磐梯山(ばんだいさん)
・標高:1,816m
・所在地:福島県猪苗代町、磐梯町、北塩原村
・日本百名山、花の百名山
・南側は表磐梯、北側は裏磐梯と言われ、山容が大きく異なる
・山頂手前の弘法清水には、営業小屋が2つある
・例年登山適期は5月~10月
「磐梯山」は南側から見た山容が富士山のように見えることから、”会津富士”と呼ばれるそうです。逆に、北側は荒々しい噴火口跡を見ることができ、一つの山で大きく異なる表情を見せる山です。
磐梯山の登山ルートはいくつかありますが、この日は最も利用者の多い「八方台」を起点としたルートを登ってきました。
※磐梯山は活火山です。活火山に登る際は、念のため警戒レベル等を直前に確認しましょう ⇒ 火山登山者向けの情報提供ページ(気象庁)
【他の登山口からのコースはこちら↓】
駐車場情報(八方台)
「磐梯山八方台駐車場」を起点にします。ここで標高1,200m近くあります。普通車は70台駐車可能とのことです。土日祝日にはすぐに満車になることが多いです。
八方台駐車場にはトイレがあります。駐車場は砂利です。
休憩所もあります。ちなみに左奥へ進むと猫魔ヶ岳への登山道になります。
磐梯山の登山口は、ゴールドラインを挟んで向かいにあります。
※八方台駐車場が満車の場合は、ゴールドラインを南へちょっと移動すると「八方台第二駐車場」(50台駐車可能)があります。徒歩で10分くらいです。
【公共交通機関でのアクセス】
残念ながら八方台登山口への公共バスは出ていないそうです。
途中まで鉄道に乗ってこられる場合は、「磐梯町駅」からタクシーで移動するのが手っ取り早いかなと思います。
この日のコース
八方台駐車場 ⇒ 中ノ湯 ⇒ 弘法清水 ⇒ 磐梯山山頂 ⇒ 弘法清水 ⇒ 中ノ湯 ⇒ 八方台駐車場
往復距離:7.5km 累積標高差:(上り)890m(下り)900m
標準コースタイムは、往路2時間00分、復路1時間40分です。
※往復距離と累積標高差は概測
八方台駐車場 ⇒ 磐梯山山頂
登山口にポストがあるので届を出してから登ります。あと、熊鈴も一応鳴らしていきます。
携帯トイレ回収箱がありますが、けっこう皆さん使用されているようで収まりきれていません(笑) 磐梯山は途中にトイレが無いので、不安な人は必ず携帯トイレを持って行きましょう。弘法清水の小屋で携帯トイレを使用するスペースを借りることができます。
しばらくブナ林のゆるやかな坂道を登って行きます。森林浴を楽しみましょう。
だんだんと傾斜が大きくなり、岩も増えてきます。
「中ノ湯」です。硫黄の臭いがします。
写真では分かりにくいですが、あちこちでブクブク温泉が湧き出ています。磐梯山は活火山です。活火山に登る際は、念のため警戒レベル等を直前に確認しましょう。
火山登山者向けの情報提供ページ(気象庁)
中ノ湯の宿泊施設の廃墟が残されています。
廃墟の方には進まず、右手にある標識の方へ進みます。
「弘法清水」と書かれている方向です。
木道を歩きます。濡れていると滑りやすいので気をつけて歩きましょう。
中ノ湯からちょっと進むと分岐に出ます。
裏磐梯登山口からのルートと合流します。弘法清水方面へ進みます。
ごつごつした岩が増えてきます。岩を避けるように登って行きます。
途中、ちょっとだけ景色が眺められる場所があります。
だんだんガスが広がってきました...
徐々に道が細くなってくるので、混雑時はすれ違いに気をつけましょう。
分岐に出ます。左右どちらから行っても弘法清水に出るのですが、右から行った方が近いです。今回は右側へ進み、帰りに左側から下りてくることにしました。
それにしても、空が真っ白です...
弘法清水に到着です。ガスりすぎ。
鐘があるのでとりあえず鳴らします。
この標識の裏の方から山頂方面へ登ります。
うわーますますガスってきました。これは山頂からの景色はダメかな...と思ったら登る気がしなくなるのですが、とりあえず奇跡を信じて進みます。
山頂の下付近まで来ました。あ、これはアカンやつです。
磐梯山山頂に到着。標高1,816mです。岩が積み重なったところに山頂の祠があります。
晴れていれば360度ビューの眺望が楽しめる磐梯山山頂ですが、この日はどの角度から見ても景色皆無でした(涙)
日差しが全然無くて風もけっこう吹いてきました。寒くなってきたので上着を着用してしばし待機。
15分ほど粘ってみましたが、奇跡は起きず。晴れていれば猪苗代湖をはじめとした数々の湖、会津の街並みがよく見えて、本当にいい景色なんです!
