3PEAKS

新潟県在住のんびり山歩き 初心者、中級者向けおすすめ登山ルート、登山口情報、コースタイムなど

上高地~涸沢トレッキング(ピークハント無し登山)【後編】

上高地(かみこうち)

・標高:約1,500m

・所在地:長野県松本市

・日本有数の景勝地、避暑地として多くの観光客が訪れる

・槍ヶ岳や穂高連峰等への登山ルートとしても使われる

・上高地へ至る道路はマイカー規制で一般車は通行できない

 

涸沢ヒュッテ(からさわひゅって)

・標高:約2,300m

・所在地:長野県松本市

・穂高連峰の「涸沢カール」に建つ山小屋

・穂高連峰の名峰を眺めながら飲食できるテラス席がとても人気

・冬期は雪崩が頻発するため閉鎖されている

 

GWに「上高地」から「涸沢ヒュッテ」まで1泊2日でトレッキングを楽しんできました。ピークハントせず、景色を楽しみながら歩くことが目的です。そして涸沢ヒュッテで穂高連峰を眺めながらビールとおでんを堪能することが2つ目の目的です(笑)

緩い山行の印象ですが、2日間で往復距離は約33km、累積標高差は登り下り共に約1,200mあります。また、この時期は「本谷橋」から先が残雪で覆われ、雪山登山装備が必要です。

前編は上高地から涸沢ヒュッテ到着までの記事でした。後編は涸沢ヒュッテでの宿泊から翌日の下山までです。

 

【前編の記事はこちら↓】

 

 

今回のコース(ほぼピストン)

【1日目】

上高地バスターミナル ⇒ 河童橋 ⇒ 明神橋 ⇒ 徳沢 ⇒ 横尾大橋 ⇒ 本谷橋 ⇒ 涸沢ヒュッテ

 

【2日目】

涸沢ヒュッテ ⇒ 本谷橋 ⇒ 横尾大橋 ⇒ 徳沢 ⇒ 明神 ⇒ 上高地バスターミナル

 

往復(周回)距離:33.5km 累積標高差:(上り)1,200m (下り)1,200m

標準コースタイムは、往路:6時間00分、復路:4時間50分です。

 

※往復距離と累積標高差は概測

※休憩時間はコースタイムに含まれていません

 

涸沢ヒュッテ宿泊

ビールとおでんを楽しんだ後、しばしヒュッテ敷地内を散策。「涸沢岳」(左)と「北穂高岳」(中央~右)。北穂南峰の下にある小屋が「涸沢小屋」。

 

「涸沢小屋」と「涸沢ヒュッテ」の間にある「涸沢テント場」。GWとはいえ雪の残るこの時期で沢山のテントが。この後も続々とやってきて、最終的には200張以上はありました。紅葉シーズンには1,000張を超える日もあるとか!

 

とても分かりやすい案内図がありました。これを見ながら山座同定して楽しめます。「あれがゴジラの背か~」、「あれがザイテングラートか~」等喋りながら眺めるのが楽しい。

 

前穂~吊り尾根~奥穂。

 

奥穂~涸沢~北穂(南峰)。

 

涸沢~北穂。

 

カラフルな同定盤もあります。

 

パノラマ売店のメニュー表。おでん以外も食べたくなりましたが、夕食がもうすぐなので我慢。ちなみに館内での食事はNG。

 

新館内に掲示されていたヒュッテの案内図。

 

グッズ売り場。今回は山頂に立っていないので、山バッジは購入せず。

 

昔のクライミング道具が展示されていました。

 

明日のモルゲンは5時頃との掲示。テレビで天気予報もチェック。ちなみにDocomo電波は入りましたが、auとsoftbankは入りませんでした。

 

ブラブラしてたら日がだいぶ傾いてきました。

 

夕食の時間になるので食堂へ。時間まで並んで待ちました。

 

夕食です。濃い目の味付けのおかずでご飯が進みます。ハンバーグとなめこの和え物が特に美味しかったです。ご飯とお汁はお代わりできます。もちろんご飯をお代わり。

 

夕食の後は、布団を敷いたり荷物の整理をしたりしながらダラダラ。

暗くなって外に出たら夜景がきれいでした。固定しないで適当に撮った写真なのでブレています。小さな三脚でいいから持っていけば良かった…

仕事の疲れと寝不足も影響したのか、寝床に戻ったらあっという間に爆睡zzz

 

 

 

 

