
武甲山(ぶこうさん)
・標高:1,304m
・所在地:埼玉県秩父市、横瀬町
・日本二百名山、花の百名山
・両神山、武甲山、三峰山をあわせて「秩父三山」と呼ぶ
・石灰岩の採掘で北側が大きく削られている
「武甲山」は秩父市と横瀬町にまたがる日本二百名山です。両神山、三峰山とあわせて「秩父三山」と呼ばれている名峰です。
武甲山は古くから信仰の山として知られていますが、そこには不純物の少ない高品質な石灰石鉱床があり、昭和初期から北側斜面で大規模な採掘が行われてきたそうです。採掘された石灰石は主にセメントの原料として、戦後のインフラ整備やビル建設に使われたとのこと。
その結果、山頂標高は30m程下がり、北側の山容もピラミッドのような形に変貌してしまったそうです。そのような経緯から個人的には「可哀そうな山」というイメージが強かったため、今まで登るのを躊躇っていました。今回、友人からお誘いを受けたので初めて登ってみました。
駐車場情報

「武甲山御嶽神社一の鳥居」の駐車場を利用しました。ここが満車の場合は、300mほど下方に広い登山者用駐車場があるのでそこに駐車できます。

連休の朝5時半前に着いたのですが、「一の鳥居」駐車場にはまだ余裕がありました。到着時に「もっと遅く来てもよかったかな?」等と友人と話していましたが、写真撮ったり準備したりしていたら、どんどん車が来てすぐに満車になりました。やっぱり早めに来て良かったです。
駐車料金は無料で、きれいなトイレもありました。

狛犬はオオカミ(狛狼)。
この日のコース

一の鳥居駐車場 ⇒ 分岐 ⇒ 不動滝 ⇒ 大杉の広場 ⇒ 武甲山山頂 ⇒ シラジクボ ⇒ 分岐 ⇒ 一の鳥居駐車場
往復距離:7.3km 累積標高差:(上り)840m(下り)840m
標準コースタイム(夏期)は、往路3時間00分、復路2時間00分です。
※往復距離と累積標高差は概測です
一の鳥居駐車場 ⇒ 不動滝

トイレ横にある案内図を見てこの日のコースを確認。

登山届はここで提出できます。自分はネットで提出済み。

トイレの前を通ってスタート。

序盤はアスファルトの道。

スタート直後に間違えそうになった分岐。山道の方に入りそうになりますが、標識を見たらアスファルトの道をそのまま進む方向でした。

こっちでした。橋を渡ります。

小さな滝が涼しい音と風を運んでいました。

ツツジがきれいでした。

途中まで気づかなかったのですが、〇合目ではなく〇丁目の標柱があります。山頂が52丁目らしく、今どこら辺まで登っているのか分かりやすいです。

分岐があります。帰りは左から下りてくる予定。登りは道なりに進みました。

実は後で、「周回するなら時計回りでも良かったな」なんて話をしたのですが、それはまた後述。

ようやくアスファルトが終わり、登山道っぽくなってきました。


こんな橋もありました。

十八丁目にある「不動滝」。思っていたより水量が少なかった。

その横には祠。水の神様として「不動明王」が祀られているとのことで、手を合わせていきました。
不動滝 ⇒ 山頂手前の広場

しっかりした造りの橋を渡ります。滑り止めも付いていて安心。

二十丁目。「武甲山御嶽神社参道」と刻まれた立派な標柱がありました。


この登山道では至る所で石が積まれています。

全体的に登りやすい登山道です。

苔に覆われた石の祠がありました。ここに祀られているのは道の神様「道祖神」。山に入る者を守ると云われています。

その祠の裏には石積場があります。これは山頂神社にある石灰石に願い事を書いて、ここに積むことで願いが叶うとか。
友人「下山は別ルートだから石積めなくね?」自分「あっ!だめじゃん...」
時計回りにすれば良かったと後悔したのはこのためです。

まぁ、とりあえず気を取り直して登ります。

「大杉の広場」に到着。

中央に杉の巨木がドーンと立っています。

「大杉の広場」から少し登ったところに目立たない「見守り観音像」。

その近くには、先ほどの大杉に劣らない大きさの杉の木。

樹林帯をひたすら登っていきます。登りやすいのですが、遠くの景色を見るポイントが無いので、段々修行のように感じてきます。

四十八丁目はなぜか2つの標柱。

ようやく空が近づいてきて、建物も見えてきました。

山頂手前の広場に到着。
山頂手前の広場 ⇒ 武甲山山頂

奥に進むと「武甲山御嶽(みたけ)神社」があります。

山頂にあるとは思えないほど立派な神社です。


ふむふむ。難しいにゃー

山頂神社の狛狼。

これが先ほどの石積場にあった石ですね。「感謝石」というそうです。マジックペンまで置いてあります。
初穂料100円を賽銭投入口に入れて、感謝を込めて願いを書かせていただきました。石積場を通らない人は、横に置いておくと後で石積み場に持って行ってもらえるそうです。

