金北山(きんぽくさん)
・標高:1,172m
・所在地:新潟県佐渡市
・佐渡島の最高峰
・山頂には金北山神社と防衛省が以前使用していた施設がある
・佐渡トレッキング協議会に事前に登山届提出が必要
・例年11月中旬~3月は積雪期
佐渡島の北側にあるドンデン山~金北山は、春の花が咲き誇るシーズン(4月下旬~5月末)に多くの登山者で賑わいます。その期間はライナーバスも運行され、登山口へのアクセスも良いです。しかし、そのシーズンが終わると登山者が減り、梅雨に入ると草木が伸びて登山道が荒れてきます。そのため、地元の方々が中心となって定期的に登山道の刈払いをされているとのことです。
その刈払いが終わったばかりで歩きやすくなった大佐渡縦走路で、1泊2日の稜線歩きを楽しんできました。
2日目はドンデン山荘から金北山までの縦走の記録です。
▼大佐渡縦走1日目はこちら▼
ドンデン山荘の朝
朝日が昇ってくるのを眺めながらお湯を沸かし、モーニングコーヒーを飲みます。至福のひとときです。
両津港。
ドンデン山荘の朝食。美味しかったです。
この日のコース(2日目)
ドンデン山荘 ⇒ 金北山縦走路入口 ⇒ アオネバ十字路 ⇒ マトネ ⇒ イモリ平 ⇒ 天狗の休み場 ⇒ 役の行者 ⇒ あやめ池 ⇒ 金北山山頂 ⇒ 白雲台
距離:14.0km 累積標高差:(上り/下り)955m/1,000m
標準コースタイムは、約7時間00分です。
※往復距離と累積標高差は概測
ドンデン山荘 ⇒ 金北山縦走路入口
霞んでいて本州の山は見えませんでしたが、澄んでいる日は新潟の代表的な山々や白馬岳、剱岳、月山、鳥海山なども見えるそうです。
ドンデン山荘から「ドンデン線」の道路へ出ます。標識を確認し右へ曲がります。
縦走路入口までは舗装された道路を歩いて行きます。
この日通る縦走路と金北山が見えます。遠いな...(笑)
道路を30分ぐらい下るとようやく縦走路入口が見えてきます。
金北山縦走路への入口です。バイオトイレが2基ありました。ここから先は金北山までトイレが無いので、ここでしっかり済ませておきましょう。
金北山縦走路入口 ⇒ イモリ平
前半はうっそうとした樹林帯を歩いて行きます。
刈払いされた跡が残っています。刈られていなかったら樹林帯を抜けるまで結構苦労したと思います。とっても助かります!
しばらくするとちょっと開けた場所に出ます。「アオネバ十字路」です。アオネバ登山口からの山道と合流します。標識に従ってマトネ方面へ進みます。
登山者数カウンターでしょうか?
刈られていなかったら迷いそうな道です。
「マトネ」に到着です。見晴らしもよい広めの場所なので休憩していきましょう。
一服したので先へ進みます。
「燭台禿」という場所から両津の街並みがよく見えました。
再び樹林帯へ。
樹林帯をしばらく歩くとまた開けて景色がよくなります。こんな感じを何回も繰り返す縦走路です。
石花越登山道との合流地点です。
高山帯のような稜線です。右側に樹木の生えていない箇所が多いのは、冬の厳しい季節風が北側から当たるので、植物が育ちにくいのだそうです。
「小股沢のコル」
樹林帯へ。
そしてまた開ける。この稜線歩きが好きです。ちょっとアルプスの稜線に似たような雰囲気がします。
この景色を眺めながら休憩。
歩いてきた道と奥に見える両津港。
なだらかな稜線を歩いて行くと「真砂の芝生」。緑がキレイ。
「真砂の峰」
花が沢山咲くシーズンは終わっていましたが、それでもけっこう咲いていました。
この先のイモリの頭を越えると「イモリ平」です。
「イモリ平」の石碑。
水場があると書いてあったので少し彷徨って探してみましたが、場所が分かりませんでした。。。
イモリ平 ⇒ あやめ池
諦めて登山道へ戻りました。そしてまた樹林帯~。
そしてまたすぐに開ける~のパターン。
「天狗の休み場」。ここでちょっと長めの休憩。日差しがけっこう強くて暑かったのですが、雲で日差しが弱まりクールダウンできました。
涼しくなって良かったーなんて言ってたら、逆に天気が心配になるほどガスが。
「天狗の休み場」から先は金北山までしばらく樹林帯です。
夏道と冬道の分岐がありますが、夏道方面へ。
「役の行者」
「鏡池」
冬道と合流します。
「あやめ池」。この時季に来ないとあやめは咲いていないのでラッキーでした。
写真が下手なので伝わりにくいですが、一面に沢山咲いていました。
