
雲取山(くもとりやま)
・標高:2,017m
・所在地:東京都西多摩郡奥多摩町、埼玉県秩父市、山梨県北都留郡丹波山村
・日本百名山
・東京都で最高峰
・登山適期は例年4月~11月
「雲取山」は1都2県にまたがる日本百名山で、東京都の最高峰です。この山に初めて登ったのは2017年。標高2,017mにちなんで、記念登山で盛り上がった年でした。
「日本百名山だし、1回ぐらい記念に登っておくか」と思って登った2017年。その登りやすさと富士山や南アルプス等の眺めの良さに魅せられて、今回で3年連続です(笑)
11月下旬の土曜日に荒天の新潟を抜け出して、雲取山を「鴨沢ルート」で登ってきました。
駐車場情報

「丹波山村村営駐車場」に車をとめます。約60台は駐車可能らしいです。混雑期は前日夜に満車になることもあります。2017年に整備されたらしく、駐車場にはきれいなトイレ(水洗)があります。登山ポストもあるので、登山届を出していきましょう。なお、冬期(12月~3月中旬頃?)はここのトイレは閉鎖されるらしいです。
▼公共交通機関利用の場合▼
JR奥多摩駅から西東京バスに乗って、鴨沢バス停まで40分位です。
この日のコース

丹波山村村営駐車場 ⇒ 登山口 ⇒ 堂所 ⇒ 七ツ石小屋 ⇒ 七ツ石山 ⇒ 奥多摩小屋跡 ⇒ 小雲取山 ⇒ 雲取山山頂 ⇒ 小雲取山 ⇒ 奥多摩小屋跡 ⇒ 七ツ石小屋 ⇒ 堂所 ⇒ 登山口 ⇒ 丹波山村村営駐車場
往復(周回)距離:21.3km
累積標高差:(上り/下り)1,830m/1,830m
標準コースタイムは、上り5時間+下り3時間50分の合計8時間50分です。休憩も含めると10時間は見ておくとよいでしょう。
※往復距離と累積標高差は概測
丹波山村営駐車場 ⇒ 七ツ石小屋

土曜日だったので駐車場が満車になる前に、深夜に移動し到着。少し車で仮眠して朝6時半ころに出発しました。この季節でも満車に近かったですが、さすがに路駐はありませんでした。

しばらく駐車場前の道路を登って行くと、左手にタバスキー(丹波山村のマスコットキャラクター)が描かれたダサかわいい看板が現れます。ここが登山口になっています。

杉林の中のなだらかな道をしばらく歩きます。とてもなだらかでスピード上げたくなりますが、先は長いのでほどほどに。

しばらく登って行くと、謎の建物(廃屋?)がいくつかあります。

「平将門 迷走ルート」というプレートが各ポイントに設置されています。読みながら歩くと面白いです。10枚全てコンプリートする場合は、バス停の方から登ってこないとダメらしいです。

霜が沢山ついていました。さすがに11月下旬ともなると朝はとても寒くて、アウターの中にライトダウンも着込んで登っていました。

ところどころ平らで広めのポイントがあって、休憩しやすい登山道です。

たまに傾斜が急な箇所もありますが、全体的になだらかな道が続いています。その分距離も長いのですが。

「堂所(どうどころ)」。広くて休憩する人が多いポイントです。暑くなってきたので、中に着こんでいたダウンを脱ぎました。

徐々に岩が増えて傾斜も上がってきます。

分岐が現れます。

道なり(左)に進む方向は、七ツ石山を経由せずに雲取山へ進める巻き道です。七ツ石山を経由する予定なので、右手に曲がりました。


分岐からつづら折りに登って行くと、「七ツ石小屋」に到着です。小屋の前と裏に休憩スペースがあります。

「お汁粉」という文字に魅かれます。。。

小屋裏の小高い場所にトイレがあります(チップ制)。

天気が良いと小屋裏から富士山がよく見えます。普段は全く富士山が見えない所に住んでいるので、かなり気分が上がります(笑)
七ツ石小屋 ⇒ 七ツ石山 ⇒ 奥多摩小屋跡地

小屋の前に戻り、登り再開です。

「七ツ石山」へ登って行きます。


山頂手前にある「七ツ石神社」。そしてその裏には大きな岩が七つあります(本当に七つあるのか数えたことは無いですが)。

「七ツ石山」山頂(標高1,757m)に到着です。山頂はけっこう広めで、見晴らしも良いです。雲取山山頂と同様の立派な石柱が立っています。

富士山を眺めながらちょっと休憩。

では雲取山方面へ進みます。鞍部まで標高差100mほど下る形になります。

鞍部で巻き道と合流します。

ここから気持ちの良い稜線歩きが始まります。

片側が開けていて、富士山が見えます。

富士山にズーム。もうしっかり冠雪して美しい富士の姿が見れました。

富士山を眺めながらのんびりとなだらかな坂を歩いて行きます。

有名な「ダンシングツリー」。確かに踊っているように見えますね。

南アルプスも見えます。

いくつかの峰をアップダウンして進んで行くのですが、この写真のように巻き道があったりするので、疲れている人は巻き道から登った方がいいですね。

立派なヘリポートがあります。

奥多摩小屋跡地が見えてきました。2019年11月時点ではまだ建物は残っていました。

奥多摩小屋は老朽化により2019年3月で惜しまれつつも閉鎖されました。同時に幕営も禁止となったのですが、2025年に「五十人平野営場」として整備され、再び幕営可能となったそうです。

