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新潟県在住のんびり山歩き 初心者、中級者向けおすすめ登山ルート、登山口情報、コースタイムなど

暖冬で雪の少ない「大蔵山」で雪山登山

大蔵山(おおくらやま)

・標高:864m

・所在地:新潟県五泉市

・新緑や紅葉シーズンのブナ林が美しい

・山頂からの眺望はとても良い

・例年12月~3月は積雪期

 

新潟県下越地方の南寄りに位置する「大蔵山」。山頂からは広大な越後平野や下越・中越地方の名峰が眺められます。天気の良い日は日本海やその先の佐渡島まで見ることができます。

登山道は危険個所がほとんどなく、登りやすいので春や秋には多くの登山者が訪れます。雪が積もると眺望がさらに良くなるので、冬期も人気のある山です。

2月中旬、例年であればまだガッツリ雪が積もっているシーズンですが、暖冬のため早くも残雪期のような雰囲気の中を登ってきました。

 

 

駐車場情報

五泉市「いずみの里」を通り過ぎた先にある登山者用駐車場を起点にします。

 

駐車場には30台位は駐車できます。積雪期は駐車できる台数が減りますが、暖冬のため雪がすっかり無くなっていて、夏期と同じように駐車できる状態でした。

 

▼公共交通機関利用の場合▼

JR「猿和田駅」から徒歩で約40分です。

 

この日のコース

駐車場 ⇒ 6合目 ⇒ 大蔵山 ⇒ 三五郎山  大蔵山 ⇒ 6合目 ⇒ 駐車場

 

往復距離:10.4km

累積標高差:(上り/下り)880m/880m

登山口~山頂の標準コースタイム(夏期)は、上り3時間10分、下り2時間10分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測

※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう

 

 

駐車場 ⇒ 大蔵山山頂

駐車場からしばらくは平坦な林道を歩いて行きます。例年ならスタートから雪歩きの時期なのに、まるで春のよう。

沢沿いの道を進んでいくと、二手に分かれる箇所があります。どちらへ進んでも合流できますが、今回は右手の沢に下りる道へ進みました。

 

橋で沢を渡ります。例年ならこの橋にも雪が積もっていて、足を滑らせて沢にドボンしてしまう人もいます。そのため、冬の大蔵山で最も危険なポイントと言われたりします(笑)

 

橋を渡った先は、つづら折りの坂を登って行きます。

 

林道に合流すると、登山口があります。先ほどの分岐で左手に進んでもここに着きます。ちなみに登山口からいきなり急登です。

 

急登を登って行くと、ようやく1合目。ここまで雪が無かったので楽でしたが、スタートから雪が積もっていると1合目までがとても長く感じます。

 

杉の樹林帯をひたすら登って行きます。

 

大蔵山山頂まであと2kmの標識。尾根上に出て日差しが入りやすくなってきました。周辺もブナの木々に変わります。

 

ようやく雪道になってきました。

 

雪は程よい締まり加減だったので、しばらくはツボ足で登って行きました。

 

6合目に到着。

6合目には麓の景色が眺められる休憩ポイントがあります。少し滑りやすくなってきたので、ここでアイゼン装着。

 

アイゼンを着けてサクサク登ります。

 

8合目。

 

奥に山頂が見えてきました。

 

眺望も良くなり、左手には隣の「菅名岳」、その奥には「鳴沢峰」。

 

山頂手前はちょっとした急登。

斜度はこれくらい。

 

「大蔵山」山頂に到着。標高864mです。山頂からの眺望は夏期も良いですが、雪が積もるとさらに良くなります。

 

 

 

大蔵山山頂 ⇒ 三五郎山山頂

「大蔵山」山頂から眺める景色。中越方面の名山もズラリ。「越後白山」、「粟ヶ岳」、「守門岳」など。

 

登ってきた方面を見ると、広大な越後平野とその先に「弥彦山」や「角田山」など。さらにその奥には日本海と佐渡島もクッキリ見えました。

 

この日は門限に間に合うように「大蔵山」までの予定でしたが、予定よりも少し早く登頂できたので、もうちょっと先の「三五郎山」まで行くことにしました。

時間があれば「菅名岳」まで行って周回することが多いです。五頭連峰や飯豊連峰も見えます。

冬の「菅名岳」方面への稜線は、景色がとても良いです。それほど距離やアップダウンが無いので、途中まででも良いので歩いてみることをお勧めします。

 

