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「金峰山」五丈岩と大パノラマの眺望を楽しむ(富士見平口~千代ノ吹上コース)

金峰山(きんぷさん、きんぽうさん)

・標高:2,599m

・所在地:山梨県甲府市、長野県南佐久郡

・日本百名山、新日本百名山、花の百名山など

・山梨県では「きんぷさん」、長野県では「きんぽうさん」と呼ばれるらしい

・山頂は360度眺望が良く、「五丈岩」という巨岩がある

 

「金峰山」は山梨県と長野県の県境に位置し、秩父多摩甲斐国立公園に属します。日本百名山、新日本百名山、花の百名山に数えられる名峰です。

山頂からの眺望はとても素晴らしく、「五丈岩」という「金峰山」のシンボル的存在の巨岩がそびえています。

「金峰山」への登山コースはいくつかありますが、最も登山者の多い「富士見平口」からのコースで登ってきました。

 

 

駐車場情報

山梨県北杜市の「瑞牆山県営駐車場」を利用しました。「瑞牆山荘」からちょっと坂を上がった所にあります。写真を撮り忘れましたが、舗装されており100台駐車可能の無料駐車場です。

ちなみにこの日はお盆期間中で好天予報。深夜に高速を走り、AM2時位に到着しましたが、その時点で駐車場は9割がた埋まっていました。翌日朝には路駐も数台ありました。

 

3時間ほど仮眠して、朝5時過ぎに起床。駐車場にトイレは無いので、少し下って「瑞牆山荘」横のトイレを利用しました。トイレは水洗、ペーパーも常備されています。ちなみにチップ制なので、お金を入れてから利用します。「瑞牆山荘」には飲料の自販機もありました。

 

 

 

この日のコース(ピストン)

駐車場 ⇒ 富士見平小屋 ⇒ 大日岩 ⇒ 丸山 ⇒ 砂払ノ頭 ⇒ 金峰山小屋 ⇒ 金峰山山頂 ⇒ 砂払ノ頭 ⇒ 丸山 ⇒ 大日岩 ⇒ 大日小屋 ⇒ 富士見平小屋 ⇒ 瑞牆山荘 ⇒ 駐車場

 

往復距離:12.1km 累積標高差:(上り)1,250m(下り)1,250m

標準コースタイム(夏期)は、往路4時間30分、復路3時間00分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測です

※休憩時間はコースタイムに含まれていません

 

 

 

駐車場 ⇒ 富士見平小屋 ⇒ 大日岩

朝6時ちょい前。標高1,500m程の駐車場からスタート。樹林帯はまだちょっと薄暗い感じ。麓は猛暑日予報でしたが、涼しいのでアウターを着て登り出します。

 

スタートして早々に巨岩が次々と現れます。

一度、林道に出る場所があります。

 

林道を跨いで再び登山道へ。ここで暑くなってきたのでアウターを脱いで半袖に。

 

尾根道へ上がります。

 

尾根に上がった所で「瑞牆山」山頂方面がよく見えました。この日は、あわよくば「金峰山」に登った後に「瑞牆山」も登ろうかと考えていました(結局断念しましたが)。

「富士見平小屋」下方に水場あります。

 

「丸葉岳蕗(マルバダケブキ)」の花が沢山咲いていました。

 

「富士見平小屋」に到着。ここで標高1,800mちょい。標識にもありますが、小屋に向かって左手の道に進むと「瑞牆山」方面。

 

「富士見平小屋」の広いテン場。本当はここでテントを張って、「金峰山」と「瑞牆山」両方にゆったり登りたいのですが...また次回の楽しみにしておきます。

 

トイレがチップ制で利用できます。「富士見平小屋」前にはベンチやテーブルも設置されていて、休憩するにはとても良い場所です。ここで小休止。

 

「金峰山」方面はトイレの横を通って進みます。

徐々に日差しが入るようになってきました。

 

「鷹見岩分岐」。「鷹見岩」はてっぺんに登るととても眺望が良いらしいです。

「鷹見岩分岐」から先は、下り気味に「大日小屋」方面へ進みます。

 