ちなみに、上の写真でうっすらと見える建物は、山頂の「岡部小屋」です。過去に3回磐梯山に登っていますが、営業しているのを見たことがありません。
その小屋の横に山頂の標識があります。前回来た時よりも新しくなっていました。何で山頂より下の低い場所に立っているのかは謎です。
山頂 ⇒ 八方台駐車場
というわけで、諦めて弘法清水まで戻ってきました。弘法清水には2つの営業小屋があります。どちらも休憩と軽い飲食、物品販売をやっていますが、宿泊はできません。
弘法清水は冷たくて美味しかったです。
「四合目弘法清水」と書かれていますが、山頂を五合目としているのでここが四合目だそうです。磐梯山は噴火で上部が吹き飛び、五合目以下が残ったという逸話があります。なので、現在の山頂が五合目と記されているのだとか。信じるか信じ無いかは、あなた次第です。
小屋の横に広いスペースがあるので、ここでちょっと休憩。少し青空が出てきました。
最初はガッスガスだったのですが、
風でガスが流れてちょいちょい景色が見えるようになりました。
櫛ヶ峰の荒々しい山容が見えてきました。やっぱり山に登ったからには景色が眺められないとね!
景色が見えているうちに「お花畑」方面へ下山開始しました。
分岐に出ます。
八方台登山口方面へ進みます。
お花畑ルートは初夏には沢山の花が咲きます。
櫛ヶ峰の手前に見える稜線が素晴らしいので、また別の機会に紹介したいと思います。
お花畑は遊歩道が整備されているので、そこからはみ出さないように歩きましょう。
日差しも明るくなってきたので、これは山頂方面も晴れてきているかな?と思い振りかえったら、山頂方向はまだがっつりガスっていました。んー残念。
分岐に戻ってきました。左へ行くとまた弘法清水に戻ってしまうので、右の八方台登山口方面へ進みます。
あとはひたすら登ってきた道を下りて行きます。
下りも見晴ポイントに寄って行きます。
だいぶ天気が良くなってきました。
裏磐梯との分岐。
秋の訪れを感じます。
やはり青空だと映えますね。
中ノ湯。
中ノ湯から下は広くなだらかな道をテクテク下るだけ。
登山口に到着。
磐梯山の感想
磐梯山は百名山の中では登りやすい分類に入るので、老若男女たくさんの人が登ります。平日でしたが学生さんや高齢者の方々が沢山登っていました。
今回紹介した八方台登山口からのルートは、他のルートよりも距離や標高差がさほど無く、危険箇所も特に無いので最も登りやすいと言えます。その分、利用者が最も多いので、混雑日は渋滞も発生しやすいですが...
この日はガスのため山頂からの景色を全く見ることができませんでしたが、スッキリ晴れている時は素晴らしい眺めが広がっています。次回訪れる時は、他のルートを紹介したいと思いますが、山頂がスッキリ晴れている日に登りたいです(笑)
下山後に立ち寄る温泉
磐梯山周辺には沢山の温泉施設があるので、帰路にちょうどいい素敵な温泉施設が必ず見つかります(多分)。私がよく訪れるのは下記の2つです。どちらもきれいな施設で内湯も露天風呂もいいです。休憩やお土産購入などもしやすいので便利です。
「休暇村 裏磐梯」
「裏磐梯レイクリゾート」
この日は裏磐梯レイクリゾートにしました。日帰り入浴1,200円とちょっとお高いですが、桧原湖を眺めながら入る露天風呂が最高です。
その他に立ち寄ったところ
裏磐梯レイクリゾートで汗を流した後に、「水峰(すいほう)」でソースかつ丼を食べました。ボリューム満点で大満足です。蕎麦や山塩ラーメンも美味しいですよ。
※残念なことに、2023年に閉店されたそうです。美味しくてボリュームあって人気店だったのに残念。
この日使用した主な道具
Black Diamond ストームライン ストレッチレインシェル
高山では夏でも気象によって寒くなることもあるので、1枚かるく羽織れるジャケットを持って行くことをおススメします。
サロモン TRAILBLAZER20
超軽量バックパックです。夏の日帰りトレッキングの場合は、コンパクトで軽量な装備で行くと楽です。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル900ml FFX-900
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。暑い日は氷を沢山入れて持っていきます。
snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。