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新潟県在住のんびり山歩き 初心者、中級者向けおすすめ登山ルート、登山口情報、コースタイムなど

山梨県「乾徳山」で変化に富んだ山歩きと眺望を楽しむ

乾徳山(けんとくさん)

・標高:2,031m

・所在地:山梨県山梨市

・日本二百名山、山梨百名山

・樹林帯、草原、岩場・鎖場など変化に富んだ登山ができる山

・富士山の眺めが良く、山頂は360度ビューが楽しめる

 

「乾徳山」は山梨県山梨市に位置し、奥秩父山塊の前衛と言われる日本二百名山です。樹林帯や草原、岩場・鎖場など色々な山の要素を一度に味わえる山です。

また、中腹から上は富士山がよく見え、山頂は360度ビューの展望が広がります。山頂からは周辺の山々を始め、富士山や南アルプスなども眺められます。

 

 

駐車場情報

この日は山梨市三富徳和の登山口駐車場を起点にして登るコース。駐車場は道路を挟んで2ヵ所あり、合計で40台程駐車できそうです。駐車場は舗装されて駐車しやすく、料金は無料です。

 

6時頃に駐車場に到着しましたが、既に第一駐車場は満車に近かったです。なお、登山口駐車場というものの、登山口まで結構距離が離れています(笑)

 

登山ポストやトイレ、飲料自販機も駐車場周辺にあります。ちなみに、山梨交通の路線バスで来ることもできるようです。

 

 

 

この日のコース(周回)

駐車場 ⇒ 登山口 ⇒ 国師ヶ原十字路 ⇒ 月見岩 ⇒ 扇平 ⇒ 髭剃岩 ⇒ カミナリ岩 ⇒ 胎内 ⇒ 鳳岩 ⇒ 乾徳山山頂 ⇒ カミナリ岩 ⇒ 髭剃岩 ⇒ 扇平 ⇒ 月見岩 ⇒ 道満山 ⇒ 登山口(徳和峠) ⇒ 駐車場

 

往復距離:10.5km 累積標高差:(上り)1,250m(下り)1,250m

標準コースタイム(夏期)は、往路4時間40分、復路2時間20分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測です

 

 

 

駐車場 ⇒ 登山口 ⇒ 国師ヶ原十字路

駐車場から道路を歩いて行きます。

 

すぐに分岐があります。往路は左手へ進み、復路は右手から下りてくる時計回りの計画です。

 

徳和川沿いの道路をテクテク歩いて行きます。

 

住宅地を抜けると砂利が増えてきますが、まだ林道歩きが続きます。登山口を示す標識が随所にあって親切。

駐車場から標準コースタイムで30分。ようやく登山口に到着。

 

一応、熊鈴つけてきています。

 

序盤は割と傾斜強めの樹林帯を登って行きます。

 

ガツガツ登っていたら早くも暑くなってきました。序盤の休憩ポイントで早くも上着を脱ぎました。

 

徐々に光が入るようになってきて新緑がきれい。

 

「駒止」という休憩ポイント。ここで5分程休憩している間に、7~8人に抜かれました。初めて「乾徳山」に登って感じましたが、健脚な人が多い。

岩が増えてきました。

 

標識の矢印がキツネ!

 

ぐいぐい登って行きます。

 

「錦晶水」という水場を過ぎると、左奥に乾徳山の山頂が見えてきます。開けた緩やかな道に変わります。こういう所はのんびりゆっくりと歩くのが好きです。

 

「国師ヶ原十字路」に到着。まっすぐ進むと山頂方面。左へ進むと「高原ヒュッテ」(避難小屋)を経由して、山頂へ裏から回り込む道。右は大平高原や道満山方面です。

 

 

 

 

 

国師ヶ原十字路 ⇒ 月見岩 ⇒ 扇平 ⇒ 髭剃岩

「高原ヒュッテ」方面に行くルートも考えましたが、混んでくる前に先に進みたかったので、まっすぐ進んで山頂方面へ。トイレに行きたかったら、ヒュッテに寄ると良いです。

 

左手にヒュッテを眺めながら進みます。「ヒュッテも見に行けば良かったなぁ」なんてちょっと後悔しつつ進みました(笑)

 

上に進むと巨岩も増えてきます。

 

急登が続いて疲れてくる頃に...

 

ちょうど眺望の良い休憩ポイントが。この日最初の富士山ビュー。「月見岩」までもう少しなのですが、我慢できずここで休憩しながら軽く栄養補給。

 

少し休憩した後、登り再開。

「月見岩」に到着。

 

開けた野原にドーンと存在感のある「月見岩」。

岩に乗ってみました。「月見岩」という名前の由来は分かりませんが、ここで月見をしたら気持ちよさそう。富士山も良く見えます。

 

それでは山頂方面へ。「月見岩」から山頂までは標高差300mほど登ります。疲れてくると「ウェッ」となりそうな標高差ですが、地元の低い里山に登るぐらいと考えたら気持ちが少し楽になります。

 

「扇平」。ここの標識もかわいい。

「手洗石」と書かれた岩がありました。確かに手洗いができそうな量の水が溜まっていたのですが、ちょっと遠慮しておこうかな(笑)

「扇平」の先は、岩の多い急登が始まります。

 

ルートが不明瞭なポイントは、ペンキ印を確認しながら進みます。

 

鎖場もいくつかあります。岩場に慣れている人なら、鎖を使わなくても上り下りできる箇所も多かったです。

 

「髭剃岩」に到着。

 

「髭剃岩」は、バックパックを下ろして横向きになってようやく通れそうな割れ目のある巨岩です。でも苦労して進んだ先は道が無く、そのまま戻ることになるらしいので自分は入口から見るだけにしておきました(笑)

