阿寺山(あでらやま)
・標高:1,509m
・所在地:新潟県南魚沼市
・山頂からは越後三山や巻機山など名峰が眺められる
・急登箇所が多く、雪山歩きに慣れた中級者以上向け
・例年11月~4月中旬は積雪期
「阿寺山」は南魚沼市にあり、「八海山」の南に位置しています。
夏期も登ることができますが、割と地味な山の印象です。冬になると山頂付近の木々が雪に覆われ、見晴らしがとても良くなります。越後三山や巻機山などの名峰を間近に眺めることができるので、冬期に人気の山です。
駐車場情報
一般的に「広堀登山口」からスタートしますが、この駐車場は「八海山スキー場」の近くにあります。「八つ峰養魚」を通り過ぎ、最終除雪地点に10台位スペースが用意されます。駐車場が満車の場合は、片側を空けて路上駐車する形になります。なお、除雪車が入らないと駐車場が無いばかりか、路上駐車することすら厳しいです。
【位置情報:37°05'32.6"N 138°59'09.8"E】
この日のコース
駐車場 ⇒ 阿寺山山頂 ⇒ 駐車場
往復(周回)距離:7.5km
累積標高差:(上り/下り)1,150m/1,150m
広堀登山口からのルートの標準コースタイム(夏期)は登り3時間30分、下り2時間40分です。なお、冬期のルートは夏期とは異なり、直登する形になるので距離は短くなりますが急登が続きます。
※往復距離と累積標高差は概測
※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう
駐車場~阿寺山山頂
広堀川橋から朝日を眺めつつスタート。休日ということもあり、路駐を含めて既に30台位は車がありました。
駐車場からしばらくは緩めの坂を登って行きます。
本当はもっと早く登り出すつもりだったのですが、ちょっと寝坊してしまいました。天気が良さそうで、この時点でワクワク期待が膨らんでいます。
この時点では雪も締まっていてツボ足で歩いています。ちなみにこの日持って行った装備は10本爪アイゼン(長爪)、トレッキングポール、ピッケルなど。
のんびり緩やかな道が終わり、徐々に傾斜が急になってきます。
ガツガツ登っていたら一気に暑くなったのですぐに上着を脱ぎました。涼しい風が身体を冷やしてくれ、青空で気分が爽快です。
麓の方はちょっとモヤっていましたが、奥にうっすらと「米山」が見えました。
急登が始まるのでアイゼン装着。
急登を登って行くと、左の方に「八海山」が見えてきます。ギザギザの八つ峰が特徴的です。
もうひたすら登りが続きます。ひたすら急登が続く山として、群馬の「白毛門」に匹敵するとか言われます。
急登箇所では写真を撮る余裕がありませんでした(笑)
ちょっと落ち着いた地点で振り返ったら直下が見えない...
それでも緩やかな箇所も少しあり、その先の登りに備えて休憩します。
右手には「巻機山」が見えてきました。
再び急登へ。でも最大の急登箇所も終わって、徐々に傾斜は緩やかに変わっています。
山頂手前まで来ました。一気に見晴らしの良い広大な道に変わります。
マッキー(巻機山)や八海山を眺めながら最後の登り。
阿寺山山頂(標高1,509m)に到着!山頂では越後三山がどーん!と迎えてくれます(↑写真では八海山が見切れていますが...)。
阿寺山山頂~駐車場
山頂は360°のパノラマ!八海山。
八海山とエチコマ。
中ノ岳。
群馬との県境の山にはずっと雲がかかっていました。この日は関東の天気が悪く新潟の天気が良いというレアな日でした。
マッキー(巻機山)にも雲がかかっていました。数日前まではマッキーに登る予定でしたが、阿寺山に変更して良かったかも。
そして南魚沼の街並みと奥にうっすらと米山。まだ麓も田んぼには雪が残っていますね。
こちらは五龍岳への縦走路。五龍岳を通って八海山(また見切れています...)へ縦走する人もいるようです。
こんな眺めを楽しみながら、山頂で温かいご飯を食べてコーヒーを飲む。至福のひととき。
ご飯休憩も終わり、時間もまだまだ余裕があったので五龍岳に行きたい気もしましたが、友人がけっこう疲れていたのでここまで。
自分も阿寺山からの景色で満足していたのであっさり下山を選択。麓の景色を眺めながら下山します。
急坂ではトレースのついていない箇所を尻セードで滑って時間を短縮。と思ったら道具を落として登り直したり(笑)
下山の後半からは気温上昇で雪がズブズブになり踏み抜きまくり。縦走しなくて良かったかもと思いながら下りました。写真はここまで。後半は惰性で駐車場まで戻りました(笑)
冬の阿寺山の感想
冬期しか登ったことがありませんが、「阿寺山」は途中からとにかく急登が続くので、標高の割にきつい山です。でも今回のようにトレースばっちりで、クラックが少なければそれほど難しい箇所はありません。早めに出発して、のんびり登りましょう。駐車位置を確保するためにも、早朝に登り出すのがおススメです。
天気の良い日に登れば、山頂で絶景を眺められます!急登箇所が多いので、アイゼンやピッケルなどある程度しっかりした雪山装備をしていくと良いでしょう。
この日持って行った主な道具
ペツル(PETZL) クランポン イルビス(IRVIS)
ペツルの10ポイント長爪クランポン(アイゼン)です。後ろコバがあるブーツに対応。クランポンのベイルを交換することで、前コバのあるブーツにも対応できます。
前後にコバの無いブーツの場合はこちら。
ブラックダイヤモンド(Black Diamond) アルパインゲイター
生地がしっかりしていて、少しぐらいアイゼンの爪が擦れても破れません。ベルクロだけでなくジッパーが付いているので、雪や水の侵入をしっかり防ぎます。ベルトの調節もしやすいです。
グリベル(Grivel) ピッケル ネパールSA・プラス
初心者におススメのストレートシャフトのピッケル。ヘッドカバーやリーシュ、石突カバーも付属しています。
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