小蓮華山(これんげさん)
・標高:2,766m
・所在地:新潟県糸魚川市、長野県北安曇郡小谷村
・飛騨山脈(北アルプス)後立山連峰に属する
・「大日岳」とも呼ばれる
・登山コースは主に「蓮華温泉」と「栂池(乗鞍岳経由)」からの2コースある
・蓮華温泉への蓮華車道(ヒワ平ゲート)は毎年6月下旬~10月中旬頃のみ開通
蓮華温泉への車道が開通したばかりの6月下旬に、白馬岳への下見として小蓮華山へ登った時のレポートです。
この日の山行記録
登山口情報
登山口は蓮華温泉ロッジ横にあります。
ロッジ宿泊者以外は手前の広い駐車場に停めます。公共交通機関を利用する場合は、平岩駅まで電車で行き、そこからタクシーまたは路線バスに乗って蓮華温泉ロッジに向かいます。
この日のコース
蓮華温泉登山口 ⇒ 天狗の庭 ⇒ 白馬大池 ⇒ 小蓮華山山頂 ⇒ 白馬大池 ⇒ 天狗の庭 ⇒ 登山口
往復距離:13.7km 累積標高差:(上り、下り)1,330m
登山口~山頂の標準コースタイムは、上り5時間00分、下り3時間20分だそうです。
※往復距離と累積標高差は概測
登山開始~白馬大池
蓮華温泉の奥に進むと登山口があります。登山口は左手に向かうと露天風呂があります。登山道は右手に進みます。
丸太の橋を渡り、緩やかな傾斜を登っていきます。
蓮華温泉の標高が既に1,475mあるので、少し登った時点で結構な高度感があります。
「蓮華の森」
樹林帯を抜けると「天狗の庭」があります。付近には沢山の高山植物と、雄大な山の景色が見られます。
後立山連峰の山々が見渡せます。
「天狗の庭」を過ぎると途中で雪渓を横切ります。蓮華温泉ロッジの方々がステップカットしてくれていたので、アイゼン無しでも普通に渡れました。不安な方は、軽アイゼンを持っていくとよいです。
溶岩のゴツゴツした道をしばらく登ると、白馬大池に到着します。登山口からここまでのコースタイムは約3時間です。
白馬大池には山荘があり、テント場やトイレなどもあります。この日はまだ営業期間外でした(涙) とりあえず大池を眺めながら、まったりと休憩します。
白馬大池~小蓮華山山頂へ
休憩したら再び小蓮華山の方面へ出発します。大池周辺はこの時季は雪が沢山残っていますが、圧雪でトレースもついているのでアイゼンやワカン無しでも大丈夫です。軽アイゼンがあると多少歩きやすいかもしれません。
雪がなくなり、ハイマツの中を歩く稜線歩きが続きます。
雷鳥がいました。ガスガスで景色がいまいちだったのでテンションが下がっていましたが、代わりに雷鳥を見ることができて良かったです。
ガスが完全に無くなることはありませんでしたが、それでもガスが一瞬切れる度にきれいな稜線が垣間見えて気分が上がります。
小蓮華山の山頂手前です。ここもツボ足で問題ありませんでした。例年7月末には白馬大池~小蓮華山近辺の雪もなくなります。
新潟県最高峰の小蓮華山2,766mに登頂しました!相変わらずガスガスで周辺の景色が眺められなかったのが残念。大池から小蓮華山までコースタイムで約2時間(登山口から合計で約5時間)です。
白馬岳方面も同様にガッスガス(涙)
小蓮華山の山頂は岩だらけであまり広くありませんが、晴れていれば360°北アルプスの絶景が広がっています。
下山開始~蓮華温泉ロッジまで
この日はガスが多くて景色がいまいちだったので、白馬大池でご飯を食べようと下山しました。
そんなガスガスで気分が下がっているところで、ここでも雷鳥と会えました。
”雷鳥坂”と呼ばれる付近ではけっこう高い確率で雷鳥と出会えます。ガスが多かったのも影響しているのでしょうね。晴れの日よりもガスの多い日の方が雷鳥と出会う確率が高いです。
再び白馬大池へ戻ってきました。小蓮華山からここまで下山コースタイムは約1時間20分。ここでまったりと大池と周辺の山々を眺めながら昼食タイム。天気も先ほどより良くなり、コーヒーを飲みながらのんびりくつろぎました。
しっかり休憩をとった後、下山再開です。大池~天狗の庭の間は、岩の多い樹林帯をひたすら下っていきます。
「天狗の庭」に戻ってきました。ここでまた景色を眺めながら休憩します。
登山口手前で露天風呂に寄り道しました。汗を沢山かきましたが、着替えは車の中なので入りませんでした。
下山後、蓮華温泉ロッジに寄って山バッジと飲み物を買いました。蓮華温泉で日帰り入浴を希望される方は、ロッジの受付で確認してみてください。
帰宅途中ヒワ平の展望台に寄ってみました。天狗の庭から眺めた景色の方が良かったです(笑)
小蓮華山の感想
小蓮華山は新潟県最高峰ですが、山に興味のない新潟県人には存在すら知られていなかったりします。また、山登りをする人たちからも、白馬岳への通過点と認識されることがしばしば。なかなか地味な存在ですが、新潟県で北アルプスの稜線歩きを楽しめる貴重な山です。天気の良い日にぜひ訪れてみてください。
朝早く(5時~6時くらい)スタートしてコースタイム以内で行動できれば、日帰り可能なコースですが、体力に不安な方は「白馬大池山荘」で宿泊することをお勧めします(事前に予約していきましょう)。
小蓮華山下山後に立ち寄った温泉
蓮華温泉に入るのが一番近くて良いと思いますが、ここのホテルと温泉の雰囲気がとても好きです。自家用車等で移動できる人はぜひ。
この日使用した主な道具
SPORTIVA(スポルティバ) トランゴ TRK GTX
アルパインブーツを多く出しているSPORTIVAによる軽量のトレッキングブーツ。片足600g未満とライト系でありながら、岩場の多い山にも対応しているのでおススメ。
「THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900」
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
「snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル」
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。