五頭山(ごずさん)
・標高:912m
・所在地:新潟県阿賀野市、阿賀町
・五頭山の名前の由来は、麓から見える5つの峰から
・特に見晴らしが良いのは、「五ノ峰」と「前一ノ峰」
・例年12月~4月中旬は積雪期
「五頭山」は新潟県の下越地方を代表する山で、1,000mに満たない標高ながらも多くの登山者に愛されています。登山コースはいくつかあり、以前紹介した「五ノ峰コース(出湯コース)」の他に、「三ノ峰コース」、「スキー場コース」などが人気です。
12月上旬、雪が少し積もった五頭山に「三ノ峰コース」から登ってきました。ちなみに「三ノ峰コース」は、積雪期の五頭山で最も人気のあるコースです。
この日の山行記録
駐車場情報(三ノ峰コース)
三ノ峰コースの登山口へは、「どんぐりの森キャンプ場」を目指します。キャンプ場手前で、道路横に砂利の駐車スペースがあるので、そこに車をとめます。
ただし、真冬になるともう少し手前の「菱ヶ岳駐車場」までしか除雪されないので、そこに車をとめます。「菱ヶ岳」に登る起点にもなるので、駐車場は100台くらい駐車できる広さです。トイレは無いので、予め麓で済ませて行きましょう。
【公共交通機関を利用する場合】
「JR水原駅」から阿賀野市営バス(五頭温泉郷線)に乗車します。「村杉温泉」で下車し、登山口まで徒歩30分です。
この日のコース(ピストン)
菱ヶ岳駐車場 ⇒ 三ノ峰コース入口(3合目) ⇒ 三ノ峰 ⇒ 一ノ峰 ⇒ 前一ノ峰 ⇒ 本峰 ⇒ 前一ノ峰 ⇒ 一ノ峰 ⇒ 三ノ峰 ⇒ 3合目 ⇒ 駐車場
往復距離:8.5km
累積標高差:(上り/下り)1,120m/1,120m
登山口~本峰の標準コースタイム(夏期)は、上り2時間40分、下り2時間00分です。
冬期(雪山)のコースタイムは一般的に夏期よりも長くかかります。積雪量や天気によって大きく影響されるので、余裕を持った計画を立てましょう。
※往復距離と累積標高差は概測
菱ヶ岳駐車場~三ノ峰
まだ積雪量は少なく、「どんぐりの森」手前まで車で行けそうでしたが、「菱ヶ岳駐車場」に車をとめました。
車道をてくてく歩いて行きます。
「スキー場コース」はここで左に入って行きます。この日は「三ノ峰コース」なので、真っ直ぐ道なりに進みます。平日なのに、車が沢山ありました。
「どんぐりの森キャンプ場」に到着。
ここから登山スタートです。ちなみにここが既に3合目。
数日前に登った友人からは「最初から雪道だったよ」と聞いていたのですが、どうやらここ最近の好天で融けてしまったようです。
入口が3合目だったので、もう5合目。雪が少しずつ増えてきました。
雪山装備の慣らしのため、この日は冬靴とゲイター着用。
青空での雪歩きは気持ちがいいです。ここでサングラスを忘れたことに気づきました。雪山歩きではサングラスやゴーグルは必ず持って行きましょう。長時間だと目がやられます。
7合目に到着。この日は気温が高めだったのと、トレーニングのために荷物多めに持ってきたので汗ダラダラ。
上着を脱いだら一気に涼しくなりました。ではリスタート。
トレースばっちりでとても歩きやすかったです。
三ノ峰までもう少し。
9合目。
「三ノ峰」に到着です!
真冬になるとこの鐘も雪で埋まります。
三ノ峰~本峰
避難小屋へ向かいます。
三ノ峰近くにある避難小屋。小屋の中の写真を撮ろうと思ったら、大勢休憩していたのでやめました(笑)
先へ進みます。まだまだトレースばっちりでした。
「一ノ峰」手前の急坂。下りで転んでいる人が何人かいました。
まだ積雪が多くないので、枝が邪魔で通りづらい箇所も。
「一ノ峰」に到着!
