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新潟県在住のんびり山歩き 初心者、中級者向けおすすめ登山ルート、登山口情報、コースタイムなど

長野県・群馬県の県境「湯ノ丸山」と「烏帽子岳」へ

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湯ノ丸山(ゆのまるやま)

烏帽子岳(えぼしだけ)

・標高:(湯ノ丸山)2,101m、(烏帽子岳)2,066m

・所在地:(湯ノ丸山)長野県東御市・上田市、群馬県嬬恋村、

     (烏帽子岳)長野県上田市・東御市

・夏期にはレンゲツツジなど花が沢山咲くことでも有名

・標高1,730m程の地蔵峠から登り出すことができる

・両山とも山頂からの眺めがとても良い

 

「湯ノ丸山」は長野県と群馬県の県境にあります。夏期には群馬県の山としては珍しいアルプ的な風景と花が沢山咲くことで人気の山です。6月中旬~7月上旬にかけて東側の「つつじ平」を中心にツツジが沢山咲き、国の天然記念物に指定されているとか。

「烏帽子岳」はそんな「湯ノ丸山」の隣に位置し、その名のとおり烏帽子のような形をした山頂が特徴です。両山間のアップダウンは急坂がありますが、全体的に距離や標高差がそれほど無いので縦走する人も多いです。

両山とも山頂からの眺望が抜群で、名峰の雪景色を沢山楽しめます。

この記事は1月下旬に「湯ノ丸山」と「烏帽子岳」に登ってきた時の記録です。

 

▼夏期に湯ノ丸山へ登ってきた記事はこちら▼

 

 

駐車場情報

長野県東御市(とうみし)の「湯の丸高原スキー場」を目指します。

 

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「地蔵峠」と呼ばれる地点にスキー場の無料駐車場があります。トイレ、飲料の自動販売機もあります。この日は平日だったのでとても空いていましたが、土日祝日には混雑します。

 

 

この日のコース

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駐車場 ⇒ 中分岐 ⇒ 鐘分岐 ⇒ 湯ノ丸山山頂(南峰) ⇒ 北峰 ⇒ 湯ノ丸山山頂(南峰) ⇒ 分岐 ⇒ 鞍部(湯ノ丸山~烏帽子岳間) ⇒ 小烏帽子岳 ⇒ 烏帽子岳山頂 ⇒ 鞍部 ⇒ 分岐 ⇒ 中分岐 ⇒ 駐車場

 

往復(周回)距離:8.5km

累積標高差:(上り/下り)720m/720m

 

標準コースタイム(夏期)は、往路(駐車場→湯ノ丸山→烏帽子岳)3時間10分、復路(烏帽子岳→駐車場)1時間50分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測

※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう

 

 

スキー場駐車場 ⇒ 湯ノ丸山

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駐車場に分かりやすい案合図があります。コースは分かっていますが、念のため確認しておきます。

 

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「湯ノ丸スキー場」のゲレンデ脇を登ることができますが、もうリフトが動いていて滑っている人もいたので、この日はゲレンデを通らず。

 

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「湯の丸高原キャンプ場」を経由して登ることにしました。キャンプ場までは舗装路を歩きます。道路が凍結していて滑りやすかったので気をつけて歩きます。

 

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「湯の丸高原キャンプ場」に着きました。冬期は営業していないようで、人っ子一人いませんでした。

 

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「臼窪湿原」。雪が積もると木道も見えなくなり、歩く場所は自由です。どんよりとした天気で気分が上がりませんが、徐々に天気が良くなるという予報を信じて進みます。

 

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「中分岐」手前まではほぼ平行移動。

 

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手前でちょっとした坂を登ると「中分岐」に到着。ここでアイゼンを装着。

この日はここを「つつじ平」方面へ進みました。

 

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少しずつ青空が出始めてきました。「中分岐」~「鐘分岐」の間もなだらかな道が続きます。

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「鐘分岐」に到着。ここでスキー場からのコースと合流します。

 

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鐘があります。この裏に「つつじ平」が広がっています。

 

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鐘の上の風見鶏。

 

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「湯ノ丸山」方面へ進みます。

 

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ゆるゆるお散歩が終わり、少しずつ傾斜が強まってきます。

 

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青空が広がってきて、霧氷がきれいに映えます。

 

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急坂になってきました。

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青空と白銀の世界。スタート時には考えられなかった天気に気分が上がり、急登でもどんどん足が進みます。

 

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時々こんな感じの木々のトンネルをくぐりながら歩きます。枝が顔に当たってちょっと痛い(笑)

 

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山頂手前まで来ると視界が一気に開けます。正面奥が湯ノ丸山(南峰)、右手奥が北峰。

 

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振り返った景色もまた素晴らしい。

 

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山頂標識が見えてきました。

 

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「湯ノ丸山」山頂(標高2,101m)に到着。火山帯(烏帽子火山群)なので山頂は岩だらけです。風が強く吹くので山頂には雪があまり積もりません。奥に見えるのはこの後に向かう「烏帽子岳」。

 

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「湯ノ丸山」山頂は遮るものがなく、360°の眺望が得られます。「浅間山」方面。

 

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少し休憩していたら、雲がなくなり北アルプスも見えてきました。

 

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ちなみに「湯ノ丸山」は南峰と北峰の双耳峰です。南峰~北峰は標準コースタイムで片道10分です。

