで標高は既に1,000m以上あります。舗装されていてトイレや飲料自販機もあります。50台駐車可能とのことです。トイレ横には登山靴を洗える水道もありました。
ちなみにこの駐車場は夜間閉鎖があるようです。
この日のコース
姫百合駐車場 ⇒ 荒山高原 ⇒ 荒山山頂 ⇒ 棚上十字路 ⇒ 荒山高原
⇒ 火起山 ⇒ 竈山 ⇒ 鍋割山山頂 ⇒ 竈山 ⇒ 火起山 ⇒ 荒山高原 ⇒ 姫百合駐車場
往復(周回)距離:8.9km 累積標高差:(上り)780m(下り)780m
標準コースタイムは、登り2時間30分、下り2時間15分です。
※往復距離と累積標高差は概測
姫百合駐車場 ⇒ 荒山風穴 ⇒ 荒山高原
駐車場を道路沿いに奥へ進んでいくと、左手に登山口が見えてきます。
ここからスタート。うっすらと雪がありましたが、問題なくツボ足で登れる程度。念のため、微妙な時期はチェーンスパイクも携行しています。
案内図があったので確認していきます。
道中は分岐がいくつも出てきますが、標識が立っているので確認しながら進めば問題ありません。
風も強くて寒かったので厚着をしていましたが、日が出ていたのもあってすぐに暖かくなってきました。
緩やかなアップダウンが続きます。
荒山高原が近づくにつれ、岩が増えて勾配も上がってきました。
「荒山風穴」。岩の間から涼しい風が吹くそうですが、この日は寒くて風が強かったのでよく分かりませんでした。
温度計ではマイナスを示していました。ハムスターのぬいぐるみ可愛い…
のんびり歩きながら「荒山高原」に到着。
「荒山高原」は広くて休憩しやすい場所です。これから登る「荒山」山頂方面を見ながら小休止。
荒山高原 ⇒ 荒山山頂 ⇒ 荒山高原
まずは「荒山」へ登りました。ここもとても緩やかな登り出し。
歩きやすい道が続きますが、細いのですれ違いの時はちょっと気を使います。
開けた所で振り返ると、後に登る「鍋割山」方面と関東平野がよく見えました。
幹の部分から折れてヒドラのようになっている木がありました…
もうすぐ山頂。
山頂手前で大きな岩のあるちょっとした急登。
それもすぐに終わって「荒山」山頂に到着。標高1,572mです。
「荒山」山頂は木々に囲まれて眺望いまいちでした。夏場はもっと見えなそうです。
「地蔵岳」はアンテナが立ち並んでいるので分かりやすいですね。
ということで、「荒山」山頂は滞在数分で下山開始。下りは南尾根・ひさし岩方面へ。
途中に巨岩がありましたが、左から巻いて普通に通れました。
尾根上を下って行くと、左手に「ひさし岩」がありました。
「ひさし岩」は眺望もよく、座って休憩するには良いポイント。
さらに下って行くと、東屋のある分岐に出ました。
細長い東屋。雪国にあるバス停のような形。思ったより狭くてちょっとボロ。
分岐を「荒山高原」方面へ。
”関東ふれあいの道”という歩きやすい道をテクテク下って行きました。
「棚上十字路」手前で右手に東屋発見。
こちらの東屋は10人ぐらいは余裕で入れそうで、割とキレイでした。
「棚上十字路」に出ました。
十字路の先に「芝の広場」というポイントがあったので、ちょっと寄り道して小休憩。
再び十字路に戻って「荒山高原」へ。
なだらかな道を歩いて「荒山高原」へ戻ってきました。
荒山高原 ⇒ 鍋割山山頂 ⇒ 下山へ
では「鍋割山」方面へ進みます。
少し登っていくと、ベンチのある開けたポイントに出ます。
遠くの景色は霞んでいましたが、関東平野が広がる爽快な景色。
階段も緩やかできつくありません。
「火起山」への稜線も開けていて気持ちがいいです。
ここでパノラマ写真を見ながら山座同定できます。
「火起山(ひおこしやま)」に到着。標高1,352mで、最終地点の「鍋割山」山頂より20m高いです。
いい景色や~
開放的でなだらかな稜線が気持ちいい。
「火起山」から約5分で「竈山(かまどやま)」に到着。標高1,345m。こんなに短い間隔でちゃんと山名標識が立てられている山は初めて(笑)
