白山(はくさん)
・標高:2,702m(最高峰の御前峰)
・所在地:石川県白山市、岐阜県大野郡白川村
・日本三名山、日本三霊山、日本百名山、新日本百名山、花の百名山
・「白山」は「御前峰」・「大汝峰」・「剣ヶ峰」をはじめとした山峰の総称
・「室堂」には有人管理の山小屋が複数あり、合計で750人収容できる
間隔が空いてしまいましたが、8月上旬に加賀の「白山」に登った時の記事です。
後編は、1日目「御前峰」からお池巡りをするところからスタートです。
▼前編はこちら▼
今回のコース
【1日目】
別当出合 ⇒ 中飯場 ⇒ 甚之助避難小屋 ⇒ 南竜山荘 ⇒ 室堂 ⇒ 御前峰 ⇒(お池巡り)⇒ 室堂(宿泊)
【2日目】
室堂 ⇒ 御前峰(ご来光) ⇒ 室堂 ⇒ 黒ボコ岩 ⇒ 殿ヶ池避難小屋 ⇒ 分岐 ⇒ 別当出合
往復(周回)距離:17.8km 累積標高差:(上り)1,870m (下り)1,870m
このコースの標準タイムは、往路(別当出合~御前峰)5時間30分、復路(御前峰~別当出合)3時間40分、お池巡り2時間です。
※往復距離と累積標高差は概測
※市ノ瀬~別当出合までのシャトルバス移動は含まれていません
御前峰⇒お池巡り⇒室堂(宿泊)
「御前峰」で景色を楽しんだ後は、お池巡りをしながら「室堂」へ下山することにしました。
お池巡りコースの各ポイントには、このようなMAP付の解説板が設置されていました。
「御宝庫(おたからこ)」の岩場。ロープが張ってあって入れないようになっていました。
右手から巻いて下りて行きます。割と急なザレ場だったので滑らないように気をつけて下りました。
このコースは池だけでなく、雄大な地形を眺めるのも楽しかったです。
左に見えるのは「油ヶ池」。
「油ヶ池」付近にはチングルマの綿穂が沢山。花が終わるとこんな感じに姿を変えるのが面白いですね。
「剣ヶ峰」の下にあるのが「紺屋ヶ池」。
「御前峰」山頂からは見えていた「紺屋ヶ池」ですが、下りてきたら残雪でほとんど水面が見えず。
ちょっと先の小高いポイントまで登ると見えました。残雪があらかた溶けると”逆さ剣ヶ峰”が見られるそうです。
そこから振り返る「御前峰」と「油ヶ池」。
巨岩の間をすり抜けるように進みます。
「翠ヶ池」が見えてきました。
「翠ヶ池」は山頂部で最大の池です。きれいなブルーでした。
「翠ヶ池」を見た後は、「大汝峰」には登らずにお池巡りコースをそのまま進みました。
「白山」って巨岩が沢山あるんですね。
「血の池」。赤くはなく、きれいなエメラルドグリーンでした。
「千蛇ヶ池分岐」。ここでお池巡りをやめて「室堂」へ戻る近道と、お池巡りコースから「室堂」へ戻る道に分かれます。
「五色池」と「百姓池」もすぐ近くにありました。お池巡りコースをそのまま歩いたのですが、ここから室堂まではそれほど見どころは無かったので、先ほどの近道で戻っても良かったかもと思いました。
「室堂」に戻ってきました。上の写真は個室宿泊棟の「白山雷鳥荘」。
夕食の時間になったので食堂へ行こうとしたら、食券をどこにしまったのかド忘れして慌てました。失くさないように財布の中に入れていたのですが、その記憶を失くしてしまうという(笑)
無事に食券を見つけて夕食へ。肉か魚どちらか選べました。肉(ハンバーグ)を選択。ご飯は並盛、大盛から選べたので大盛をチョイス。
夕食後は日没を眺めに行ったりしました。でもこの時間にはライトダウンを着込んでいてももう寒くて寒くて。日の入りを見たら小屋へ引き上げました。
【2日目】室堂⇒御前峰(ご来光)⇒室堂
おはようございます。2日目です。天気予報がイマイチでしたが、ご来光を眺めるため朝4時に室堂を出発。
大勢の人が列を作って「御前峰」山頂へ登って行きます。「富士山」みたい。
山頂に着いた頃には少し明るくなっていました。遠くの景色は見えませんでしたが、雲海が凄かったです。
ご来光の時間が近づき、神主さん達もスタンバイ。神主さんのお話を聞きながら待ちます。
その間も続々と登ってくる人々。
ご来光まで待ちますが、寒いので薄手のダウンジャケットを着込みました。
そしてついにご来光。
神主さんの先導で、全員で万歳三唱するのが恒例のようです。
「室堂」に下りた時にはもうすっかり明るくなっていました。青空で気持ちの良い朝です。
朝食。混ぜたり醤油をかけたりしなくても、そのままご飯にかけてOKな納豆パックがありました。これテント泊なんかで納豆食べたい時にいいですね。