ここから見える富士山がまた素晴らしいです。良い休憩ポイントなので、富士山を眺めながら一息入れましょう。
奥多摩小屋跡地 ⇒ 雲取山山頂

奥多摩小屋跡(五十人平野営場)から歩き始めてすぐに分岐があります。まっすぐ進むとちょっとした峰がある急登です。右へ行くとその峰を巻いて進めるので楽です。せっかくなので真っ直ぐ進んで登りを楽しみます。

登り切った先には特に何があるわけでもないですが、振り返ると登ってきた道のりと富士山が見えて爽快です。

急登を登り切るとしばらくなだらかな稜線歩きになります。先へ少し進むと、先ほどの巻き道と合流します。

「雲取山」方面(左)と「富田新道」(右)への分岐。左手へ進みます。

「小雲取山」への登りはちょっときつめ。

「小雲取山」に到着。富田新道とも合流します。

ここからの眺めもなかなかです。

小雲取山から少し進むと山頂手前の避難小屋が見えてきます。

途中に分岐があり、雲取山山頂は真っ直ぐ進みます。右の巻き道を進むと、山頂を経由せずに「雲取山荘」へ行くことができます。

山頂方面へ進んでいる途中、樹氷が青空に映えてきれいでした。


山頂手前の避難小屋に到着です。

避難小屋の横に「雲取山」の標柱があります。これは山梨県の標柱です。

避難小屋横にトイレもあります。

避難小屋からちょっと歩くとすぐに山頂があります。

雲取山山頂(標高2,017m)に到着です!奥に富士山も見えます。この石柱裏には「東京都」「埼玉県」と刻まれています。



この日は行きませんでしたが、山頂奥から”三峯ルート”で20分くらい下ると「雲取山荘」があります。

「雲取山荘」には宿泊したことがありませんが、友人の話ではしっかりした建物で山小屋の中ではかなり快適な方らしいです。でも山荘のスタッフの中にとても失礼な人がいてケンカしそうになると言っていました(笑)
雲取山山頂 ⇒ 丹波山村営駐車場

山頂は風が強くて寒かったので、避難小屋へ戻って休憩することにしました。

避難小屋前で景色を眺めながら軽くブランチ。ホットコーヒーが身体に沁みます。

軽く腹ごしらえした後は、富士山を眺めながら下山です。

帰りは巻き道メインで下山しました。巻き道は楽ちん!

昼近くなるとポカポカ陽気で暖かかったです。新潟は今頃でも寒いかな~なんて思いながら下山。


帰りは七ツ石山を通らずに巻き道で下山しました。

途中、分岐があります。

七ツ石小屋の下方へつながる巻き道はこのような看板が立っていました。こっちを通った方が早かったのですが、仕方ないですね。
七ツ石小屋の上方へ出る巻き道(左)へ進みました。

七ツ石小屋前を通ります。疲れていたら休憩しましょう。

「堂所」まで来ると、後はもうなだらかな道をひたすらユルユルと下るだけです。

なだらかなのは好きですが、長いっす…

謎の建物や柵で囲まれた謎のエリアを眺めながらてくてく。

やっと道路が見えてきたー。

登山口まで戻ってきて、タバスキーに別れを告げました。あとは駐車場まで道路歩き。

駐車場に到着。疲れました~。出発時より車が増えていました。おしまい。
雲取山(鴨沢ルート)の感想
雲取山(鴨沢ルート)は登りやすい道と、七ツ石山と小雲取山の間の稜線、雲取山山頂からの眺めがとても良いです。良い眺めを楽しむためには良い天気が必要ですが、ぜひ晴れの青空の日に登ってほしいなと思います。
なお、雲取山はどのルートも距離が長く、標高差も大きいので、日帰りで帰れる自信のある人でなければ、雲取山荘で1泊することをお勧めします。
事前に雲取山荘のWebサイトで、登山道の状況などを調べて行くことをおススメします。このサイトの情報によると、アイゼンが必要になるのは例年12月中旬~4月下旬らしいです。
下山後に立ち寄った温泉
登山口から離れていますが、「もえぎの湯」に立ち寄りました。奥多摩駅から歩いて10分ぐらいなので、公共交通機関利用でもアクセスしやすいです。あまり広くありませんが、きれいな施設で気持ちの良い温泉です。食事や休憩もできます。
この日使用した主な道具
サロモン TRAILBLAZER20
超軽量バックパックです。今回のように鎖場や狭い箇所を通過する日帰りトレッキングの場合は、コンパクトな装備で行くと楽です。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。