
菱ヶ岳(ひしがたけ)
・標高:973m
・所在地:新潟県阿賀野市、東蒲原郡阿賀町
・五頭連峰の最高峰
・「どんぐりの森」駐車場を起点として「菱ヶ岳」~「五頭山」を周回できる
・例年12月~4月中旬は積雪期
五頭連峰の「菱ヶ岳」は、新潟県阿賀野市と阿賀町にあります(※上越の菱ヶ岳とは別の山です)。標高は1,000mに満たない山ですが、五頭連峰の最高峰です。「五頭山」や「宝珠山」などから縦走して登る人も多いです。
この日は、「どんぐりの森キャンプ場」手前の駐車場を起点として、「菱ヶ岳」~「五頭山」を周回してきました。
駐車場情報
「どんぐりの森キャンプ場」手前の広い駐車場からスタートします。100台くらい駐車できる広さです。トイレは近くの「奥村杉キャンプ場」にあります(冬期間は閉鎖)。
【公共交通機関を利用する場合】
「JR水原駅」から阿賀野市営バス(五頭温泉郷線)に乗車します。「村杉温泉」で下車し、駐車場まで徒歩30分です。
この日のコース(周回)

駐車場から登り、「菱ヶ岳」~「五頭山」を巡るルートで周回してきました。
駐車場 ⇒ 菱ヶ岳山頂 ⇒ 与平ノ峰 ⇒ 中ノ岳 ⇒ 三差路 ⇒ 前一ノ峰 ⇒ 一ノ峰 ⇒ 三ノ峰 ⇒ どんぐりの森 ⇒ 駐車場
往復距離:11.5km
累積標高差:(上り/下り)1,210m/1,210m
標準コースタイムは、上り(駐車場~菱ヶ岳山頂)2時間45分、縦走(菱ヶ岳山頂~三差路)1時間45分、下り(三差路~駐車場)2時間00分の計6時間30分だそうです。
※往復距離と累積標高差は概測
駐車場~菱ヶ岳山頂

駐車場の右手に「菱ヶ岳入口」と書かれた青い標識があり、ここからスタートします。登山ポストもあるので、登山届を出して行きましょう。

序盤はつづら折りに樹林帯を登って行きます。割と足場が狭いので、滑らないようにゆるゆる登って行きます。

尾根に近づくにつれて登りやすい道になってきます。

菱ヶ岳の特徴の一つであるきれいなブナ林歩きが始まります。


道中にいくつか分岐がありますが、崩落等で封鎖されているルートもあります。ロープが張られて通れないようになっています。整備してくださっている方々に感謝です。

このコースは急登があったり、

なだらかな道があったりと、交互に6合目まで続きます。登りが続いて疲れた頃に緩やかな道になるので、個人的には好きなコースです。

4合目に到着。山没慰霊塔が建っています。少し広めのスペースがあります。休憩とお祈りをして行きましょう。

10月下旬にもなると気温が低くなってきますが、この日は天気も良くてポカポカ気持ち良かったです。


きれいなブナ林と青空の中で気持ち良い山歩き。もうこの時点で満足しています。

今年は紅葉が遅く、このまま雪が降り始めてしまいそうな雰囲気すらあります。

6合目(北山)に到着。ここはそれほど広くありませんが、見晴らしが良いので休憩ポイントです。

麓の方も眺められます。

五頭山もよく見えます。帰りはあちらから下山する予定。

少し休んで再開です。菱ヶ岳の山頂が奥の方に見えてきます。 手前の「杉端(すぎはな)」までカラフルに色づいていてきれいでした。

「杉端」で夏道(左)と冬道(まっすぐ)に分かれます。左の夏道に進みます。

夏道は「杉端」を左から巻いて行きます。道が細く、滑りやすい箇所もあるので気をつけて通りましょう。

7合目に到着。ここは広めのスペースでベンチもあります。

7合目からしばらく急登が続きます。この日は寄りませんでしたが、向かって左側に「笹清水」という水場へとつながっている道があります。

では進みます。階段が続きますが、ここはまだ登りやすいです。

途中で先ほどの冬道と合流。

階段も無く、粘土質の急登箇所が現れます。登りづらい。。。ここで一気に足元が泥だらけになりました(笑)

8合目まで来ると、坂も少し緩やかになってきます。


いい天気で気持ちが良い!