「大日小屋」前を通過します。「大日小屋」は無人小屋で、老朽化もかなり進んでいるようでした。

 

「大日小屋」のテント場はそこそこ広くて快適な印象。ふと空を見上げたら、雲が見えないほどの快晴。

 

「大日岩」方面へ進みます。

 

鎖の張られた岩場が出てきました。大した傾斜でも無いので、鎖を使わなくても上り下りできる感じ。不安な人は鎖を使うと良いでしょう。

 

「大日小屋」と「大日岩」はすぐ近くだと思っていたら、意外と離れていました。

 

小屋から15分程登ると、ようやく「大日岩」が出てきました。

 

樹林帯が続いていたので、久々の眺望。南アルプスがよく見えました。

 

 

 

大日岩 ⇒ 砂払ノ頭 ⇒ 金峰山小屋

「大日岩」。でかいです。下から見上げるとさらに圧巻です。

 

横から見てもでかい。当たり前か。「大日岩」を登って通るルートもあるようですが、破線コースのようです。

 

「大日岩」を過ぎたらしばらく緩やかな道に。

 

そしてまた急登。

 

また緩やか。気持ち良い。

そしてまた急登。緩急が交互に出てきます。

 

この先は尾根に上がると、「千代ノ吹上」という見晴らしの良い稜線歩きになります。

「砂払ノ頭(すなはらいのあたま)」に到着。ここから森林限界を超えます。

「砂払ノ頭」の岩に上がって景色を眺めました。樹林帯を抜けたら日差し強いけど、良い風が吹いて涼しかったです。

 

「富士山」も見えてきました。

 

この後は岩が多い稜線上を歩いて行くのですが、余所見をしていたら浮石(岩)の上でバランスを崩して足首をくじいてしまいました。

 

そのまま進みましたが、歩くたびに痛みが増してくる足。途中で腰を下ろして休憩しつつ、足首にテーピングをしました。

 

そして普段は使わないトレッキングポールを取り出し、なるべく足に負担が掛からないようにしました。トレッキングポールは普段使わなくても常に持ち歩くようにしています。

 

超スローペースで再び歩きだします。景色は迫力あって素晴らしい。

楽しい。でも足痛い...何回も止まって足を休ませたり、テープを巻き直したり。

稜線上の先に山頂と「五丈岩」が見えます。このまま進んで山頂に行くつもりでしたが、足の状態が持つか不安になってきたので、先に「金峰山小屋」に行って休むことにしました。

 

この分岐で左手へ。

 

「金峰山小屋」までは緩やかな道がほとんど。

 

「金峰山小屋」の傍に立つ巨岩。

「金峰山小屋(きんぽうさんこや)」に到着。

 

ベンチに腰かけて、足首にアイシングしながら長めの休憩をとりました。あまり長い休憩は好きではないのですが、景色が良かったので退屈ではなかったです。ここで足の状態が回復しなければ、撤退することも考えていました。

 

 

 

 

金峰山小屋 ⇒ 金峰山山頂、五丈岩

トイレに行きたくなってきたので、「金峰山小屋」へ。奥の建物がトイレです。チップ制で利用できます。

トイレを済ませ、小屋に入ってみました。まだ登頂していないけど、金峰山のバッジを購入。

 

雰囲気の良い小屋です。料金を払えば小屋内でも休憩できるようです。山頂近いし、景色も良いのでここで泊まったら楽しいだろうな。

 

足の状態が結構良くなってきたので、小屋を後にし山頂方面へ。

 

「牛歩というのはこういう状態のことか」と思いながら、足下を超慎重に確認しながらゆっくり登りました。

 

とりあえず、どうにか「五丈岩」まで辿り着くことができました。

「五丈岩」はいくつもの岩が積み上がってできています。高さは15m程あります。自然にできたとしては不思議。人工的に積み上げたとしても、昔の技術でどうやって?宇宙人が作ったなんて説も(笑)

 

ちなみに、以前はこの岩に登る人が多かったのですが、2021年に看板が設置され正式に禁止されたようです。

 

それでは、すぐ目の前にある山頂へ。

 

