粟ヶ岳(あわがたけ)
・標高:1,293m
・所在地:新潟県三条市、加茂市
・山頂から眺める360°の景色はとても素晴らしい
・例年11月下旬~4月は積雪期
・梅雨~残暑期は「ヤマビル」被害が増えるため、初心者は避けた方がよい
新潟県三条市と加茂市に跨る「粟ヶ岳」。この山をコースタイム内で登れるようになれば、新潟県の大抵の山は登れると言われています。
「粟ヶ岳」の登山コースは主に、三条市下田地区から登る「北五百川コース(通称.下田コース)」と、加茂市の粟ヶ岳県民休養地から登る「中央登山道コース(通称.加茂コース)」が人気です。
梅雨時期に入るとヒルが沢山出てきてしまうので、その前の5月中旬に北五百川コースに登ってきました。
▼加茂側の中央登山道コースの記事はこちら▼
駐車場情報
登山道に最も近い1合目駐車場に停めます。15台ほどは停められそうです。ここが満車の場合は、手前にあるトイレの横にも何台か停められます。
公共交通機関の場合は、JR東三条駅前から「八木ヶ鼻温泉行き」バスに乗って、「八木ヶ鼻温泉」で下車、徒歩20分ぐらいで着きます。
バイオマストイレ。この横にも7台程度駐車できます。
この日は平日だったので駐車場が空いているのは分かっていましたが、いつも以上に空いていました。30℃超の夏日だったのが影響しているのでしょうか。
この日のコース
登山口 ⇒ 5合目避難小屋 ⇒ 粟ヶ岳山頂 ⇒ 5合目避難小屋 ⇒ 登山口
往復距離:10.0km
累積標高差:(上り/下り)1,460m/1,460m
登山口~山頂の標準コースタイムは、上り3時間00分、下り2時間10分だそうです。
※往復距離と累積標高差は概測
駐車場 ⇒ 5合目避難小屋
駐車場横に登山案内図と登山届ノートがあります。登山届を書いていきましょう。
しばらくは「祓川(はらいがわ)」沿いの平坦な林道を歩きます。とても気持ちの良い道です。
徐々に道が細くなります。すれ違いの時は落ちないように慎重に。
川を渡る橋があります。
2合目です。北五百川コースは三条らしく金属製のかっこいい標柱が立っています。
「猿飛滝」です。水量が多いときは危険なので慎重に渡りましょう(過去に事故も起きています)。
杉林の中を歩いていきます。
徐々にブナ林に変わります。これは「大ブナの木」。青空と緑がとてもきれいです。
3合目。だんだん坂がきつくなってきます。もうこの時点で汗だく。
4合目。この辺りは大きな岩が多くあります。暑いので木陰の岩に寄りかかって休憩します。
5合目に到着です。避難小屋と粟薬師奥ノ院があります。 暑さでやられてバテたので、ここの木陰でちょっと長めに休憩しました。
小屋の中はこんな感じで薄暗いです。あくまで避難小屋なので。
5合目避難小屋 ⇒ 粟ヶ岳山頂
5合目を出発してしばらくはブナ林のゆるやかな坂道が続きます。
「小俣登山道」や「ぶなのみち」との合流地点です。右の頂上方面へ進みます。
鎖の張られた坂が2つありますが、慎重に登れば鎖は使わなくても大丈夫です。
その先に6合目と「天狗の水場」。
尾根に上がりました。一気に見晴らしが良くなります。と同時に、暑い...