お地蔵さん、かろうじてお顔が出ていました。
晴天で見晴らしもバッチリ。
続いてすぐ先の「前一ノ峰」へ向かいます。
「前一ノ峰」に到着。
「前一ノ峰」から見る景色が一番好きです。
では本峰まで向かいます。
ステップが刻んであって下りやすかったです。
ぐるぐるの木も雪で埋まってしまいそう。
分岐が見えてきました。
左の本峰方向へ向かいます。
五頭山本峰に到着です!まだ標柱は埋まっていませんでした。
もっと積雪が増えると、手前の木々が埋まって飯豊連峰までよく見えるようになります。
前の週にガツンと雪が降ったのですが、麓はもう雪がほとんどありませんでした。
本峰~駐車場
それでは戻ります。
分岐を右(一ノ峰方面)へ曲がります。
菱ヶ岳への縦走路にも足跡がいくつか伸びていました。
「前一ノ峰」は混んでいたので通過。
一ノ峰でお昼休憩。トレーニングのために水は多く持って来ましたが、雪山では現地調達もできます。
お昼を食べて、一ノ峰から出発。下りやすくするためにチェーンスパイク装着。
終始ツボ足でも行けそうでしたが、やっぱりスパイクがあると楽ですね。ちなみに新潟のベテランさん達は、スパイク付の長靴で雪山に登る人も多いです。
避難小屋にはもう誰もいませんでした。
避難小屋内部。きれいに整理されています。
気温は13℃!そりゃ4枚も重ね着してして動き回ったら暑くなるわ。
避難小屋の左横に続く道は、スキー場コースや五ノ峰コースにつながります。
でもこの日は三ノ峰コースをそのまま下りました。
里山の雪道下山は楽ちん。アイゼンかスパイク履いていればあまり滑らないし、滑って転んでも痛くないのでガンガン下れます。
7合目辺りからもう土が出始めてきたので、早々にチェーンスパイク外しました。
気温が高いのと登山者が多かったためか、6合目付近からはグチャグチャ(笑)
どんぐりの森キャンプ場が見えてきました。
三ノ峰コース入口(3合目)に到着。
あとは駐車場までテクテク車道歩き。久々の雪道歩き、楽しかったです。
五頭山(三ノ峰コース)の感想
三ノ峰コースは、他のコースよりも比較的楽に山頂へ行ける人気のコースです。特に冬期になると、多くの人は三ノ峰コースを登るので、トレースが付きやすいです。雪山初心者の人が冬期の五頭山に登る場合は、三ノ峰コースから登るのがおススメです。
厳冬期になると雪が深くなり、三ノ峰から先のトレースがあまり付かなくなります。その時期は三ノ峰(または避難小屋)で折り返す人が多くなるためです。雪山登山は夏以上に、自身の力量を考えて無理をせず楽しみましょう。
五頭山下山後に立ち寄る温泉
五頭山の麓には沢山の温泉施設があります。「五頭温泉郷」のWebサイトから行ってみたい温泉を探してみてください。ただし、日帰り入浴は時期や時間によって対応していない施設もありますので、不明な場合は各施設へ問い合わせてみてください。
五頭温泉郷 | 五頭温泉郷旅館協同組合 | 五頭温泉郷旅館協同組合 公式ページ
中越方面へ帰る人は、ちょっと車で走りますが安田の「やすらぎ」がおススメです。
この日使用した主な道具
ISUKA(イスカ) ゴアテックス ライトスパッツ フロントジッパー
雪山用のロングスパッツ(ゲイター)です。この日使用したモデルと異なりますが、ゴアテックスで頑丈な作りになっているのでおススメです。
SCARPA(スカルパ) レベルGTX
岩場の多いアルプスの縦走からある程度の雪山まで対応できます。片足660gと軽量なのもお気に入りです。後にコバがあるので、セミワンタッチクランポン(アイゼン)も装着できます。
Triwonder 18本爪 チェーンスパイク
長爪アイゼン(10本や12本)を使用するまでもない雪道で使用します。チェーンスパイクは軽くてコンパクトに収納できるので、初冬や残雪期は念のため持って行くことが多いです。