大力山(だいりきさん)
・標高:504m
・所在地:新潟県魚沼市
・山頂には東屋やベンチがある
・山頂および葎沢へのルートからは越後三山の眺めが良い
・例年11月~4月中旬は積雪期
「大力山」は魚沼市の小出IC近くにあり、登山口から山頂には1時間程度(夏期の標準コースタイムの場合)で登ることができ、越後三山や魚沼市の風景が眺められます。冬は雪化粧した越後三山や魚沼市の街並みがとてもきれいです。
2月の末の休日に少し時間がとれたので、サクっと登れる大力山で雪山ハイキングを楽しんできました。
駐車場情報
宝泉寺口(魚沼市干溝)から登る場合の駐車場です。
道路のゼブラゾーンに駐車する形になります。ここに駐車してよいと地元の人に確認済みですが、住人の方の通行や除雪車の邪魔にならないように駐車して欲しいとのことです。当然トイレはありませんので、事前にどこかコンビニなどで済ませてくることをお勧めします。
なお、ここが満車で駐車できない場合は、小出IC近くの「響きの森公園」の駐車場を利用する場合もあります。「響きの森公園」から登山口までは徒歩で約20分です。
この日のコース
駐車場 ⇒ 宝泉寺口 ⇒ 大力山山頂 ⇒ 冬期限定ルート ⇒ 車道歩き ⇒ 駐車場
往復(周回)距離:5.0km
累積標高差:(上り/下り)430m/430m
宝泉寺口~山頂の上り標準コースタイム(夏期)は1時間です。下りのルートは冬期限定コースを通っているので、標準コースタイムはありませんが、登りよりも距離が2倍くらいあるので、それを考慮するとよいでしょう。
※往復距離と累積標高差は概測
※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう
駐車場~大力山山頂
駐車場から「宝泉寺」の方へ向かいます。
両脇に雪が高く積もった道を通って「宝泉寺」へ向かいます。
「宝泉寺」の手前で左に登山口が見えてきます。
「板木城跡こぶしの道」の案内図が立っている登山口です。案内図がほぼ雪で埋まっていました。最初にいきなり急坂です。
トレースばっちりで雪質もちょうど良かったのでツボ足でスタート。なお、装備としてはアイゼン、ワカン、トレッキングポールを持って来ています。
急登はすぐに終わってなだらかな道が続きます。無雪期は石仏がいくつも拝められる登山道なのですが、雪が積もると当然ながらどこにあるのか分かりません。
「秋葉堂」の広場に出ます。
「秋葉堂」の左奥に進みます。
すると一気に視界が開けます。鉄塔が見えてきます。
快晴で気持ちが良いです。でも眩しくて目がやられるのでサングラス装着。
鉄塔を通過し、見晴らしの良い尾根道を登って行きます。
豪雪地帯の魚沼ですが、ここ最近の気温上昇で一気に雪解けが進んだ模様。
一旦少しだけ下ります。午後から登ったので気温も上がり、風も序盤はほとんど無かったので既にこの時点で汗かいてます。暑かったのでここで上着を脱ぎました。
無雪期は階段が連続する箇所。雪のある方が登りやすい。
間違っても雪庇の上を通らないように。
雪山と飛行機雲。
色々なところにトレースができています。安全な箇所であれば自由気ままに歩けるのも雪山の魅力。
この小さなトレースをつけた動物はどこに行ったのだろう?
山頂手前の尾根に上がるまでは傾斜が増し、雪質も荒れててちょっと登りにくかったです。
さっさと尾根に登り、山頂への登りへ。
「大力山」山頂(標高504m)に到着!駐車場の状態である程度予想していましたが、山頂には大勢の人がいました。年々「大力山」の人気が増しているような気がするのは私だけでしょうか。
山頂にある東屋はこんな感じで雪で埋まっていて、屋根がベンチ代わりになっていました(笑)
大力山山頂~冬季限定コースで下山
山頂も良いのですが、もうちょっと奥の峰から眺める越後三山が素晴らしいので、先へ進みます。
八海山、中ノ岳、(越後)駒ヶ岳の越後三山(はなこ)がドーン!と眺められます。この景色を眺めながらしばらくコーヒータイム。
大力山山頂方面を振り返る。
下りのコース方面。
魚沼の街並み。どこを眺めても素晴らしい景色。
景色を堪能したので下山します。冬期限定コースを通る周回の予定。国道291号方面へ向かって下りて行きます。
ずっと越後三山を眺めながら下りて行きます。
この先は無雪期なら真っ直ぐ進んで「葎沢口分岐」まで進むのですが、冬季限定コースは右側へ曲がります。
※冬期限定コースは登山地図にも掲載されていないルートを通るので、積雪量や雪質によっては危険個所もあるので十分ご注意ください。
ここで折り返して宝泉寺登山口へ下山(ピストン)するのが一番安全です。
それでは冬期限定コースへ(参考までに)。少し急坂を下って行きます。
急坂が終わるとなだらかな道が続きます。踏み抜きが増えてきたので、ワカンを装着。
少しアップダウンがあります。踏み外さないよう、なるべく尾根の真ん中を通ります。
グッと下ってガッと登るイメージ。その後、写真の中央辺りの峰で右へ曲がります。
ガっと登っている途中。
うーん、良い景色。
ガンガン下って行きます。途中で二手に分かれていましたが、どちらを進んでも合流することが分かっているので、真っ直ぐ進んでもう一登り。
登った先から振り返ったところ。
ハナコも段々見えなくなってきました。
国道方面へ下って行きます。先ほど分かれた道と合流。
ゴールの国道へ出る地点がはっきりと見えてきたところ。
登山コースではありませんが、急峻な山肌で雪崩れた跡を見かけて急に緊張してきました(汗)
するとルート上に「何か雪面が荒れているなぁ」と思う箇所が。
クラックです。パックリ割れていました。深さはさほどでもありませんでしたが、ここでワカンとトレッキングポールをしまって慎重に渡りました。飛び越えられなくもない幅でしたが、この後に通るかもしれない人のために、なるべく崩さないように慎重に。
大き目のクラックをクリアしちょっと下った所にまたクラックが。ここは幅が狭かったので飛び越えました。雪解けが進むと冬期限定コースは避けた方がよいですね。
ワカンを外したのでめちゃめちゃ踏み抜きますが、もう一度装着するのが面倒だったのでそのまま下りました(笑)
ここまで来れば安全。
ピラミッドみたい。見たこと無いけど。
ようやく国道間近。
国道291号に出ました。路側帯が雪で狭くなっているので、なるべく車の邪魔にならないように戻りました。
「干溝」へ近づくにつれて路側帯も広くなってきました。国道を10分くらい歩いて、スタート地点の駐車場まで戻りました。おしまい。
雪の大力山の感想
「大力山」は、宝泉寺登山口~山頂間のピストンであれば手軽に雪山を楽しめる素敵な里山です。雪化粧した越後三山や魚沼の街並みなど、景色も無雪期以上に素晴らしいです。
今回下山で通った冬期限定コースは、思っていた以上に雪解けが進んでいたので、今シーズンはもうおすすめできません。宝泉寺登山口~山頂付近のピストンをおすすめします。冬期限定コースは、来シーズン以降の雪の状態が良い時期にぜひ行ってみてください。
【春の大力山の登山記録はこちら↓】
この日使用した主な道具
MAGIC MOUNTAIN 登山用 アルミわかん ラッセル2
シンプルなアルミフレームのワカンです。ワカンはスノーシュー程浮力はありませんが、軽量なのと小回りが利くので、急坂や細道の多い雪山登山に適しています。
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