坂戸山(さかどやま、さかとやま)
・標高:634m
・所在地:新潟県南魚沼市
・山頂からの見晴らしはとても良い(越後三山や南魚沼の街並みなど)
・国の史跡に指定されている坂戸城跡がある
・例年12月~3月は積雪期
歴史ある坂戸城跡のある坂戸山は、山頂からの見晴らしが良く、春になると桜やカタクリが沢山咲くので人気のある里山です。
そんな坂戸山の冬季限定コース“北尾根”歩きに行ってきました。夏期は藪だらけの北尾根ですが、雪がある程度積もるととても見晴らしの良い尾根歩きが楽しめます。
駐車場情報
夏期の坂戸山は登山口(鳥坂神社前)や魚野川沿いの河川敷、銭淵公園などに駐車可能ですが、冬期になるとそれらが全て雪に埋まってしまいます。そのため、なるべく近場の公共施設の駐車場をお借りして登ることが多いです。
この日は 勤労者総合福祉センターの駐車場をお借りしました(※公に開放されているわけではありません)。
【春の坂戸山の登山記録はこちら↓】
この日のコース
駐車場 ⇒ 薬師尾根登山口 ⇒ 薬師尾根コース ⇒ 坂戸山山頂 ⇒ 北尾根 ⇒国道291号 ⇒ 駐車場
往復(周回)距離:5.7km 累積標高差:(上り/下り)570m/570m
薬師尾根登山口~山頂の標準コースタイム(夏期)は、上り1時間20分、下り1時間だそうです。北尾根は冬期限定なので標準コースタイムはありません。
※往復距離と累積標高差は概測
※積雪時は夏期よりも時間がかかることが多いので、余裕を持った計画を立てましょう
薬師尾根登山口 ⇒ 坂戸山山頂
駐車場から道路を歩いて薬師尾根登山口へ向かいます。
薬師尾根登山口です。鳥坂神社前駐車場は雪で埋まって1台も駐車できませんでした。元々広くない駐車場なので、除雪されても数台しか駐車できなかったりします。
※カメラの設定がおかしくなっていることに気づかず、ここから山頂までの写真に変なエフェクトがかかっています。ご了承ください_(._.)_
この日の薬師尾根コースはトレースがしっかりついていて、雪質も適度にしまっていました。ツボ足でサクサク登り出しました。
それにしてもこの日は久々の快晴で、青空に雪がとても映えます。
夏期はこれでもかというくらい階段が続くコースです。階段苦手な自分のような人には冬の方が逆に歩きやすい?
青空で気持ちが良いので、急登も楽しく登れます。天気で気分や調子がかなり変わってしまうのは私の悪い癖です(笑)
早いうちから山頂が見えます。冬は特に見晴らしが良いので分かりやすいです。
麓の見晴らしも最高です。景色を眺めたくなるので、疲れていなくてもたびたび足を止めてしまいます。
山頂手前で急登があり、一気に登ります。
坂戸山山頂に到着。この建物は富士権現社。冬は完全に雪囲いされて閉まっています。
山頂標識は雪の下。奥には越後三山(八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳)が見えます。
山頂でようやくカメラの設定がおかしいことに気づきました。ファインダーでずっと撮影していて、日光が強かったので、撮った画像(モニター)もよく見えていなかったのが原因です(涙)
坂戸山山頂~北尾根~駐車場へ
ようやくカメラの設定を元に戻し、越後三山(八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳)を撮り直し。
薬師尾根ピストンの場合は、山頂の先の「大城」まで足を伸ばすのも景色が良くて楽しいです。奥に見えるどっしりした山は「金城山」。さらに奥にちょこっと「巻機山」。
山頂へ戻ります。権現社は開いていませんが、お賽銭を入れて参拝。
帰りは「北尾根」で下山しました。アイゼンを装着して下山開始。
※「北尾根」は薬師尾根ほど登り下りしやすくはありません。薬師尾根より危険箇所も多いです。雪の状態にもよりますが、雪山初心者の人は薬師尾根で下山するか、「北尾根」を通る場合は経験豊富な人に付き添ってもらいましょう。
北尾根はずっと見晴らしが良くて気分が上がります。
「北尾根」は何か所か激坂があります。登るのは大変ですが、下りなので”尻セード”で楽々通過。
少し下ってきたところで山頂方面を振り返る。
クラックがあったり気温も上がってきて雪が崩れやすくなってきたので、歩く場所に気をつけます。
少し下ったところで広めの場所があったので、素敵な景色を眺めながらの昼食タイム。
この日はご当地カップ麺の「妙高とん汁ラーメン」 。
↑妙高市の人気店「とん汁 たちばな」。量が多いので、小食な方は小盛を頼みましょう。
この日も大活躍のテムレス。天気が良くて外すことも多かったですが、尻セードの時はやはり防水性の高いグローブが役立ちます。
冬は曇天の多い新潟県中越地方でこれだけ青空が広がると、もうそれだけで気分が上がります。さらにこの見晴らしの良さ。「ここは天国か!」という気持ち。
昼食を済ませ、コーヒーを飲んで休憩終了。気温が上がって踏み抜きが多くなってきたのでワカンを装着して下山再開。
このコースは何度かアップダウンを繰り返すので、単調な下山にならないのも楽しい。
「魚野川」に近づいてきたところでもう一峰ありますが、ここで左斜面を下ります。(トレースがあったので、真っ直ぐ進んで先の峰へも行くことができるようです)
けっこうな急斜面を下って行きます。ところどころ尻セードで楽をしながら下ります。
国道291号の「美佐島トンネル」手前へ下りました。
「美佐島トンネル」。ここから国道沿いの雪壁の上を歩いて戻りました。
失敗だったのはトンネルの所でワカンを外してしまったこと。この雪壁の上は、ワカンやスノーシューを履いていないとけっこう踏み抜きました。
途中で雪壁上のトレースも無くなったので、国道に下りて歩きました。車通りの多い道路なので、注意して歩きます。思っていた以上にしっかり除雪してあって、路側帯歩きでも安心できました。とてもありがたかったです。
さらに進むと歩道も除雪されてきたので安全に歩いて戻れました。おしまい。
冬の坂戸山の感想
「坂戸山」は麓からの距離や標高差がそれほど無いので、雪山でも人気の里山です。特に「薬師尾根コース」は登山者が多く、休日にはけっこうしっかりしたトレースがついて、割と登りやすいことが多いです。ただし豪雪地帯の南魚沼市にあるので、連日雪が降り積もればけっこうなラッセルを強いられることもあります。
また、今回下山で通った「北尾根」は登山者が比較的少ないので、雪があまり締まっておらずラッセルや踏み抜きも多くなります。危険箇所も薬師尾根より多いです。雪山初心者の人は経験豊富な人に付き添ってもらいましょう。ワカンやスノーシューを持って行くとよいです。
この日使用した主な道具
MAGIC MOUNTAIN 登山用 アルミわかん ラッセル2
シンプルなアルミフレームのワカンです。ワカンはスノーシュー程浮力はありませんが、軽量なのと小回りが利くので、急坂や細道の多い雪山登山に適しています。
SHOWA GLOVE TEMRES 02 winter ブラック
作業用グローブで実績のあるショーワグローブによるアウトドア防寒グローブ。安くて防寒性に優れています。雪の里山登山に最適です。「01 winter」にカフやストラップが付いてさらに便利になっています。
サーモス 山専用ステンレスボトル900ml
暖かい飲み物、冷たい飲み物を長時間保温できる最強の水筒。冬の登山では寒くてお湯を沸かすのも辛いときが多いので、この「山専ボトル」が大活躍します。