それではこの日のメインディッシュの「鍋割山」へ向かいます。ちょっと下って行きます。
最後にゆるっと登って
「鍋割山」山頂に到着。標高1,332mです。広々としていて関東平野が一望できます。
ここは確かにオススメしたくなる!小学生ぐらいのお子さん連れの人たちも結構いらっしゃいました。
手軽に登れてこんなに眺望が良くてのんびりできるのに、何で今まで登る機会が無かったのだろう。山頂でご飯を食べながらまったり休憩。
山頂標識も「赤城山」の中で一番立派なのではないかと思う(笑)
ここでもパノラマ写真を見ながら山座同定できます。でもこの日は霞んでいたので遠くの山はいまいち見えませんでした。
「榛名山」とその奥に「浅間山」。
山頂にあった案内図を見ると、鍋割高原の方からも登れるようです。でも後で調べたらそこの登山口は数台しか駐車できない模様。
名残惜しいですが、下山開始。
下山と言っても「火起山」までは若干登りが多い。
気持ちの良い稜線歩き。左手には赤城山の主峰「黒檜山」や「地蔵岳」等。
「荒山高原」に戻ってきました。姫百合駐車場方面へ下ります。
帰りは雪が溶けて泥道が増えていましたが、無事に駐車場まで戻ってきました。おしまい。
荒山、鍋割山の感想
赤城山は主峰の「黒檜山」周辺は何度も登っているのですが、南端の「荒山」と「鍋割山」は初めてでした。「荒山」も良かったのですが、「鍋割山」の稜線歩きと山頂の雰囲気がとても良かったです。
「鍋割山」だけなら危険個所もほとんど無く、体力があまりない人でも結構楽に登れると思います。でも日差しを避けられる場所がほとんど無いので、真夏は暑そうです。
なお、赤城山は例年5月下旬~6月下旬にかけてツツジが見頃になります。その時期の天気が良い日にまた登ってみたいと思いました。
▼赤城山(黒檜山~駒ヶ岳)の記事はこちら▼
下山後に立ち寄った場所
「富士見総合グラウンド」にちょっと駐車させてもらい、アカヤシオ見物と以前から気になっていたパン屋に行ってきました。
「アカヤシオの丘」。山行中は花をほとんど見られなかったので、寄ってみました。
新潟では見かけたことの無いアカヤシオ。無料で楽しめます。
桜とアカヤシオの共演。
その後、「アカヤシオの丘」から徒歩5分程度の距離にある「山のフモトのパン食堂 Cou屋」へパンを買いに行きました。
13時前来店で既にパンはほとんど売り切れ。残っていた数点の中から、バナナケーキを購入。とても美味しかったです。食堂は満席だったし人気ですね~。営業は金・土・日・月のみで時間も短めなので山と併せて行くのが難しい…
下山後に立ち寄った温泉
「道の駅ふじみ」にある「富士見温泉 見晴らしの湯 ふれあい館」。露天風呂が気持ち良かったです。料金も良心的。
この日使用した主な道具
MILLET(ミレー) ティフォン50000 ウォームストレッチジャケット
秋冬の山では防水性、耐風性、保温性のあるジャケットが必須です。行動中は暑くて不要でも、休憩中は着て汗冷えを防ぎます。
Karrimor(カリマー) バックパック cleave 30
ロールトップタイプのバックパックですが、前面ジップから荷室へアクセスできます。ショルダーハーネスにボトルホルダーやアタッチメントループがあり便利です。900gと軽量。
「THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900」
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。沸騰させたお湯を入れて行けば、バーナーを持って行かなくても山でカップ麺や温かい飲み物を楽しめます。
「snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル」
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。