左側には休憩できそうなスペースがあるので、景色を眺めながら少し休みます。この日は休んでばかり(笑)
少し休んだので山頂方面へ向かいます。見晴らしがとても良くなります。景色を眺めながら登りましょう。
7合目。
中央登山道の尾根道や小屋も、北五百川コースから眺められます。
8合目。ちょうどいい風が吹いてきたのでまた休憩します(笑)
景色も良いです。
山頂方面がはっきり見えます。そろそろ行きますか。
しばらく歩くと「午の背」があります。
両側が切れ落ちているので慎重に歩きましょう。形が午(うま)の背中に似ているため名づけられたそうです。
午の背からの景色。
雪がまだ残っていました。
雪上はちょっとだけ涼しい。掘ってきれいな雪を取り出してタオルを冷やしました。
9合目付近。山頂までの最後の坂が延びています。
山頂に近づくにつれ、谷から吹きあげる風が強くなり涼しくなりました。
最後の登り。ラストスパート!
粟ヶ岳山頂に到着です!標高1,293m。
平日で暑いからでしょうか、13時なのに人がいません。粟ヶ岳の山頂で人と出会わなかったのは初めてです。
山頂からは360°のパノラマです。景色を存分に楽しみましょう。
「一本岳」方面の道。
「中央登山道」の稜線。
川内山塊の山々。険しくて中々行くことができません。
暑い日は、ホットコーヒーではなくアイスカフェオレをよく飲みます。水で作れるタイプのものです。氷と水は山専ボトルに入れて持ってきたのでキンキンに冷えてます。
山頂は風が強く、だいぶ汗がひいてきました。景色もご飯も堪能したのでそろそろ下山します。
粟ヶ岳山頂 ⇒ 駐車場
この日はピストンなので、来た道をそのまま下ります。
9合目。標柱が倒れていたので登りの時に写真を撮り損ねました。
午の背。
8合目。心地よい風が吹いていたのはここまで。
見晴らしがいいのはここで終わり。
山頂方面の景色もここで見納め。また来るよー。
見晴らしはなくなりましたが、直射日光を浴びずに済んだので少し涼しい。
鎖場を下ります。
「小俣登山道」「ぶなのみち」との分岐。
5合目に戻ってきました。暑いので木陰で休憩。
袴腰山が見えます。高城のヒメサユリ祭り(5月中旬~下旬)が始まってます。
ここまで来ると、あとはもう広い平坦な道を歩くだけです。
駐車場に戻ってきました!
粟ヶ岳(北五百川コース)の感想
粟ヶ岳の北五百川コースは、特に危険な所もなく登りやすい道が多いです。ただし、距離と標高差がそこそこあるので、全くの初心者は避けた方がよいと思います。ある程度他の山で経験を積んでから登ることをお勧めします。
ブナ林や尾根に上がってからの景色はとても素晴らしいので、秋の紅葉シーズンが特におススメです。
なお、暑い日やヒル出没期は避けた方が良いと思います。気温の涼しい早朝のうちに登り出して、ゆっくり歩けば初心者でも十分登れるでしょう。
※ヤマビルが出没する時期に登る場合※
長袖長ズボンで皮膚の露出を減らしましょう。ズボンの下にはスポーツタイツを履くとなおよいです。ハッカ油を体に塗り、ウェアや靴、帽子、バックパックにも虫除けスプレー(できればヒル除けスプレー)をふりかけます。登山中も定期的にふりかけましょう。もし吸い付かれた時のために、塩も持参しましょう。道中は、ヒルが潜んでいそうな落ち葉の溜まり場や木の下での休憩を避けるとよいです。
下山後に立ち寄る温泉
北五百川コース下山後は、八木ヶ鼻の「いい湯らてい」に寄るのがおススメです。
八木ヶ鼻を眺めながら入る露天風呂はとても気持ち良いです。食事も美味しいです。
この日使用した主な道具
BLACKDIAMOND(ブラックダイヤモンド) クラッググローブ
岩場や鎖場ではグローブをしていると手を保護できるし、滑り止めが効いて岩や鎖を掴みやすいです。
サロモン TRAILBLAZER20
超軽量バックパックです。今回のように鎖場や狭い箇所を通過する日帰りトレッキングの場合は、コンパクトな装備で行くと楽です。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。