白鳥山(しらとりやま)
・標高:1,287m
・所在地:新潟県糸魚川市、富山県下新川郡
・「栂海新道(つがみしんどう)」上にある山の一つ
・屋上に展望台のある避難小屋がある
・例年11月~4月は積雪期
「白鳥山」は新潟県糸魚川市と富山県下新川郡の境にあり、「栂海新道」上にある山の一つとして人気の山です。山頂には緑色の避難小屋があり、屋上にある展望台から360°の絶景を眺めることができます。
※新潟県胎内市にも同名の「白鳥山」がありますが、そちらは櫛形山脈にある標高298mの低山です。
この日の山行記録
駐車場情報
GoogleMapでは坂田峠の駐車場までルートが示されません(2021年6月6日現在)。
【緯度経度:36.967601, 137.719172】
日本海沿い国道8号を新潟から富山に入った直後に左折(富山県側から入る場合は右折)、県道115号の道を上がって行きます。
しばらく進むと分岐があり、青い標識があります。右手の「山姥洞登山道」の方向へ進みます。
この分岐は右手に進み、山の方へ坂を上がって行きます。
そのまま道なりに進むと通行止めのバリケードがあり、「白鳥山登山道」の看板が示すとおり右手へ進みます。
自分の車のナビで示された道はここまで。駐車場まで舗装された道が続きますが、すれ違いが困難な箇所もあったので、対向車に注意して進みましょう。
坂田峠駐車場の看板。ここには34台駐車可能だそうです。この日はちょうど白鳥山の山開きだったこともあり、満車状態でした。
この日のコース(ピストン)
坂田峠 ⇒ 金時の頭 ⇒ シキワリ水場 ⇒ 白鳥山山頂 ⇒ 見晴らしポイント 白鳥山山頂 ⇒ シキワリ水場 ⇒ 金時の頭 ⇒ 坂田峠
往復距離:6.2km
累積標高差:(上り/下り)760m/760m
駐車場~山頂の標準コースタイムは、上り3時間00分、下り2時間00分だそうです。
※往復距離と累積標高差は概測
坂田峠~シキワリ清水
駐車場に解説&コース案内板があるので読んで行きましょう。
駐車場から少し進むと分岐があるので、「坂田峠」の方へ進みます。
左手に登山道っぽい道がありますが、舗装路をそのまま進みます。
行き止まりで右手に登山口があります。
ここから登山スタート。
倒れていましたが標識もあります。
ちなみにこの「坂田峠」からのコースは序盤から急登が続きます。
急登続きなので階段も沢山整備されています。ありがたいですね。階段苦手ですが(笑)
時々なだらかな道がありますが、その先にすぐ急坂が現れます。序盤に休憩ポイントは無いので、なだらかな場所があったら呼吸を整えましょう。
滑りやすそうな道にはロープも設置されています。
ちなみにこの日は別の山にソロで登る予定だったのですが、寝不足が続いていたせいか思いっきり寝坊してしまいました。そこで、以前から気になっていた「白鳥山」に急きょ登ることにしたのです。
距離も標高差もあまり無いのでのんびり登山ができるかなぁなんて思いながら来てみたら、意外と急登が続くのでちょっと想定外(笑)
しかも登っている人たちが皆さん優しくて、次から次へと道を譲ってくれるのです。いや、譲っていただいてありがたいのですが、序盤からちょっと疲れています(笑)
「金時の頭(きんときのかしら)」というポイントに着きました。ここまでの坂は「金時坂」と呼ばれ急坂でちょっと有名だそうです。
「金時の頭」から先は比較的緩やかな道になります。
途中で雪渓を渡って向かいの登山道へ。雪が溶けると渡渉ポイントになるのでしょうか?