あやめ池 ⇒ 金北山 ⇒ 白雲台
それでは最後の金北山への登りです。
傾斜が急になるので疲れますが、最後の登りなので頑張ります。
途中、横山登山口との分岐があります。
あやめ池から30分ぐらいで山頂の建物が見えてきます。
この階段を登ります。
金北山神社と「金北山」と書かれた小さな板。ここが山頂ということですね。標高1,172mです。
ちょっと下の方にも山頂標識がありました。山頂は防衛省管理の建物があるため360°の景色とはいきませんが、南側の景色はよく見えます。
下山前に、白雲台交流センターに迎えに来てもらうようタクシー会社に電話しました。
1時間半後ぐらいがちょうどいいと思います。ゆっくり歩きたい人、白雲台で休憩したり買い物をしたい人は、2時間後に来てもらうとちょうどいいかもしれません。
山頂からちょっと下ったところに仮設トイレがあります(100円のチップ制)。
下山はこちらから。ここから先は防衛省管理道路です。事前に佐渡トレッキング協議会へ登山届を出しておかないと通ってはいけません。
※以前は防衛省に届を出していたのですが、今は佐渡トレッキング協議会へ出すようです。
現在この施設は使用されていないらしいです。
あとは防衛省管理道路をひたすら下って行きます。
たまにちょっとした登りもあります。
標識を確認しながら、道を間違えないようにしましょう。
白雲台に到着しました。
管理道路のゲート横のロープを外して通ります。外したロープはまたつけ直しましょう。
この後、タクシーで両津へ戻りました。時間は40分ぐらいで料金は6,000円ちょい。金北山ライナーだと一人1,200円です(金北山ライナーの本数がかなり少ないので、事前に調べていきましょう)。
※料金はいずれも2019年時点。
途中で温泉に寄って汗を流して、プラプラ両津を散歩して海鮮定食を食べました。夕方のフェリーに乗って新潟港へ帰りました。おしまい。
金北山と縦走路の感想
「ドンデン山」から「金北山」への縦走路はとてもきれいな稜線が続き、まるでアルプスの稜線を歩いているような感じでした。稜線歩きが好きな人はぜひ訪れてみてほしいです。途中の「あやめ池」であやめが沢山咲いていたのも良かったです。「金北山」は山頂からの佐渡市の見晴らしがとても良かったです。
時期としては、お花が沢山咲いている5月が最適だと思います。それか、大野亀のカンゾウも見に行くなら6月上旬~中旬。夏の縦走路はけっこう暑いので、真夏は避けた方がいいかもしれません。それと、梅雨時季以降は今回のように刈払いが行われた後に行くのがいいと思います。佐渡トレッキング協議会の発信情報を確認したり、電話で問い合わせて状況を確認して行きましょう。
この日使用した主な道具
ノースフェイス(THE NORTH FAICE) TELLUS 35/TELLUS 30
「テルス」はノースフェイスの中でも特に人気のモデルです。容量の割にすっきりとしたシルエット。収納ポケットも多く、背面から開けられるのも便利。サイズ展開も豊富なので、自分に合ったサイズを選べるのも特徴です。
<TELLUS35>(男性用)
サイズ:M(43~51cm) 重量:M(1.31kg)
<TELLUS30>(女性用)
サイズ:M (39~47cm) 重量:M(1.25kg)
SCARPA(スカルパ) ハイドロジェンハイクGTX
アルパインブーツで有名な一流登山靴ブランド「SCARPA(スカルパ)」ですが、ハイキングシューズも出しています。特にこのハイドロジェンハイクGTXはメンズで片足428g、ウィメンズで360gととても軽量です。とても歩きやすいおススメの1足です。
「SOTO マイクロレギュレーターストーブ ウィンドマスター」
風や寒さに強いガスバーナーです。風が強い稜線上でも消えにくいので助かります。
「snowpeak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル」
ダブルウォール構造で熱を伝えにくくなっており、温かい飲み物は冷めにくい。冷たい飲み物は温くなりにくく、結露も出にくい。チタン製のため軽量。
「ハッカ油 スプレー」
主に虫よけ目的で使用しますが、暑い日に涼感を得るために使用することもあり。塗り過ぎにご注意ください。スプレーとボトルのセットがおススメ。