山頂へ向かうために神社裏手に進むと、沢山のペットボトルと立札がありました。どうやら、「不動滝」で汲んだ水をここまで担ぎ上げて、排水桝に水を注ぐようです。
滝の前に沢山のペットボトルが置いてあったのですが、知らなかったので「何だこれ?」と素通りしていました…

山頂へ向かいます。途中、祠が並んでいました。

金属製のフェンスが現れます。入れるエリアと入ってはいけないエリアを明確に分けているようです。

フェンス沿いに進んでいくと、武甲山山頂に到着。標高1,304mです。

武甲山山頂はあまり広くありませんが、秩父方面の眺望が素晴らしいです。フェンスがあるのがちょっと残念ですが、無いと採掘場に落ちてしまう人がいるかもしれないので仕方ないですね。


秩父の街並みがよく見渡せます。「宝登山」や「破風山(はっぷさん)」など秩父の人気の低山も見えます。
武甲山山頂 ⇒ シラジクボ ⇒ 一の鳥居駐車場

山頂が混んできたので広場の方へ下ります。

しっかりした造りのトイレ建屋がありました。水を運んできませんでしたが、利用させてもらいました。次に登る機会があれば必ず運びます!
ちなみに横瀬町観光協会のサイトに武甲山のトイレの情報も掲載されているので、事前に確認しておくとよいでしょう。たまに使用できなくなる時もあるようです。
トイレの混雑や不便を避けるため、
・登山前に一の鳥居駐車場のトイレで事前にお済ませいただく
・携帯用トイレのご持参
にご協力をお願いいたします。
とのことです。

広場には東屋もありました。

東屋の中はこんな感じ。急な雨などの場合は助かりますね。

東屋からの眺望はありません。出入口が傾斜になっているので、転ばないように気を付けましょう。

下山します。帰路はシラジクボ経由のルートで下りました。

こちらのルート(持山寺跡コース)は目立つポイントこそないものの、自然豊かで静かな山歩きが楽しめました。

案内標識も随所に立っているので親切。

途中で幅の狭い道があり、足を滑らせないように注意が必要。特にこの写真のようになぜか足元にロープが張ってある箇所があるので、足を引っかけそうで少し歩きづらかったです。


序盤の分岐に戻ってきました。ここで往路のルートと合流。

惜しまれつつ2024年に閉店した「LOGMOG cafe」。もし再開したらまた武甲山に登りに来たいです。


「一の鳥居駐車場」に戻ってきました。ギュウギュウに満車でした。しかも下方の登山者駐車場も満車で、途中の道には路駐も沢山ありました。人気のある山なんですね。

下山後は芝桜で有名な「羊山公園」へ。一面芝桜&武甲山の写真を撮りたかったのですが、残念ながら芝桜はほとんど散ってしまっていました。例年4月中旬~下旬が見頃だそうです。
駐車場料金や入園料(人数分)を払ってまで行きましたが、ちょっと下調べが足りませんでした(笑)

武甲山をズームで。こちらから見ると、ピラミッドみたいとか要塞みたいという印象ですが、その裏側は自然豊かな良い山でした。おしまい。
武甲山の感想
登る前の武甲山は、自然が壊された「可哀そうな山」というイメージが強かったのですが、登ってみたら砕石場の裏側には自然が多く残っていて、登山者も想像以上に多く、人々に愛されている山というイメージに変わりました。
理想を言えば元の山容を維持してほしかったですが、その身を削って日本の高度成長を支えたと思うと、感謝するとともに愛着すら湧いてくるのも分かります。
今回歩いたコースは登りやすく、危険個所もほとんど無いので人気が出るのも頷けます。山頂までほとんど眺望はありませんが、見どころもあって楽しめます。
「感謝石」に書いた願いが叶うといいな…
この日使用した主な道具
井村屋 チョコえいようかん
時間が無いときに簡単にカロリー補給できるミニようかんのチョコ味。水が無くても食べられます(あった方が食べ良いですが)。最長5年間保存可能なので、災害備蓄品としてもおススメです。
ARC'TERYX(アークテリクス) Delta LT Jacket
登山中は暑くなって不要でも、休憩中にアウターの下に着られる薄手のフリースやダウンジャケットがあると良いです。バックパックに最低1枚は入れて行きましょう。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。沸騰させたお湯を入れて行けば、バーナーを持って行かなくても山でカップ麺や温かい飲み物を楽しめます。夏には氷を沢山入れて持って行き、山頂でキンキンに冷えた飲み物を味わえます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。