唐松岳(からまつだけ)
・標高:2,695m
・所在地:長野県北安曇郡、富山県黒部市
・新日本百名山の一つ
・八方尾根にある八方池は、ゴンドラやリフトを乗り継いで観光客でも訪れることができる
・冬はスキー・スノボ客だけでなく、雪山登山者も多い
「唐松岳」は北アルプスの高山ですが、ゴンドラやリフトを乗り継ぐことで標高1,830mから登山を開始できます。麓には冬のアルペンスポーツで有名な「白馬村」があり、温泉やおしゃれなお店も多いです。そのため、北アルプス登山の入門者によく利用されます。
夏シーズンの唐松岳に登るのは3年ぶりですが、今回はお盆シーズン真っ只中の混雑日に登ってきました。
駐車場情報
八方尾根から唐松岳へ登る場合、ゴンドラやリフトを乗り継いで標高を稼ぐことができます。今回はリフト料金を節約するために「黒菱ライン」を利用しましたが、初めての場合は「八方アルペンライン」利用をおススメします。
黒菱ライン :大人(往復)1,200円 (片道)640円
八方アルペンライン :大人(往復)2,900円 (片道)1,550円
【黒菱ライン】
①黒菱第3リフト(2人乗りゴンドラ)⇒②グラードクワッドリフト(4人乗りリフト)
GoogleMapでは「黒菱駐車場」で検索できます。200台駐車可能とのことです。ただし、黒菱駐車場へ向かうには、すれ違いの厳しい細い道路を長々と走るので、運転に慣れていない人は利用しない方がいいです。
【八方アルペンライン】
①ゴンドラリフト「アダム」(6人乗りゴンドラ)⇒②アルペンクワッドリフト(4人乗りリフト)⇒③グラートクワッドリフト(4人乗りリフト)
GoogleMapでは「八方ゴンドラリフト」や「八方駅」で検索できます。有料、無料いくつかの近隣駐車場のすべてを合わせると1,000台以上駐車可能とのことです。
<公共交通機関を利用する場合>
八方尾根のWebサイトが分かりやすいです↓
この日のコース
黒菱駐車場 ⇒ 黒菱第3リフト ~ グラードクワッドリフト ⇒ 八方池山荘 ⇒ 八方池 ⇒ 丸山ケルン ⇒ 唐松岳山頂 ⇒ 唐松岳頂上山荘 ⇒ 丸山ケルン ⇒ 八方池 ⇒ 八方池山荘 ⇒ 黒菱駐車場
往復距離:10.7km 累積標高差:(上り)1,320m(下り)1,320m
標準コースタイムは、往路3時間50分、復路3時間10分です。
※八方池山荘を起点にした数値となっています(距離、標高差、時間)
※往復距離と累積標高差は概測です
黒菱駐車場 ⇒ 八方池
ここ数年、平日にしか唐松岳に来ていなかったのですっかり油断していました。黒菱ラインのリフトが動き出す10分前ぐらいに駐車場へ到着したら、ほぼ満車状態!しかもリフトに並ぶ長い行列!お盆シーズンを完全に舐めていました...
それでも、駐車場からいきなり見える白馬三山にテンション上がります。
トイレは「カフェテリア黒菱」1階を利用します。飲料の自動販売機も中に1台あります。
今回、リフト料金節約のため黒菱ラインの片道だけにしました(上りだけリフトを利用し、下山時はリフト無し)。上りも下りもリフトを利用しない人もいますが、結構な角度の坂や歩きにくい道もあるので、初心者にはおススメしません。
この行列の原因は、客が多いからだけではなく、チケット販売と改札が一緒になっているためでした。無人のリフトが何台も上って行くのを見ながら、文句を言っても仕方ないので気長に待ちます(笑)
ようやく1本目の黒菱第3リフトに乗れたとき、駐車場に着いてから1時間以上経過してました。こんなに待つなら最初から歩いて登れば良かったかもなんて思いながら、でもやっぱりリフトは楽ですね~。
1本目のリフトを降りたら、2本目のグラードクワッドリフトへ向かいます。
ここで八方ラインと合流するので、八方池へ向かう観光客の人も沢山。
鎌池湿原。
天気予報を一応確認。午後から曇り。雷予報も。唐松岳は午後からガスることが多いので、なるべく早めに山頂へ着きたかったけどスタート前につまづいてしまいました(笑)
2本目のグラードクワッドリフトに乗っていたらいや~なガスが。
八方池山荘(右の建物)前に着きました。この山荘で前泊して早朝に登るという優雅な山行を一度やってみたい。
この建物はトイレ。夏シーズンは途中の八方山と唐松岳頂上山荘のトイレも使用できます(チップ制)。
さて、ようやく登山開始です。
分岐がありますが、どちらからでもOKです。左から行く方が木道やベンチも多く、観光客向けです。
八方山ケルンに着いたときはガッスガス。唐松岳には立派なケルンがいくつも立っています。
先に見える建物は、八方山のトイレ。
第2ケルン(息ケルン)。その先には八方ケルンが見えます。
顔みたいな八方ケルン。写真撮影している人が多かったので、上から撮影。
ちょっとガスがとれてきました。
八方池に到着です。八方池山荘から標準コースタイムで1時間ぐらいです。沢山の人が観光しています。
第3ケルン。
晴れて風がなければ、八方池を鏡にして白馬三山がきれいに映るのですが、なかなかガスが消えてくれないので諦めて進みました。
八方池 ⇒ 唐松岳山頂
八方池から先は登山道らしくなってきます。登山装備でない人はここから先に進まないようにしましょう。
八方池を過ぎてから晴れて日差しが強かったので、木陰はありがたかったです。
「扇雪渓」です。真夏のお盆シーズンでもこれだけ大量の雪が残っています。ここは通らず、眺めるだけのポイント。
先に進めば進むほど人が増えてきているような...
