五頭山(ごずさん)
・標高:912m
・所在地:新潟県阿賀野市、阿賀町
・五頭山の名前の由来は、麓から見える5つの峰から
・特に見晴らしが良いのは、「五ノ峰」と「前一ノ峰」
・例年12月~4月中旬は積雪期
「五頭山」は新潟県の下越地方を代表する山で、1,000mに満たない標高ながらも多くの登山者に愛されています。
登山コースはいくつかあり、この日登った「五ノ峰コース(出湯コースとも呼ばれる)」の他に「三ノ峰コース」「スキー場コース」などが有名です。また、五頭山と菱ヶ岳を周回するコースも人気があります。
今回は「烏帽子岩」を通り「五ノ峰」から「五頭本峰」まで巡る五頭山を堪能できるコースを紹介します。山開き後の5月中旬に登った時の記録です。
この日の山行記録
駐車場情報(五ノ峰コース)
出湯温泉登山口に向かうには、砂郷沢駐車場に車を停めて、車道を5分ほど歩きます。なお、駐車場は”やまびこ通り”に2つあり、上の駐車場に停めた方が当然登山口が近いので楽です。
砂郷沢駐車場にはトイレがあります。50台ぐらいは駐車できるらしいです。
駐車場を出発し、5分ほど車道を歩くと石碑が見えてきます。
その先に、「五ノ峰コース入口」の標識と小さな小屋が見えるので、その奥へ進むと登山口があります。
【公共交通機関を利用する場合】
「JR水原駅」から阿賀野市営バス(五頭温泉郷線)に乗車します。「出湯保育園」で下車し、登山口まで徒歩15分です。
この日のコース(ピストン)
登山口 ⇒ 烏帽子岩 ⇒ 五ノ峰 ⇒ (四ノ峰) ⇒ (三ノ峰) ⇒ (二ノ峰) ⇒ 一ノ峰 ⇒ 前一ノ峰 ⇒ 五頭山本峰 ⇒ 前一ノ峰 ⇒ 一ノ峰 ⇒ 烏帽子岩 ⇒ 登山口
往復距離:11.0km
累積標高差:(上り/下り)1,300m/1,300m
登山口~本峰の標準コースタイムは、上り3時間00分、下り2時間30分だそうです。
※四ノ峰、三ノ峰、二ノ峰を経由しない場合の数値になっています
※往復距離と累積標高差は概測
登山開始~烏帽子岩へ
登山口の小屋にポストがあるので、登山届を書いて出していきましょう。
林道のゲートがありますが、施錠されていて車は入れません。登山者は横から通り抜けられます。
沢沿いの林道をテクテク歩きます。
登山口から10分ほど歩くと橋があるので渡ります。
橋を渡ったところからようやく登山道らしくなります。ここが1合目です。1~9までの標識は五ノ峰までの合目を示しています。
なだらかな杉林を少し歩くと、すぐに傾斜が急になってきます。ゆっくり行きましょう。
V字にえぐれた粘土質の道が結構多いです。
歩きにくいところにはロープが張ってあります。
4合目には広めのスペースがあります。この先は5合目(烏帽子岩)がありますが、夏の暑い日は木陰にある4合目で休憩する人が多いです。
木が登山道を塞ぐように倒れていますが、くぐって通れます。
烏帽子岩が見えてきました。
烏帽子岩は結構大きな岩です。
岩と岩の間を通ります。
前から見るとこんな感じ。
烏帽子岩の横には広いスペースと5合目の標識があります。
岩の上に乗って眺める里の景色。ちょっと休憩していきます。
ちなみに5合目の少し下に水場(沢?)があります。
残念ながら『生では飲めません』。。。せいぜい手やタオルを洗うぐらいかな。
烏帽子岩~五ノ峰へ
5合目を出発します。
左前方に「赤安山」が見えます。
6合目です。「スキー場コース」との合流地点です。
8合目です。「赤安コース」との合流地点です。
「何か暗くなってきたなー」と思っていたら、いつの間にかドンヨリ雲が広がってきていました。
「雨が降るようだったら、五ノ峰で撤退かなー」と考えながら進みます。降水確率が少しでもある場合は、念のため雨具を持って行きましょう。
9合目。五ノ峰までもうちょっと。
分岐があります。真っ直ぐ進むと、五ノ峰を通らずに四ノ峰方面へ進むことができます。五ノ峰に行きたいので、左へ曲がります。
五ノ峰へ到着です!登山口からここまでの標準コースタイムは2時間20分です。
どんより雲で暗いです。ちょっと休憩したら下山しようかと思ってました。
風が少ないため虫がぶんぶん飛び回っていたので、「ハッカ油」を体中にスプレーして虫よけ。ハッカ油は、虫よけとして使用しますが、暑い日に体に塗るととてもスースーして涼しく感じられます。薄めて使いましょう。目に入ると痛いので、直接顔に吹きかけないようにしましょう。
休憩していたら、明るくなってきました!
青空も広がってきました。これなら本峰まで行ける!