雪渓沿いの道をゆるゆる登って行きます。
再び雪渓へ下りて行きます。
「シキワリ清水」と呼ばれる水場がありました。
ここの冷たい水でタオルを冷やして汗をふきます。
のんびり登山のつもりが意外と汗をかいてしまったので、この清水はありがたかったです。ショウジョウバカマなど花を愛でながら小休止。
金時の頭~白鳥山山頂
ここから少しの間は雪渓上を渡りました。
雪渓上を風が通り抜けて涼しかったです。きもちいいー。
そんな気持ちいいー道もすぐに終わりを告げ、再び樹林帯へ入って行きます。
緩やかなアップダウンが続きます。3つ目の雪渓ポイントを渡ります。
少しずつ遠くの景色が見えてきます。霞んでいますが糸魚川の海。
「山姥平(やまんばだいら)」というポイントがあります。白鳥山の麓「上路(あげろ)」集落は”山姥の里”として伝説が語り継がれているそうな。
山姥と聞くと恐そうなイメージがありますが、ここの山姥は神として祀られてから気性が穏やかになり、村人のために善行を尽くしたとされています。ちなみに先述の「金時」というのはこの山姥の息子「坂田金時」=金太郎なんですって。金太郎の伝説は静岡や長野など他の地域にも色々とあるようですが、ここ上路も金太郎の出生地という伝説があります。
さて、少しずつ空が開けてきました。
分岐があり、山姥洞を通る「山姥コース」と合流します。
山頂近くになってくるとカタクリの花がまだけっこう咲いていました。
見晴しもだいぶ良くなってきます。栂海新道は手前に見える「犬ヶ岳」や奥の「朝日岳」まで続きます。
山頂の小屋が見えてきました。
山頂の避難小屋に到着~。この小屋の裏に山頂の標識や休憩できる広いスペースがあります。小屋は混みあっているようだったので中に入るのはまた次の機会にしました。
白鳥山山頂~坂田峠
小屋裏に進むと沢山の人が休憩されていました。山開きですからね~。とても賑やかでした。小屋裏の広場の写真を撮るのはちょっと遠慮して、山頂標識だけ撮りました。標高1,287m(正確には1286.9m)の山頂に到着。
この日のお楽しみの一つ、小屋屋上の展望台に上ります。展望台には2~3人分ぐらいしかスペースが無いので、下りてくる人を待ちます。
展望台からは360度の絶景を眺めることができます。こちらは糸魚川方面。右の山は「青梅黒姫山」でしょうか。
富山県方面。山頂は新潟と富山の県境。
栂海新道の山々。展望台に上がりたい人の列ができていたので、あまりゆっくり眺められずに下りました。
展望台から下りて「犬ヶ岳」方面へ少し下ってみました。少し下った先に見晴らしの良いポイントがあると聞いていたからです。
なかなかの急坂を下って行きます。
なだらかな道になりました。
おお、これはなかなか良い眺望。
展望台でゆっくり眺められなかったので、ここでまったり休憩しながら景色を堪能しました。
奥にうっすらと「剱岳」と「立山」。
景色を堪能できたので、白鳥山山頂へ戻ります。
山頂へ戻る登り直しがなかなかキツかったです。
山頂へ戻ってきました。白鳥小屋の内部はまた今度。
日本海を眺めながら下山開始。
途中の分岐で「山姥コース」に行こうかと迷いましたが、下調べが不十分だったので諦めて登ってきた道を下りました。
しばらく雪山に登っていないと残雪を踏むだけで気分が上がります。
ブナ林がきれい。写真に撮れませんでしたが、猿が何匹かいて物凄い勢いで逃げて行きました。何もしないからそんなに大騒ぎしなくてもいいのに(笑)
気温が上がってきたので短い雪渓下りでもちょっと涼しくて嬉しい。
「金時の頭」から先の「金時坂」の下りでちょっと疲れました。
急坂の下りになると階段の有難味が分かりますね。
登山口まで戻ってきました。
おしまい。
白鳥山(坂田峠コース)の感想
「白鳥山」は序盤の金時坂はちょっとキツイかもしれませんが、全体的に整備された道が続き危険箇所も少ないので、初心者でもじっくり時間をかければ登れる山だと思います。
この日は少し霞んでいましたが、白鳥小屋の展望台からの眺望はとても良く、もう少し空いている時に登ってみたいなと思いました。
この日持って行った主な道具
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。
ハッカ油スプレー
虫よけに使用します。自分は露出している肌だけでなく、ウェアや帽子などにもスプレーします。帽子のツバにスプレーしておくと、顔の周りにあまり寄ってこないです。なお、顔へ直接スプレーすると目に入って痛い思いをするので、手にとってから塗ると良いでしょう。
「THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900」
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
「snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル」
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。