朝食後、ビジターセンター前でくつろいでいたらスピーカーからラジオ体操が流れ始めました。小学生ぐらいのお子さん連れも多かったですが、「白山」でラジオ体操できるのってなかなか貴重な体験かも。
下山前にビジターセンターの売店で登山バッジと飲料を購入。ビジターセンターには簡易郵便局もあります。
室堂⇒黒ボコ岩⇒殿ヶ池避難小屋
「さて下山開始だー」と外に出たらいつの間にか真っ白け。さっきまでの青空はどこにいってしまったの(笑)
下山は「観光新道」方面へ。
「弥陀ヶ原」に下りてきたら青空と草原。そして大好物のなだらかな木道。
「弥陀ヶ原」というだけあって、天国のような穏やかな風景が広がっていました。
花も沢山咲いてました。
「弥陀ヶ原」を抜けると大きな岩のある分岐に出ます。左へ行くと「砂防新道」に合流します。「観光新道」で下山するので右へ。
左手の「砂防新道」方面にある巨岩は「黒ボコ岩」。
分岐の岩にはレリーフがあり、「玉井敬泉画伯像」と刻まれています。
「観光新道」を下って行きます。
今回の山行で一番沢山の花が咲いていたのが、「黒ボコ岩」~「殿ヶ池避難小屋」の間でした。
「蛇塚(じゃづか)」。
沢山の種類の花畑が広がっていました。色とりどり。
ぶっちゃけ花への興味や知識は少ないのですが、こんなの見たら誰だってテンション上がるでしょ!ってぐらいのカラフルな花畑でした。
沢山咲いてた「タカネマツムシソウ」。
去年「秋田駒ヶ岳」で見て好きになった「ハクサンシャジン」。
お花畑も終わり、しばらく樹林帯を歩いたら「殿ヶ池避難小屋」に到着。ここで小休止。
殿ヶ池避難小屋⇒別当出合
「殿ヶ池避難小屋」はこのルートで唯一の避難小屋です。「砂防新道」にある避難小屋ほど大きくありませんが、しっかりとした造りの良い小屋でした。手前にはテーブルとベンチもあります。ガスガスだったのが残念で、天気が良ければ眺望も良さそうな場所でした。
中もきれいでした。トイレもあります。
避難小屋を後にし、下山再開。
「仙人窟(せんにんいわや)」。大きな岩の間の隙間をくぐって通ります。
「観光新道」ももうすぐ終盤。
分岐に着きました。
この分岐から「別当出合」方面へ急坂を下って行きます。
滑りやすい急坂が続いたので、コケないように慎重に下りました。
途中からは割となだらかな道も多くてホッとしました。
「別当出合」が見えてきたー。
「別当出合」に到着!
シャトルバスの出発時間まで待機。「別当茶屋」の自販機でコーラを買って一気飲み。
茶屋のメニュー。ここでバス乗車券も購入できるようです。
帰りのシャトルバスに乗って「市ノ瀬」まで戻りました。おしまい。
白山(後編)の感想
1日目の「お池巡り」ではガスが出ていたものの青空の下できれいな池を眺めることができました。池を眺めるだけでなく、アルプスのような山岳地帯の中を歩くので迫力ある景色も楽しむことができました。
室堂での宿泊は、感染対策で人数が制限されて混雑していなかったのが逆に良かったです。とても快適に施設の利用ができました。夕食と朝食も派手さはないもののバランスよく美味しかったです。
2日目は天気が心配されていましたが、「御前峰」からご来光も眺められたし、下山も途中まで青空が出ていました。特に「観光新道」のお花畑はとても良かったです。
次回「白山」に登る機会があれば、今回通らなかったルートや、日程に余裕があれば「別山」などにも周ってみたいなと思いました。
下山後に立ち寄った温泉
下山後は「白峰温泉 総湯」で汗を流しました。あまり広くありませんが、清潔感のある施設で雰囲気も良かったです。ここの周辺には特産品販売施設「菜さい」や食事処などもあります。
この日使用した主な道具
Black Diamond Equipment スポット350ヘッドランプ
夜間の登山では必須のヘッデンですが、できれば登山用のコンパクトで軽量、防水、ハイパワーのモデルを選びましょう。電池の持ちも良いです。明るさの調整も簡単にできます。
THE NORTH FACE ベンチャージャケット
薄手の軽量ジャケットです。ちょっと雨が降った時もこれでしのげます。夏でも高山では寒くなることがあります。アウターを必ず持って行きましょう。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。
井村屋 チョコえいようかん
時間が無いときに簡単にカロリー補給できるミニようかんのチョコ味。水が無くても食べられます(あった方が良いですが)。最長5年間保存可能なので、災害備蓄品としてもおススメです。