湯ノ丸山(ゆのまるやま)
・標高:2,101m
・所在地:長野県東御市・上田市、群馬県嬬恋村
・夏期にはレンゲツツジなど花が沢山咲くことでも有名
・標高1,730m程の地蔵峠から登り出すことができる
・山頂からの眺めがとても良い
「湯ノ丸山」は長野県と群馬県の県境にあります。夏期には群馬県の山としては珍しいアルプ的な風景と、花が沢山咲くことで人気の山です。6月中旬~7月上旬にかけて東側の「つつじ平」を中心にレンゲツツジが沢山咲き、国の天然記念物に指定されているそうです。
標高1,730m程の地蔵峠から登り出すことができるので、初心者やあまり体力の無い人でも登りやすい山です。山頂からの眺望もとても良く、名峰の景色を沢山楽しめます。
今回は6月中旬、「つつじ祭」2週目に登って来た時の記録です。
▼冬の湯ノ丸山、烏帽子岳の記事はこちら▼
駐車場情報
今回も長野県東御市(とうみし)の「湯の丸スキー場」駐車場を利用しました。第1駐車場が満車だったので、第2駐車場を利用しました。ちなみにトイレは第1駐車場にあります。
朝8時半頃に着いたのですが、第2駐車場はまだ空いていました。係の人が、入ってくる車1台ごとに「奥から詰めて駐車しろー!」と大きな声で誘導していました。皆さん手前に停めずに、奥から詰めましょう(笑)
この日のコース
駐車場 ⇒ 湯ノ丸スキー場ゲレンデ ⇒ つつじ平 ⇒ 鐘分岐 ⇒ 湯ノ丸山山頂(南峰) ⇒ 北峰 ⇒ 湯ノ丸山山頂(南峰) ⇒ 鞍部(湯ノ丸山~烏帽子岳間) ⇒ 中分岐 ⇒ 湯の丸キャンプ場 ⇒ 駐車場
往復(周回)距離:5.8km
累積標高差:(上り/下り)450m/450m
標準コースタイムは、往路1時間40分、復路1時間30分です。
※往復距離と累積標高差は概測
スキー場駐車場 ⇒ つつじ平
道路を渡ってスキー場へ入ります。車の往来に気をつけましょう。
スキー場のリフトに乗って「つつじ平」へ行くこともできます。リフトに乗って上から眺めるのも良さそうですが、距離も標高差も大したことないので、リフトを使わずに登ることにしました。
▼リフトの営業時間や料金など詳細はこちら▼
放牧牛のための柵でしょうか?人間でもふくよかな人だと通るのがきつそう(笑)
ゲレンデにも結構レンゲツツジが咲いていました。
レンゲツツジを眺めながら登っていきます。
この日は前橋で最高気温35℃を超えたぐらい暑い日でした。湯の丸高原は標高1,700mほどなので気温もその分低いですが、それでもそこそこ暑かったです。
でも大した登りではないので、少し汗ばんだ程度でほどなくリフト終着点に到着。
案内図とレンゲツツジ群落の解説板があります。これによると、放牧牛が有毒成分の含まれるレンゲツツジの葉を食べないため、レンゲツツジが残って大群落ができるようになったとのこと。
今では放牧牛が減ったので、レンゲツツジの数も減っているのだとか。そのため地域住民による保全活動を行っているそうです。
ここでリフトに乗ってきた人たちと合流します。急に賑やか。
しばらくなだらなか道を進むと「つつじ平」に出ます。
この日はまだ5,6分咲きと書かれていましたが、それでもこれだけのレンゲツツジが咲いていました。
レンゲツツジと奥にはこの後登る「湯ノ丸山」。レンゲツツジは6月下旬に最盛期を迎えるようです。
「つつじ平」を通りながら「湯ノ丸山」へ向かいました。
湯の丸高原にいる天然記念物の高山蝶を保護しましょうと書かれた掲示。日本語の掲示もあるのかな?
