放山(はなれやま)
・標高:1,189 m
・所在地:新潟県糸魚川市
・シャルマン火打スキー場のリフトを使って手軽に登れる
・山頂及び稜線上からの眺望が素晴らしい
・夏期はあまり登る人がいない
4月に入り新潟県も暖かい日が続いています。そんな春の季節ですが、「まだ雪山歩きを楽しみたい、でもガッツリじゃなくてハイキング気分」という感じだったので、数年ぶりに「シャルマン火打スキー場」のリフトを利用しての「放山」に登ってきました。
駐車場情報
新潟県糸魚川市の「シャルマン火打スキー場」の駐車場を利用します。500台駐車可能だそうです。スキー場なので営業期間はトイレ、飲料自販機も利用できます。
シャルマン火打スキー場のサイトを見ると、土日祝日は路線バスも出ているようです。
この日のコース
第1クワッドリフト ⇒ パトロール室 ⇒ 放山 ⇒ パトロール室 ⇒ 第1クワッドリフト
往復(周回)距離:3.4km 累積標高差:(上り、下り)260m
標準コースタイムは不明ですが、往復3時間あれば十分だと思います。
※往復距離と累積標高差は概測
リフト ⇒ ゲレンデトップ
「シャルマン火打スキー場」駐車場に到着。この日は平日でしたが、駐車場には50台以上は車がありました。春スキー、スノボを楽しむ人がほとんどで、登山目的の人は少数派。
センターハウスでトイレに立ち寄り、レンタルコーナーで登山届を提出します。
ゲレンデ側に一度出てチケット売り場でクワッドリフト1回券を購入。1回券ですが、帰りもリフトに乗れます。
ゲレンデのコース図が掲示されています。乗るリフトを間違えないように、不安な人は確認しておきましょう。
第1クワッドリフト乗り場へ。スタッフの人にチケットを渡して乗ります。帰りはチケットレスでリフトに乗れるので、安心してチケットを渡しましょう(笑)
リフトに乗って楽々標高を稼いでいきます。
リフトから降りてゲレンデトップに着くと、すぐに「火打山」が見えて気分が上がります。
レストランとパトロール室のある建物があります。放山に向かう前に、パトロール室に寄って声をかけてから登ります。
パトロール室に向かって右側に登山口があります。ここからスタート。
警告文や捜索救助費用などが掲示されています。きちんと読んで安全な登山を心掛けましょう。
ゲレンデトップ ⇒ 放山山頂
スタートから「焼山」と「火打山」がどーんと見えます。さすがにこの時季になると真っ白ではありませんが、まだまだ雪が多いですね。
少し下って尾根道にとりつくのですが、雪が融けて土の道になっていました。
再び雪道へ。この日はアイゼンとワカンを持って来ていましたが、終始ツボ足で登り下りできました。持って行って必要であれば装着しましょう。
「不動山」や「大毛無山」など上越の名峰も地味ですがかっこいいですね~。
ちょっとしたアップダウンがあります。
下ってはまた登るを何か所か繰り返していきます。
この日は気温が高く、風もほとんど無かったので暑くなってきました。上着を脱いで体温調整。
少し雲があるものの、とても良い天気で気分よく歩きます。
気温が高く時々ズボズボ踏み抜きます。ワカンやスノーシューを履いた方が楽に歩けそうですが、山頂が近いのでツボ足でそのまま進みました。
ここから尾根上に登るのにトレースが二手に分かれていました。直登気味のトレースの方は帰りに尻セードが楽しめそうだったので、右手のトレースを追ってゆるゆる登りました。
尾根上に出て「放山」山頂方面へ絶景を眺めながら歩きます。
左手には「焼山」「火打山」。
右手には「権現岳」と「鉾ヶ岳」。その奥に日本海が見えます。
もうすぐ山頂。山頂手前でまた一度下って、ぐいっと登ります。
だいたいこの辺りが「放山」山頂だな!という所に到着。標高1,189 mです。
山頂で休憩するのもいいですが、もうちょっとだけ先へ進むとさらに見晴らしが良くなります。
「焼山」に向かって進みます。
端の方にはクラックが何か所かできていたので近寄らないように歩きます。