「金峰山」山頂に到着。標高2,599mです。一時はどうなることかと思いましたが、とりあえず登頂できて良かったです。

山頂の岩からは360度パノラマビュー。山頂裏に目を向けると、「大弛峠」からの気持ちよさそうな道が見えました。「金峰山」に登るコースでは最も楽らしいです。でも駐車場が狭いとか。

 

午前中には「富士見平小屋」まで下山し「瑞牆山」へ登る計画でしたが、この時点でもうお昼前。とっくに「瑞牆山」は諦めていましたが、それにしても時間かかっちゃったなー。雲も沢山湧いてきてるし。「富士山」はかろうじて見えました。

 

山頂から見下ろす「五丈岩」もいいですね。景色を堪能したので下山します。

 

 

 

 

金峰山山頂から下山

「五丈岩」の裏に回り、稜線を下って行きます。凄く良い景色!

 

少し下った所から振り返る「五丈岩」と「金峰山」山頂。

 

岩ゴツゴツの「瑞牆山」や、その手前に「大日岩」が見えます。奥には雲で隠れた八ヶ岳。

 

この岩はさすがに巻いて進みます。

 

様々な形の奇岩や岩壁を眺めながら下って行きます。

 

「砂払ノ頭」まで戻ってきました。

 

樹林帯の中を下って行きます。

 

帰りも「大日岩」を見上げて。

 

往路では使用しなかった鎖ですが、復路では足首の負担を避けるために使用しました。普段は「こんな所に鎖いらねーだろ」等とほざきますが、この日はとても有難みを感じます...

 

帰りは「大日小屋」に寄ってみました。中をちょっと覗きました。夜はめっちゃ怖そうです(笑)

 

「大日小屋」の水場は、水がとても冷たくて気持ち良かったです。でも飲用には向かないかな?

 

「大日小屋」を後にし、次の目的地の「富士見台小屋」へ。腰を下ろせる岩を見つけるたびに、足首の状態を確認をしながら進みました。

 

「富士見台小屋」が見えてきたときは、「良かったー。帰ってこれたー。」ともうゴールに着いたような気分。

 

次回の予習(※2024年時点)

何?かき氷とな!?

 

巨峰味のかき氷をいただきました。昔ながらの普通のかき氷でしたが、火照った身体を冷やしてくれて美味しかったです。

 

「富士見台小屋」を後にし、のんびり緩々下って行きました。ゆっくり足に負担をかけないように下ったので、とても時間がかかりましたが、痛みが増すこと無く下山できたので良かったです。おしまい。

 

 

 

 

金峰山の感想

「金峰山」は、今回登った富士見平口からの千代ノ吹上コースは距離や標高差がそこそこあるものの、2つの営業小屋で休憩できるのがメリットです。そこで飲料や食料も調達できるので安心です。

自分は不注意で足を痛めてしまいましたが、全体的にはそれほど危険個所も無く、岩場を慎重に歩けば登りやすい百名山の一つと言えるでしょう。

なお、大弛峠から登るコースは距離や標高差も短いので、とても人気。30台程しかとめられない駐車場は富士見平口よりも激しい争奪戦となるそうです。

 

 

この日持っていった主な道具

New-HALE エマージェンシーテープ

応急手当て用のテープです。ハサミを使わず切ることができます。量は少ないですが、コンパクトに持ち運びできるので、トレッキングポール同様にいつも持ち歩いています。

 

Black Diamond ディスタンスカーボンZ

カーボン製の超軽量トレッキングポールです。長さの調節ができませんが、折りたたんでコンパクトに待ち運びできるのも利点です。普段使わなくても、何かあった時のためにバックパックに常に忍ばせておきます。

 

ZETT スポーツ用 コールドスプレー

スポーツ用のコールドスプレーです。足首のアイシングにも役立ちました。なお、肌に直接スプレーしてはいけません。

 

THE NORTH FACE ベンチャージャケット

薄手の軽量ジャケットです。ちょっと雨が降った時もこれでしのげます。

 

BLACKDIAMOND(ブラックダイヤモンド)  クラッググローブ

岩や木々を掴むような急坂が多い山では手を保護できるしっかりとしたグローブがあると良いです。

 

東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付

簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。