9合目。あともうちょっと。


山頂手前の坂。

「菱ヶ岳」山頂に到着。山頂は周辺を木々で囲まれ、見晴らしはいまいちです(雪が積もるととても良い見晴らしが得られます)。

なので、この日は「五頭山」方面へ数歩進んだ見晴らしの良い場所で休憩することにしました。
菱ヶ岳山頂~三差路

ここは阿賀町方面の眺めがとても良いです。福島の山も遠くに見えます。

「煉獄杏寿郎の焼きカレーパン」を全集中で食べる(笑)食後はコーヒーを飲みながら景色を眺めてまったり休憩。

それでは「五頭山」へ向かいます。
菱ヶ岳山頂~五頭山~駐車場までは標準コースタイムで3時間45分かかります。休憩も含めると4時間以上は見ておくべきでしょう。この時点で時間や体力を消費している場合は、無理せずに下山しましょう。特に日没が早い季節は早めの下山を心掛けましょう。

ちなみにすぐ先に見える峰の標高が981mだそうで、実はあそこが本当の五頭連峰最高峰らしいと言われています。

そんな最高峰をさっさと通過し(笑)、先へ進みます。


「与平の頭」。ここから阿賀町方面へ下るルートがあり、裏五頭へとつながります。

菱ヶ岳~五頭山の稜線は、小刻みにアップダウンがあります。

見晴らしが良いポイントも限られていますが、そこに立つと素晴らしい景色が眺められます。




五頭山の「三差路」に着きました。この日はあまり時間が無かったので、五頭山の山頂へは寄らず、そのまま三ノ峰コースへ向かいました。
三差路~駐車場

五頭山「前一ノ峰」。個人的に五頭連峰で一番好きなポイントです。


「一ノ峰」。鐘を鳴らして通過。

「二ノ峰」には寄らず、「三ノ峰避難小屋」に到着。

分岐を「三ノ峰」方面へ進みます。

「三ノ峰」に到着。冬によく登りに来ます。

下山は歩きやすい「三ノ峰コース」で。


「三ノ峰コース」も見どころは色々ありますが、すっ飛ばして「どんぐりの森」キャンプ場に到着。

この後は舗装路をテクテク歩いて駐車場へ戻りました。

今年は例年以上に熊の出没がニュースになっているので、気をつけましょう。熊鈴をつけて、なるべく複数で登ることをおススメします。
ちなみに私はお守りとして熊スプレーを持ち歩くようにしています。
菱ヶ岳の感想
「菱ヶ岳」は五頭連峰最高峰でありながら、隣の五頭山と比べてちょっと人気がありませんが、きれいなブナ林の中を歩く登山道や、静かな山歩きをできる点が魅力です。
菱ヶ岳へのピストンだけでは物足りないという人は、今回のように五頭山へ縦走して周回するコースをおススメします。周回する場合は、距離や標高差もそこそこあるので、早めに登り出して早めに下山するようにしましょう。
この日持って行った主な道具
熊撃退スプレー ホルダーケース付き
実際に使用したことが無いので効果は分かりませんが、アメリカ環境保護庁登録商品だそうです。少々値が張りますが、自分と仲間を守るために購入してみました。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。沸騰させたお湯を入れて行けば、バーナーを持って行かなくても山でカップ麺や温かい飲み物を楽しめます。夏には氷を沢山入れて持って行き、山頂でキンキンに冷えた飲み物を味わえます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。