写真左に見えるのは避難小屋。小さいです。

 

青空の元で雪が映えます。

 

時々こんな風に細くなっている箇所もありますが、全体的に歩きやすい。

 

逆に、夏期は植物が生い茂って歩けない所が雪に覆われて、広い道に様変わりする所も。

 

青空だし風もほとんど無いし、景色も良いしで幸せ。

 

右側の峰が「三五郎山」。特に何も無い所ですが、とりあえずあそこまで行ってみよう。

「三五郎山」に到着。標高911m。

 

天気も雪のコンディションも良く、「菅名岳」方面へ進む人が多かったです。でも自分は残念でしたがここで折り返し。

 

 

 

三五郎山山頂 ⇒ 大蔵山山頂 ⇒ 駐車場

「大蔵山」へ戻ります。

昼近くになりお腹が空いてきたので、広いポイントでご飯休憩。

 

カップ麺と甘いホットコーヒー。山専ボトルのお湯はまだ熱々でした。

 

おやつに持ってきた「たけのこの里」。ちなみに自分はたけのこ派です。結局食べませんでしたが、冬は気温が低いのでチョコ菓子を持ってこられるのもいいですね。

 

近所のスーパーで買った安いカップ麺も、雪山で食べると美味しさ倍増。

 

腹ごしらえも終わり、「大蔵山」山頂へ戻ります。

 

鐘があると鳴らしたくなる性格です。

 

景色を眺める人たちが絵になります。

 

さよなら。また来ます。

 

雪の状態がちょうど良かったので、下りは小走り気味に。

 

何度も踏み抜きましたが、サクサクと6合目まで戻ってきました。ここでアイゼンを外しました。

 

雪と土のミックス状態が一番厄介。滑りやすいのでコケないようにスピードダウン。

 

中腹にはブナの巨木もあって見ごたえがあります。

 

それにしても暑いなと思って温度計を見たら、なんと15℃近い!2月とは思えないポカポカ陽気です。アウターを脱いだらだいぶ涼しくなりました。

 

登山口に戻ってきました。ここ急坂なので、最後に大コケする人が多いポイント(笑)

 

帰りは少し遠回りになりますが、林道歩きで戻りました。

 

序盤の分岐。

 

のんびりと平坦な林道を歩いて駐車場に戻りました。おしまい。

 

冬の大蔵山の感想

冬の「大蔵山」は雪の状態が良ければとても登りやすいです。危険個所もほとんどありません。山頂付近から見晴らしがとても良くなり、山頂では360度ビューの素晴らしい景色が広がっています。

時間と体力があれば「菅名岳」にも行って周回するのがお勧めですが、踏み抜くことが多くなるのでワカンやスノーシューを持って行きましょう。

 

 

下山後に立ち寄る温泉

五泉市村松の「さくらんど温泉」がおススメです。山を眺めながら浸かる露天風呂がとても気持ちいいです。湯も熱くないのが個人的に好み。

 

この日使用した主な道具

ペツル(PETZL) クランポン イルビス(IRVIS)

ペツルの10ポイント長爪クランポン(アイゼン)です。後ろコバがあるブーツに対応。クランポンのベイルを交換することで、前コバのあるブーツにも対応できます。

 

前後にコバの無いブーツの場合はこちら。

 

ブラックダイヤモンド(Black Diamond) アルパインゲイター

生地がしっかりしていて、少しぐらいアイゼンの爪が擦れても破れません。ベルクロだけでなくジッパーが付いているので、雪や水の侵入をしっかり防ぎます。ベルトの調節もしやすいです。

 

MAGIC MOUNTAIN 登山用 アルミわかん ラッセル2

この日は使用しませんでしたが、ワカンも一応持っていきました。シンプルなアルミフレームのワカンです。ワカンはスノーシュー程浮力はありませんが、軽量なのと小回りが利くので、急坂や細道の多い雪山登山に適しています。

 

SHOWA GLOVE TEMRES 02 winter ブラック

作業用グローブで実績のあるショーワグローブによるアウトドア防寒グローブ。安くて防寒性に優れています。雪の里山登山に最適です。「01 winter」にカフやストラップが付いてさらに便利になっています。

 

THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900

暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。

 

snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル

ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。