「丸山ケルン」に着きました。ここは見晴らしも良く、広いので休憩スポットです。
ようやく唐松岳が奥に顔を見せます。
「不帰ノ嶮(かえらずのけん)」怖くてまだ通ったことはありません。
道が細くなるにつれ、段々渋滞してきました。
以前は通れた頂上山荘への迂回ルートが通れませんでした。
あのような細い板?を渡るちょっとスリリングな箇所もあるルートでしたが、今は通れないようです。
以前はなかったしっかりとした足場が組まれていてちょっと感動。
ここを越えたら唐松岳が見えます。
唐松岳がようやく目の前にドーン!ここから標準コースタイムで20分ぐらいかかるので、疲れていたら少し休憩しましょう。あまり長く休憩しているとあっという間にガスってしまうこともあるので気をつけてください。
唐松岳頂上山荘です。五竜岳へ縦走した時に宿泊したことがありますが、(平日で空いていたのもあって)とても快適でした。※自炊は屋内でできないのでご注意ください。
それでは山頂へ向かいます。山荘近くにバックパックをデポして登る人もいます。
唐松岳山頂です。人が多い!
でも景色は素晴らしいです!
山頂は人がごった返してゆっくり休憩できなそうだったので、下りて頂上山荘へ向かいます。
唐松岳山頂 ⇒ 山荘 ⇒ 黒菱駐車場
山荘の中も外も沢山の人。
山荘の自販機で買ったコーラ(400円)。温かったので、持参した氷に注いで飲みました。
牛首(五竜岳方面)へ向かう人も結構いました。翌日仕事じゃなかったら縦走したかったです。
お昼ごはんも食べたので下山します。山荘裏に回ると凄いガス。
遠くの景色が見られなかったけど、日差しが弱くなった分ちょっと涼しい。
山頂方面をふりかえると向こうはまだ青空。
まだ登ってくる人が多かったので、渋滞でなかなか下山が進みませんでした。
渋滞から抜けて人が少なくなってきました。
丸山ケルンはさすがに人が沢山。
「扇雪渓」もガスガスだとよく分からないですね(笑)
遠くの景色が見えないので、花を眺めながら歩きます。
一瞬だけ青空が。
八方池まで戻ってきました。こんな天気でも沢山の人がいました。
八方池山荘に着きましたー。皆さんリフトに並ぶ中、歩いて駐車場まで下ります。
第1ケルン。
ひたすら石畳の道を下ります。藪の中を近道できますが、足元が見えづらいのでお勧めしません。
黒菱第3リフトまで来ました。
ここから黒菱駐車場まで下ります。
舗装されていますが、角度が急なので登ると結構疲れます。
駐車場に戻ってきました!おしまい。
唐松岳の感想
唐松岳には毎年のように登っていますが、夏に来るのは3年ぶりでした。
登山者以外でも北アルプスの絶景に出会える八方池があるため、今回のように観光シーズン連休には大混雑します。唐松岳へも多くの登山者が訪れるため、八方池から先も細い尾根道などで渋滞が発生します。
なので、夏休みシーズン中は平日に登られることをおススメしますが、お盆や土日祝日に登られる際は渋滞を覚悟の上、時間と心にゆとりを持って登ってください(笑)
唐松岳山頂や八方池から眺める景色は、晴れていれば絶景間違いなしです!
下山後に立ち寄った温泉
唐松岳下山後は、下記の温泉に立ち寄ることが多いです。
この日使用した主な道具
サロモン TRAILBLAZER 20
超軽量バックパックです。夏場の日帰りトレッキングの場合は、コンパクトで軽量な装備で行くと楽です。
サロモン(SALOMON)X ULTRA PIONEER MID GORE-TEX
この日履いていったシューズの後継モデル。片足重量410g(27.0cmの場合)程度と軽いです。フィット感良く、ゴアなので多少の雨やぬかるみでも問題ありません。蒸れも軽減。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
イスカ(ISUKA) フォールドアップクーラー
軽量で比較的嵩張らない保冷バッグです。夏場は凍らせたペットボトル飲料を保冷剤代わりに入れて冷やしています。