 

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北峰も行ってみます。

 

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湯ノ丸山北峰(標高2,099m)に到着。四阿山、根子岳がよく見えました。

 

 

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南峰に戻ります。

 

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南峰に戻り、山頂奥から「烏帽子岳」方面へ向かいます。

 

 

 

 

湯ノ丸山 ⇒ 烏帽子岳

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湯ノ丸山と烏帽子岳の間の鞍部まで約250mほど下ります。

 

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落葉した樹林帯の中を下って行きます。割と急坂が続きます。

 

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そんな急坂を踏み抜いたりコケたりしながら下って行き分岐に到着。烏帽子岳方面へしばらくなだらかな道を進みます。

 

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左から巻いて、あの尖っている所まで登ります。

 

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鞍部に到着。

 

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なだらかな道は鞍部で終わり、徐々に上り坂になってきます。

 

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坂がキツくなってきたのと、踏み抜くことが増えてきて疲れます。トレースがあちこちに伸びていて、どう進もうか悩んだり。

 

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エッサエッサと登っていたら、稜線が見えてきました。

 

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稜線上に来ました。ここを右手に折れて「烏帽子岳」方面へ。

 

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登ってきた道と「湯ノ丸山」を振り返る。さっきまであの山頂にいたのか~。

 

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稜線上を歩いて行きます。風が強くて急に寒くなってきました。

 

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この稜線上からの見晴らしもとても良いので歩いていて楽しいです。霞んでいましたが上田市の辺りかな?

 

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まずは「小烏帽子岳」(標高2,042m)に到着。

 

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続いて「烏帽子岳」へ。

 

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「根子岳」「四阿山」など名峰を眺めながら歩ける稜線。

 

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「烏帽子岳」山頂(標高2,066 m)に到着。

 

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「烏帽子岳」山頂から眺める「湯ノ丸山」。辿ってきた道がよく見えます。

 

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「烏帽子岳」も360°見晴らしの良い山頂です。北アルプスは雲と霞で見えにくい状態だったのが残念。そういえば、”烏帽子岳”って北アルプスにもありますし、色んなところにある名前ですね。

 

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お腹が空いていましたが風が強く寒かったので、眺望を少し楽しんだらそそくさと下山開始。お昼ご飯を食べられそうなポイントを探します。

 

 

 

 

烏帽子岳 ⇒ スキー場駐車場

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「烏帽子岳」から「小烏帽子岳」に向かう途中にショートカットできる道ができていたので、そちらから下りることにしました。地図を見ると破線ルートでした。急坂でしたが、この時季は逆に歩きやすいかも?

 

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その途中で風よけもできて見晴らしも良く落ち着けそうなポイントがあったので、ここでお昼ご飯にしました。この日は「三宝亭」のカップ麺。「三宝亭」は新潟では超メジャーなチェーン展開しているラーメン屋です

良い景色を眺めながら雪山で食べる温かいラーメン、最高です。

 

 

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ご飯を食べたら急坂を一気に駆け下りて行きます。

 

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鞍部まで戻ってきました。

 

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鞍部からは「水平道」といわれるなだらかな道をのんびり下って行きます。

 

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地蔵峠方面へ。

 

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天気が良くてなだらかな道をお散歩気分で下って行きます。気持ちいい~。

 

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序盤で曲がった「中分岐」まで戻ってきました。

 

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「臼窪湿原」。スタート時点の天気からは想像できない青空(笑)

 

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キャンプ場を経由して地蔵峠まで戻ってきました。スタート時は天気がいまいちでどうなるかと思いましたが、とても良い天気の中で楽しい雪山歩きになりました。おしまい。

 

 

 

湯ノ丸山、烏帽子岳の感想

地蔵峠から登る「湯ノ丸山」と「烏帽子岳」は距離や標高差がそれほどきつくなく、登りやすい道が多いので雪山初心者にもおすすめできる山です。縦走しないで片方だけ登る人も多いようです。どちらも眺望の良い山なので、縦走しなくても満足できると思います。

ただし、どこの雪山でも言えますが、積雪が多い時は十分な装備と経験が必要となるので、初心者の方はなるべく天候の安定している時期に登ると良いでしょう。

夏期のレンゲツツジが沢山咲くシーズンもお勧めです。

 

▼夏期に湯ノ丸山へ登ってきた記事はこちら▼

 

 

この日使用した主な道具

ペツル(PETZL) クランポン イルビス(IRVIS)

ペツルの10ポイント長爪クランポン(アイゼン)です。後ろコバがあるブーツに対応。クランポンのベイルを交換することで、前コバのあるブーツにも対応できます。

 

前後にコバの無いブーツの場合はこちら。

 

 

ISUKA ゴアテックス ライトスパッツ

冬用のスパッツ(ゲイター)です。Gore-Texなので撥水力が高く、ロングなので靴への雪の侵入を防げます。ストレートデザインなので足元がすっきり見えます。

 

 

SHOWA GLOVE TEMRES 01 winter ブラック

作業用グローブで実績のあるショーワグローブによるアウトドア防寒グローブ。安くて防寒性に優れています。

 

 

THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900

暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。冬の登山では寒くてお湯を沸かすのも辛いときが多いので、この「山専ボトル」が大活躍します。

 

 

snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル

ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくく、冷たい飲み物は温くなりにくい。チタン製のため軽量です。