涸沢ヒュッテから上高地へ下山

翌朝、モルゲンロートを見る時間に合わせてちょっと早めに起床し外へ。快晴でキレイなモルゲンでした。

 

北穂や涸沢に向けて登攀している人たちも沢山見えました。

 

朝食。卵の価格が高騰している中、山小屋で卵かけご飯が食べられるとは(笑)

朝食も美味しく、ご飯お代わりしちゃいました。

 

その後、下山のために荷物を整え、外に出てみたら物凄い青空。雪が眩しい。友人に日焼け止めをもらって塗りたくりました。

 

あっちの奥に見えるのは「大天井岳」かなぁ。もう5年ぐらいご無沙汰なので久々に行きたい。

 

当初はテント場を挟んで向かいにある「涸沢小屋」の売店にも行ってみようと考えていたのですが、すっかり忘れていました。今度機会があれば行ってみたいです。

 

さて、下山開始。帰りはテント場の方から下りました。

 

雪面はチェンスパでも下りやすい固さでした。

 

ふと北穂を見上げると、沢山の人が登っていく様子が見えました。皆さんお気をつけて。

 

名残惜しいですが、涸沢に別れを告げます。

 

「本谷橋」のポイントでアイゼンやチェンスパを外して夏道仕様へ。

 

クライミングのメッカとして有名な「屏風岩」。存在感が凄い。

 

地味に長い緩やかな道をテクテク歩きながら、横尾大橋に戻ってきました。

 

横尾大橋を渡ったところでトイレ休憩。

 

清らかな梓川沿いを歩いて徳沢方面へ。

 

帰りも迂回ルート。

 

迂回ルートは皆無言で黙々と歩きました(笑)

 

梓川は何度も写真を撮ってしまう。

 

徳沢でまた休憩。休憩ばかりだな(笑)

 

「徳澤園」みちくさ食堂。美味しそうなメニューばかりですが、券売機を見たら既に売り切れが多かったです。

 

コーヒーソフトで火照った身体を冷やしつつ糖分補給。単に観光気分で食べたかっただけですが(笑)

 

その後は明神橋を渡って「嘉門次小屋」で岩魚の塩焼きを食べようと目論んでいましたが…

 

「嘉門次小屋」が激混みで断念…

数十分並べば食べられたのでしょうけどね。行列を見たら何だか萎えてしまいまして。

 

嘉門次小屋や嘉門次さんのレリーフを眺めて戻りました。

 

 

その後は明神に戻って、猿の写真を撮ったりしながら帰りました。

河童橋まで戻ってきたら、物凄い人人人…

 

人混みを避けるように梓川沿いを歩いて、そそくさとバスターミナルへ戻りました。おしまい。

 

 

 

上高地~涸沢(後編)の感想

久々の上高地と初めましての涸沢はとても楽しかったです。

涸沢ヒュッテはゆとりをもった部屋割りでゆったりと過ごすことができました。食事も美味しかったし、テラス席から眺める景色は格別でした。昨年の白山室堂も良かったですが、コロナ前のぎゅうぎゅう詰めの山小屋宿泊にはもう戻ってほしくないなーと思いました。

上高地は要所でトイレや売店、食堂などがあるので、のんびりと散策するのが一番です。いつもセカセカ歩いて景色もあまり楽しまずに通過していたので、今回は新鮮な気分でした。たまにはこういうピークハント無しの山歩きもいいもんだなと思いながら帰路につきました。

 

この日使用した主な道具

NANGA ダウンパンツ

春でも高山の夜はとても冷えます。小屋の中で過ごす場合は不要ですが、外で景色を眺める時にはあると良いです。雪上でのテント泊の場合は必須です。

 

THE NORTH FACE スクープジャケット

雪山や寒い時期のトレッキングで使用するのに最適なジャケットです。ベンチレーション、内側ファスナーでインナーを連結できるジップインジップシステム、取り外し可能なスノーカフ等機能が充実しています。

 

Unigear 18本爪 チェーンスパイク

チェーンスパイクは軽量でコンパクトに収納でき、脱着もとても簡単です。しかも安価です。残雪期は念のためバックパックに入れて行くと良いです。

 

ブラックダイヤモンド(Black Diamond) アルパインゲイター

生地がしっかりしていて、少しぐらいアイゼンの爪が擦れても破れません。ベルクロだけでなくジッパーが付いているので、雪や水の侵入をしっかり防ぎます。ベルトの調節もしやすいです。