ソロだったので1人で寂しく「友情の鐘」を鳴らします(笑)
標識に、「一ノ峰まで約20分」と書いてありますが、初心者やゆっくり歩く人は30~40分ぐらい見ておいた方がよいでしょう。
では、先へ進むことにします。鐘に向かって右奥に道があります。五ノ峰の時点でけっこう疲れている方は、無理せずここで下山しましょう。
五ノ峰~五頭本峰へ
五ノ峰からちょっと進んだところで、先ほどの分岐との合流地点があります。道なりに進みます。
さらに進むとまた分岐があり、左へ進むと「四ノ峰」があります。四ノ峰は行き止まりなので、先に進む人は右へ行きます。
四ノ峰はこんな感じで、開けていてまあまあ見晴らしが良いです。
分岐に戻って先へ進みます。
避難小屋と分岐が見えてきました。
三ノ峰の避難小屋。雨や雪の降る日はお世話になっています!
近くには「三ノ峰」の標識と鐘などがあります。
分岐に戻って先に進みます。道を間違えないように、標識を確認しながら進みましょう。
途中、分かりにくいですが「二ノ峰」への分岐があります。二ノ峰は左へ、先に進む場合は真っ直ぐ道なりです。
二ノ峰はこんな感じです。
分岐に戻り、先へ進みます。
「一ノ峰」です。5つの峰を制覇しました。だんだん天気が良くなってきました。
一ノ峰で折り返す人も多いのですが、「前一ノ峰」からの見晴らしが良いですし、本峰まで行きたいので進みます。
ちょっと進むと前一ノ峰です。五ノ峰もいいですが、ここからの景色も好きです。
菱ヶ岳をはじめとした周辺の山々が見渡せます。
少し霞んでましたが、遠くの飯豊連峰を見ながら本峰方面へ向かいます。
ぐるぐるしてる木。
分岐です。菱ヶ岳への縦走路は右です。本峰へ向かうので左へ曲がります。
まだ雪が残っていました。雪の上はちょっと涼しかったです。
目印の標識が見えてきました。
五頭本峰に到着です!夏道になると見晴らしがいまいちなのですが、積雪期に来ると遮る木々が埋もれて視点が高くなるので、とても見晴らしがいい場所です。
五ノ峰からここまで、標準コースタイムで40分程度です。
東蒲原方面は開けているのでよく見えます。
阿賀野市の麓の方はちょこっとだけ見えます(笑)
下山開始~駐車場へ
それでは下山します。5つの峰は登りで回ったので、下山は寄り道せずに最短ルートで下りました。
標識をきちんと確認して、分岐で間違えないように。
前一ノ峰。
一ノ峰。
二ノ峰には寄らずに下ります。
避難小屋付近の分岐も、標識をしっかり確認して間違えないように。勢いでまっすぐ進むと三ノ峰コースへ進んでしまいます(以前やらかしたことがあります)。
四ノ峰と五ノ峰間にある分岐は、左へ行って五ノ峰をショートカットします。
8合目分岐。
6合目分岐。
5合目の烏帽子岩が見えてきました。
そしてまた烏帽子岩に登っちゃいました(笑)
人がいない時は、烏帽子岩で寝転んで休憩したりしています。他の登山者の迷惑にならないよう、独占はしないように気をつけましょう(笑)
登山道へ戻り、あとはひたすら下ります。
杉林まで来たらあともうちょっとです。
序盤の橋まで戻ってきました。靴やストックの泥を橋の下で洗い流せます。
登山口に帰ってきました。
あとは車道を下って駐車場に到着です!おしまい。
五頭山の感想
五頭山は、豊富な登山コースとその登りやすさ、山頂からの展望の良さなどが人々を魅了し、年間を通して多くの人が登ります。
今回紹介した出湯登山口からの五ノ峰コースは、烏帽子岩や五ノ峰など五頭山の人気のポイントを全部楽しむことができるのでお勧めです。これらを経由せずに本峰方面を目指すのであれば、三ノ峰コースから登ると近いです。
五頭山下山後に立ち寄る温泉
五頭山の麓には沢山の温泉施設があります。「五頭温泉郷」のWebサイトから行ってみたい温泉を探してみてください。ただし、日帰り入浴は時期や時間によって対応していない施設もありますので、不明な場合は各施設へ問い合わせてみてください。
中越方面へ帰る人は、ちょっと車で走りますが安田の「やすらぎ」がおススメです。
その他に立ち寄る施設
その他に、たまに寄る施設で「五頭山麓うららの森情報発信館」があります。道の駅のような感じで、待ち合わせに便利ですし、新鮮な野菜や豆腐など加工物も美味しいので買って帰ります。タッパーに入ったでかいプリンが美味しいです。
この日使用した主な道具
「THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900」
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
「snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル」
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
「ハッカ油 スプレー」
主に虫よけ目的で使用しますが、暑い日に涼感を得るために使用することもあり。塗り過ぎにご注意ください。スプレーとボトルのセットがおススメ。