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スノーモンスターに会いに「西吾妻山」(グランデコスノーリゾートから)

西吾妻山(にしあづまやま)

・標高:2,035m

・所在地:福島県北塩原村、山形県米沢市

・スキー場のゴンドラやリフトで標高を稼ぐことができる

・冬は山頂付近に沢山のスノーモンスター(樹氷)が出現する

・スノーモンスターの見頃は例年2月

 

山形県と福島県にまたがる日本百名山「吾妻山」(吾妻連峰)。その西側の主稜に位置し、連峰最高峰となるのが「西吾妻山」です。

厳冬期になると「西吾妻山」を中心に、沢山の樹氷が広がり”スノーモンスター”を見に多くの人が登ります。”スノーモンスター”と言えば「蔵王山」が有名ですが、「西吾妻山」のはそれより少し小ぶりなので、”ミニモンスター”とか”リトルモンスター”とか言われたりしています。

 

吾妻山は活火山です。登る前に活動状況を確認して行きましょう。

吾妻山の火山活動状況(気象庁)

 

 

駐車場情報

福島県耶麻郡北塩原村の「グランデコスノーリゾート」へ。サマーシーズンは駐車無料ですが、スノーシーズンの土日祝日は駐車料金がかかります(2024年1月時点で1,000円)。

 

この日のコース

ゴンドラ山頂駅 ⇒ 第4リフト終点 ⇒ 西大巓山頂 ⇒ 西吾妻山山頂 ⇒ 西大巓山頂 ⇒ 第4リフト終点 ⇒ ゴンドラ山頂駅 

 

往復(周回)距離:8.0km 累積標高差:(上り)850m(下り)850m

標準コースタイム(夏期)は、往路3時間15分、復路2時間20分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測です

※ゴンドラ乗車時の距離と標高差、時間は含んでいません

※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう

下山後のゴンドラの写真

グランデコスノーリゾートでゴンドラ往復チケットを購入(2024年1月時点で1,800円)。ゴンドラに乗って標高を稼ぎます。なお、ゴンドラ最終時間は15時30分。

 

これも下山後の写真

ゴンドラ山頂駅からゲレンデに出ると、MAPがあるのでそれぞれポイントの位置を確認しておきましょう。

 

 

 

ゴンドラ山頂駅 ⇒ 第4リフト終点 ⇒ 西大巓

スタート時はどんより曇り空。ゴンドラ山頂駅からゲレンデに出て右手へ進み、滑っている人の邪魔にならない場所でスノーシューを装着。

途中から傾斜が強まってきたので、ヒールリフターを上げます。第4クワッドリフト終点まで登っていきます。

 

ちなみに、前回(6年前かな?)は、ゴンドラから降りた後に第4クワッドリフトに乗り替えてさらに標高を稼げたのですが、今は第4クワッドリフトは運行していないようです。グランデコのWebサイトからも第4が消えていました。

 

第4クワッドリフト終点に着きました。その奥の方から山道へ入っていきます。

 

樹林帯を登って行きます。先行者のトレースを追いながら登って行けたので楽でした。新雪でトレースが無い場合は、GPSでルートを確認しながら進みましょう。

 

登っているうちに、天気予報通り徐々に青空が広がってきました。

 

物凄い勢いでガスが消えていきました。

 

開けた箇所で振り返ると、樹氷と雲海がとてもきれいでした。

 

急登箇所をグイグイ登っていたら、横にはたおやかな山容の「西吾妻山」が。あそこまで行く予定です。

 

その前に、「西大巓」へ登頂しなければ。

 

「西大巓」への最後の登り。1か月ぶりの登山と、久々に履くスノーシューでちょっとキツイ。

 

山頂近くまで来ると、素晴らしい眺め。

 

「西大巓」に到着。標高1,982mです。この日はBCの人が半分以上いらっしゃいました。

 

「西大巓」山頂は眺望がとても良いです。「西吾妻山」まで行かなくても、景色はかなり楽しめると思います。雲海の先には白くなった飯豊連峰。

 

雲海の中でピョコっと頭を出しているのは「磐梯山」。

 

 

 

西大巓 ⇒ 西吾妻山

スノーモンスターを眺めながら、「西吾妻山」へ向かいます。

 

