雨飾山(あまかざりやま)
・標高:1,963m
・所在地: 新潟県糸魚川市、長野県北安曇郡小谷村
・日本百名山
・山頂は360°の展望で、日本海や妙高、戸隠の山々が見渡せる
・例年登山適期は6月~11月初旬
「雨飾山」は新潟県と長野県の県境に位置し、山頂からは日本海や妙高、戸隠の山々が見渡せます。また、山頂手前の笹平と登山路が描く”女神の横顔”が有名です。
登山コースは、新潟県側の「雨飾温泉」からのコースも人気ですが、今回は長野県側の「雨飾高原キャンプ場」から登ってきました。
駐車場情報(雨飾高原キャンプ場)
「雨飾高原キャンプ場」の無料駐車場を利用します。キャンプ場前の第1駐車場(45台駐車可能)、その200m手前に第2駐車場(30台駐車可能)があります。トイレと登山届ポストあります。
▼公共交通機関でのアクセス
JR「南小谷駅」⇒おたり村営バス「雨飾高原行き」(約40分)⇒「雨飾高原」バス停⇒徒歩(約1時間)⇒雨飾高原キャンプ場
▼雨飾高原キャンプ場のWebサイトもご参照ください▼
この日のコース
雨飾高原キャンプ場 ⇒ 荒菅沢出合 ⇒ 笹平 ⇒ 雨飾山山頂 ⇒ 笹平 ⇒ 荒菅沢出合 ⇒ 雨飾高原キャンプ場
往復距離:8.8km 累積標高差:(上り)1,320m(下り)1,320m
標準コースタイムは、往路3時間45分、復路3時間00分です。
※往復距離と累積標高差は概測
雨飾高原キャンプ場 ⇒ 荒菅沢出合
トイレ裏の登山口からスタート。左の舗装路はキャンプ場へ続く車道です。
序盤はしばらくなだらかな道を歩きます。
天気も良くとても気持ちいい遊歩道です。
ちょっとした渡渉ポイント(笑)
10分ほど歩いてようやく取り付きです。
割と急登で始まります。ゆっくり登りましょう。
紅葉がちらほら。
段差の大きな箇所ではハシゴがあります。
このコースでは11分割して400mごとに標識があります。ここは3/11なので、1.2km/4.4kmという計算になるでしょうか。
途中、台風の影響と思われる倒木が何か所か道を塞いでいました。それほど大きくない木だったのと、既に多くの人が通った踏み跡に従って通過できました。
このコースで唯一の簡易トイレブース(トイレではありません)。雨飾山にはトイレが無いので、携帯トイレを持って行きましょう。
荒菅沢出合の手前で景色が開けて、山頂方面が姿を現します。
ここから荒菅沢出合までけっこう下ります。
荒菅沢(あらすげさわ)です。この日はそれほど水量がなかったので渡渉は簡単でした。ペンキ印に従って向こう岸の登山道へ進みます。
初めて登った時はここで「山頂遠いなぁ...」と愕然としたものです(笑)
荒菅沢出合 ⇒ 笹平 ⇒ 雨飾山山頂
沢から先は樹林帯の急登が続きます。先ほど下ってきた分を一気に取り戻すように登ります。
こんな所に7/11の標識。
徐々に見晴らしが良くなります。荒々しい岸壁が迫力あります。
そして登山道にも岩が増えてきます。
ここから笹平まで急な岩場の登りが続きます。怪我をする人も多いらしいので、気をつけて登りましょう。トレッキングポールはしまって登った方が登りやすいと思います。
ハシゴを連続で登ります。
ようやく坂が緩やかになって、山頂もはっきり見えてきます。
他の山からの縦走コースとの合流地点。
山頂までは、「笹平」と言われる笹の草原。たおやかな稜線歩きです。
笹平の途中で、糸魚川の「雨飾山荘」から登るコースと合流します。
天気が良い日は、この道は本当に気持ち良いです。
避雷針の前にちょっとしたスペースがあります。落雷の危険性が高い日は、ここで休憩しない方が良いです。
足場の悪い細いザレ場道がありますが、その上に刈払いされた別の道が作られていました。安全に歩けてありがたいです。
山頂手前で急登が待ち構えています。ちょっと大きな段差があったりしますが、それほど距離は長くありません。
山頂が見えてきました。
山頂に到着です!山頂は双耳峰になっていて、北峰の方に石仏と祠があります。
南峰の方は「雨飾山」の標柱と祠などがあります。こちらの方がメインな感じ。標高標高1,963mです。
そして山頂から笹平を見下ろすと、「女神の横顔」が。女神以外にも、”乙女”とか”少女”とか言われていますが、いずれにしても女性の横顔が笹平に描かれているような稜線の道になっていますね。
山頂からの360°の展望が素晴らしいです。糸魚川と日本海もはっきりと見えます。
景色を眺めながら飲む温かいコーヒーが美味しい季節になりました。
雨飾山山頂 ⇒ 雨飾高原キャンプ場
お昼ご飯にはまだ早かったのと、山頂が混んできたので下山します。
考え事をしていたら、糸魚川方面へ下山しそうになりました(笑)
この日は小谷方面です。
渋滞気味だったので、ちょっと広めのスペースで景色を眺めながらお昼ご飯とホットコーヒー。
しばらく休憩して渋滞も解消されていたので下山再開します。
紅葉がきれいでした。
荒菅沢。
荒菅沢からしばらく登りになります。
登り切ったら後はひたすら下り。
倒木を避けて通ります。
紅葉を眺めながらゆるゆる下ります。
秋の青空は本当に気持ちいいー。
坂道が終わり、残りは緩やかな遊歩道。
キャンプ場に到着。下山完了です。
雨飾山の感想
雨飾山はブナ林の続く登山道、稜線上の笹平がとても気持ちの良い素敵な山です。慎重に登ればそれほど危険な箇所も無いので、比較的初心者でも登りやすい百名山の一つではないかと思います。ただし、笹平手前の岩場は、足を踏み外して転倒する事故が稀にあるらしいので、気をつけて登りましょう。
次回登る時は、新潟の糸魚川(雨飾山荘)から登るルートを紹介したいと思います。
下山後に立ち寄った温泉
この日は帰路途中の「道の駅 小谷」に寄って買い物をしたかったので、その中にある「深山の湯」を利用しました。土日祝日はけっこう駐車場が混雑しますが、平日は空いています。
この日は利用しませんでしたが、雨飾高原キャンプ場の近くにある「雨飾荘」の温泉もおススメです。「雨飾高原」バス停まで歩いて行かれる人は、途中にあるのでちょうど良い位置だと思います。
この日使用した主な道具
THE NORTH FACE ベンチャージャケット
春や秋に持って行きやすい薄手の軽量ジャケットです。ちょっと雨が降った時もこれでしのげます。
BLACKDIAMOND(ブラックダイヤモンド) クラッググローブ
岩や木々を掴むような急坂が多い山では手を保護できるしっかりとしたグローブがあると良いです。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。沸騰させたお湯を入れて行けば、バーナーを持って行かなくても山でカップ麺や温かい飲み物を楽しめます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。