 

 

 

髭剃岩 ⇒ カミナリ岩 ⇒ 鳳岩 ⇒ 乾徳山山頂

「髭剃岩」を後にし、岩場を登って行きます。

 

髭剃岩と富士山

「ここ通るの?」とちょっと引くような箇所を進みます。

 

梯子もあります。段々楽しくなってきました。

 

「カミナリ岩」。ここで少し渋滞。

 

カミナリ岩を登った先から見下ろすとこんな感じ。少し難しい岩ですが、慣れている人なら鎖を使えば割と簡単。

 

樹林帯歩きが長かったせいか、岩場ゾーンが楽しすぎる。

 

「胎内」。この巨岩の下を潜って進むことができますが、迂回することも可能。

 

意外と狭そうだけど大丈夫かな...と不安に感じながら潜ってみました。結果、バックパックを背負ったままでも何とか通過できました。荷物パンパンのバックパックだと引っかかりそうな感じ。

その先も岩場が続きます。

 

山頂手前で一旦緩やかになります。

 

山頂が見えてきました。

 

ここで出てくるのがラスボス「鳳岩」。20mほどの高さの岩壁を登ります。

「こんな怖い所登れな~い」なんて言う人はそもそも乾徳山に登りに来ないでしょうが、一応右手に迂回路があります。

 

クラックをうまく使って慎重に登れば鎖無しでも行けそうですが、時間がかかりそう。それにギャラリーが多かったので、うまく登れなかったら恥ずかしい(笑)

ということで、鎖をふんだんに使ってサクッと登りました。

 

乾徳山山頂

「鳳岩」を登り切ったら「乾徳山」の山頂に到着。標高2,031mです。山頂は岩の上なので足場は不安定ですが、360度ビューの絶景です。

 

 

 

 

乾徳山山頂 ⇒ 月見岩 ⇒ 道満山 ⇒ 登山口(徳和峠) ⇒ 駐車場

まずは「富士山」ドーン。

 

雲がかっていますが南アルプス~。

 

山頂奥の北方に見えるのは「黒金山」。乾徳山と縦走する人も多いそうです。その右奥には百名山の「甲武信ヶ岳」も見えます。景色を眺めながらおにぎりをパクつく。

 

山頂が混雑してきたので下山します。「鳳岩」は登ってくる人がまだ沢山いるようなので、迂回路から下山。

 

迂回路から見た「鳳岩」。

 

「雨乞岩」。

 

富士山を眺めながら下って行きます。

再び「カミナリ岩」。迂回できないのでこのルートを通る以上、避けて通れません。鎖がなかったら結構な難所です。

「扇平」に戻ってきました。岩場が続いたせいもあって、開放的でなだらかな「扇平」は本当に癒しのポイント。

 

「月見岩」は大勢の人が休憩していたので、富士山の写真だけ撮って通過。登りで寄っておいて良かった。

 

下りはここでルートを変え、「道満山」方面へ。

 

ちょっとした岩場のアップダウンがあるものの、途中まではゆるやかで歩きやすい道が続きます。

 

所々でアカヤシオが咲いていて癒されました。

 

ちょっと分かりにくい分岐。まっすぐ進むと「国師ヶ原十字路」方面。左手に折れて「道満山」方面へ下りました。

 

何か所か林道を渡ります。

 

道満尾根コースはザ・休憩ポイントと言えるような所がありませんでした。ここは岩がベンチのようになっていたので、腰掛けてちょっと休みました。

 

「道満山」に近づくにつれ、木々に緑が。新緑がきれいでした。

 

「道満山」山頂。特に何もなく、眺望もありません。

 

あとはひたすら下って行きます。

「徳和峠登山口」に下りてきました。ここからは舗装された道路歩き。

 

獣害防止用の柵があります。通った後は必ず施錠しましょう。

 

集落が見渡せるポイント。良い景色ですね。

 

その後、道路をのんびり歩いて駐車場へ戻りました。後半は気温が上がって汗ダラダラだったので、自販機で買った炭酸飲料がマジ美味かったです。おしまい。

 

 

 

 

乾徳山の感想

先述しているとおり、乾徳山は序盤の樹林帯歩き、中盤の草原歩き、後半の岩場・鎖場といった登山の様々な楽しみを一度に味わえる山です。また、中腹や山頂など眺望の良いポイントもあり、満足度の高い山行になりました。

登山ルートとしては、東側の「大平高原」から登るコースが最短らしいので、次回機会があればそちらから登ってみたいと思います。

 

【富士山がよく見える山】

 

下山後に立ち寄った温泉

登山口駐車場から車で10分程にある「みとみ笛吹の湯」で汗を流しました。

この辺りは他にも温泉施設が沢山ありますが、新潟への帰路沿いにあって、あまり混んでいなそうな所を選択。市営なので料金も良心的。暑かったので、ぬるめの露天風呂がちょうど良かったです。寝不足だったので、休憩場で仮眠できたのも助かりました。

 

この日持っていった主な道具

THE NORTH FACE ベンチャージャケット

春や秋に持って行きやすい薄手の軽量ジャケットです。ちょっと雨が降った時もこれでしのげます。

 

TRAILBUM STEADY

重量485gと超軽量のバックパックです。基本容量40Lですが、吹き流しが長いので最大50Lまで入るそうです。フロントの大きなメッシュポケットで上着や登山用クッションなど簡単に出し入れできるのが便利です。

 

BLACKDIAMOND(ブラックダイヤモンド)  クラッググローブ

岩や木々を掴むような急坂が多い山では手を保護できるしっかりとしたグローブがあると良いです。

 

東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付

簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。