「西大巓」~「西吾妻山」の稜線を歩いて行きます。穏やかなイメージですが、天候不良になると遭難者が続出する危険エリアでもあります。暴風雪の時は無理せず撤退しましょう。

 

モンスター育ってきています。

 

モンスターの間を縫うように進んでいきます。

 

青空で造形が際立ちます。

 

鞍部まで下ってきて、「西吾妻山」へ登って行きます。

 

眩しいのでサングラスかゴーグルをしていないと目をやられます。

 

「磐梯山」の奥には広大な「猪苗代湖」がよく見えました。

 

「西吾妻小屋」が左手に見えてきました。今回は寄りませんでしたが、しっかりとした避難小屋です。

 

「西吾妻山」のモンスターは「西大巓」より大きめ。

 

「西吾妻山」山頂付近で風が強まってきたので、バラクラバとゴーグルを装着。

 

多分ここら辺が「西吾妻山」山頂と思われる所に到着。標高2,035 mです。山頂標識は雪に埋まっていて見えませんでした。

ちなみに夏期は周辺が木々に囲まれて眺望皆無の山頂です。

 

南の方へ進むと「磐梯山」や「猪苗代湖」。

 

吾妻連峰東部の山々がよく見えました。

 

 

 

 

西吾妻山 ⇒ 西大巓 ⇒ ゴンドラ山頂駅

冠雪した蔵王連峰も見えました。

「西吾妻山」を下って「西大巓」へ戻ります。途中にちょこんと見える建物が避難小屋。

 

モンスターを眺めながら下山します。

 

小屋は寄らずに下山。

モンスター達と猪苗代湖。

 

鞍部から「西大巓」への登り返しがきつかったです。この1ヶ月の間にほとんど運動していなかったのと、食べ過ぎ飲み過ぎの堕落した食生活が...

 

ヒーヒー言いながら、50歩進んでは止まり、また50歩進んでは止まるの繰り返し(笑)

「西大巓」山頂に戻ってきました。疲れたー。

 

あとはほとんど下るだけ。

 

ほとんど休憩をとらずにずっと行動してきたので、樹林帯に入る前に景色を眺めながら一服。暑くなってきたので、バラクラバとゴーグルを外してサングラスを装着。

 

樹林帯は黙々と下山。第4リフト終点が見えてきました。

 

ゲレンデの端っこを歩きながら、ゴンドラ山頂駅に到着。ちょっと疲れましたが、楽しい雪山ハイキングでした。

スキーヤーやボーダーを眺めながらゴンドラで楽々ワープ。おしまい。

 

 

 

 

 

西吾妻山の感想

「西吾妻山」のスノーモンスターは他のエリアよりも小ぶりですが、密集度が高いので眺めながらの散策が楽しいです。

今回は福島県側の「グランデコスノーリゾート」から登りました。「西吾妻山」へは、山形県側の「天元台高原スキー場」からリフトを乗り継いで登るルートの方が近いです。ただ、スノーモンスターを沢山楽しみたいのと、「西大巓」~「西吾妻山」の広大な稜線歩きを楽しめるので、今回のルートの方がお勧めです。

樹氷の見頃はこれから2月にかけてなので、天気の良い日にぜひ訪れてみてください。

 

 

この日使用した主な道具

MSR REVO エクスプローラー

「エクスプローラー」シリーズはMSRのスノーシューの中で比較的緩やかな斜面への登り向けのモデルです。脱着がとても簡単です。より登攀に向いているのは「アッセント」シリーズです。登攀用のスノーシューを購入する場合は、ヒールリフターが付いている物を購入しましょう。

 

モンベル(mont‐bell)  バラクラバ

バラクラバはスキーやスノボ用の物でも大丈夫ですが、モンベルのこれは通気性に優れていて、装着していて不快感をあまり感じないのでお勧めです。

 

SHOWA GLOVE TEMRES 01 winter ブラック

作業用グローブで実績のあるショーワグローブによるアウトドア防寒グローブ。安くて防寒性に優れています。

 

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暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。冬の登山では寒くてお湯を沸かすのも辛いときが多いので、この「山専ボトル」が大活躍します。