「火打山」、「焼山」、「高松山」、「昼闇山」などが見渡せて落ち着ける良いポイントまで来ました。先の方には「空沢山(からさわやま)」方面へ向かうスキーヤー。
放山山頂 ⇒ ゲレンデトップ ⇒ リフト
霞んでいますが日本海も見えました。
「権現岳」と「鉾ヶ岳」も存在感有ります。
きれいに作られた雪のテーブルとベンチがあったので使わせてもらいました。
景色を眺めながらまったりコーヒータイム。
「焼山」山頂をズームで。少し噴煙が立ち上っているのが見えました。
「火打山」の手前に見える「空沢山」。この日は時間も無かったのでまた次回。ちなみに「空沢山」まで行くと距離と累積標高差も「放山」までの約3倍かかります。
残念ながらここで折り返し。「放山」山頂へ戻ります。
景色を眺めながら、登ってきた道をそのまま下ります。
滑ったら楽しそうなポイント。でもここから滑ったらルートに戻るのが面倒な感じだったので我慢。
往路では迂回したポイントまで来て、ここから尻セードで一気に下りました。尻セードやソリで滑る前は、落し物をしないように気をつけましょう。カメラもバックパックに一度しまいます。
滑り降りてまたしばらく進むとまた滑りやすそうな坂があったので(というか、既に滑り降りた跡があったので)また尻セード発動。
いまいちスピードが出なかった滑り降りた跡。うーん、ソリ持って来れば良かったなぁ。
滑り降りるとあっという間です。時間も体力も大幅に節約できます。しかも楽しい。
スキー場トップへ戻る手前の上り坂。
スキー場に戻ってきました。パトロール室に寄って下山の報告をします。パトロール室に誰もいない場合は、センターハウスのレンタルコーナーで下山の報告をしましょう。
下りのリフトはスタッフの人に声をかけてから乗ります。
センターハウスに戻ってきました。短い時間でしたが、充実した雪山ハイキングでした。
帰りの運転中に小腹が空いてきたので、「道の駅マリンドリーム能生」で『かにパイ焼き』を買って食べました。カニの身が沢山入っていて美味しかったです。おしまい。
放山(雪山)の感想
シーズンのピークから外れましたが、それでも豊富な雪量のおかげで楽しく雪山ハイキングを楽しめました。
このコースはスキー場のリフトを利用することで、短い距離と標高差で山頂まで登れるので、雪山初心者の人にもおススメです。お手軽ですが、雪山装備はちゃんと持って行きましょう。また、センターハウスで登山届を出して、パトロール室へもちゃんと登下山の報告を忘れずに。
雪の状況にもよりますが、今シーズンのシャルマン火打スキー場の営業は5月上旬までなので、もう少しだけお手軽雪山ハイキングが楽しめそうです。
この日持って行った主な道具
ペツル(PETZL) クランポン イルビス(IRVIS)
ペツルの10ポイント長爪クランポン(アイゼン)です。後ろコバがあるブーツに対応。クランポンのベイルを交換することで、前コバのあるブーツにも対応できます。
前後にコバの無いブーツの場合はこちら。
ブラックダイヤモンド(Black Diamond) アルパインゲイター
生地がしっかりしていて、少しぐらいアイゼンの爪が擦れても破れません。ベルクロだけでなくジッパーが付いているので、雪や水の侵入をしっかり防ぎます。ベルトの調節もしやすいです。
MAGIC MOUNTAIN 登山用 アルミわかん ラッセル2
シンプルなアルミフレームのワカンです。ワカンはスノーシュー程浮力はありませんが、軽量なのと小回りが利くので、急坂や細道の多い雪山登山に適しています。
SHOWA GLOVE TEMRES 02 winter ブラック
作業用グローブで実績のあるショーワグローブによるアウトドア防寒グローブ。安くて防寒性に優れています。雪の里山登山に最適です。「01 winter」にカフやストラップが付いてさらに便利になっています。
サーモス 山専用ステンレスボトル900ml
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。冬の登山では寒くてお湯を沸かすのも辛いときが多いので、この「山専ボトル」が大活躍します。