つつじ平の奥に進むと、藪漕ぎまではいかないもののビシバシ草木が身体に当たってちょっと痛い。暑そうだったので短パンで来ようかとも思いましたが、長パンで来て良かった(笑)
東屋とテラスがありました。
テラスは先客がいたので写真を撮らず。横に設置されていた「浅間・烏帽子火山群」の解説板。
「つつじ平」もそろそろ終わり。
ツツジ平の奥に見えるボコっとした山は「桟敷山」と「小桟敷山」だそうです。
小休憩した後、「湯ノ丸山」へ向かいます。
つつじ平 ⇒ 湯ノ丸山山頂
なだらかな道をテクテク。
ここら辺は高原散歩気分です。
なだらかな道を進んで「鐘分岐」に到着。
鐘の上にある風見鶏が好き。
「鐘分岐」から先は徐々に傾斜が高まっていきます。
途中で足を止めると八ヶ岳連峰が見えました。
岩も増えてきて足場が不安定な箇所もありますが、全体的に登りやすく整備されています。
ウマノアシガタ
イワカガミ等々、ツツジ以外の花も沢山咲いていました。
ツツジの蕾もかわいい。
途中で「つつじ平」の方を見下ろすとレンゲツツジの群落が見えました。最盛期にはもっと朱色が広がっているのでしょうね。
冬に登った時には凍り付いた枝がビシバシ顔に当たって苦労した辺り(笑)
もうすぐ山頂。
山頂が見えてきました。沢山の人がいます。
「湯ノ丸山」山頂に到着。標高2,101mです。山頂は岩だらけですが、広くて360度のパノラマ景色を楽しめます。
湯ノ丸山山頂 ⇔ 北峰
中央奥には「浅間山」。
巨大な壁のように連なる「北アルプス」。
田代湖方面。良い雰囲気の写真が撮れたので、知らない方を勝手にモデルとして使用させていただきました(笑)
山頂(南峰)から北峰にも寄っていきます。
南峰と北峰の間は、笹原の中で緩やかな稜線歩きが楽しめます。
奥の岩だらけの箇所が北峰山頂。
北峰に到着。山頂標識はありませんが、ここも見晴らしがとても良いです。
「烏帽子岳」には今回は行きませんでした。それほど距離や標高差が無いので、時間や体力に余裕がある人は「湯ノ丸山」とセットで登ることをお勧めします。
北峰から南峰(湯ノ丸山山頂)を眺めると沢山の人が。この時期は特に人気なんですね。
南峰へ戻ります。
お昼ご飯は下山後にお店で食べる予定だったので、少しだけ山頂で休憩。
八ヶ岳連峰も見えますね。
「烏帽子岳」と北アルプス。「烏帽子岳」山頂に登っている人達も見えます。
湯ノ丸山山頂 ⇒ 鞍部 ⇒ 駐車場
そんな「烏帽子岳」方面から下山。
「烏帽子岳」方面への道は岩が多めでそこそこ急坂。
あまり日当たりは良くない印象ですが、ここでも所々レンゲツツジが咲いていました。
鞍部(湯ノ丸山~烏帽子岳間)に到着。
木陰に岩のイスがあり、休憩場所として最適ですね。
「烏帽子岳」はまた今度。
鞍部から「湯の丸キャンプ場」を経由して駐車場へ戻ります。
これ何て鳥ですかね?
サラサドウダンも沢山咲いていました。
緩やかな坂を下って行きます。
「中分岐」に到着。
「中分岐」から「鐘分岐」方面の道にもレンゲツツジが沢山咲いていました。ここを通って登るのも良かったかも。
キャンプ場近くにある「臼窪湿原」。木道が整備されていましたが、あまり湿原という感じがしなかったので寄らず。
営業していなかったのか、キャンプ場は人がほとんどいませんでした。ここから先は舗装路を歩いて戻りました。
スキー場駐車場に戻ってきました。朝は空いていた第2駐車場も、戻って来た時には満車状態で驚きました。おしまい。
夏期の湯ノ丸山の感想
レンゲツツジの咲き誇る時期になると沢山の人が訪れる「湯ノ丸山」でした。冬も良かったですが、夏期も登りやすくて眺望も良い素敵な山でした。レンゲツツジをはじめ、沢山の花が咲いていました。
贅沢を言えば、青空が広がっていればもっときれいだったでしょう。でもレンゲツツジが沢山咲くのはちょうど梅雨時期なので、雨が降らないだけマシですかね。6月下旬が見頃らしいので、行ける人はぜひ訪れてみてください。
下山後に立ち寄った場所①
「アトリエ・ド・フロマージュ 東御本店」。チーズ専門店で、購入と飲食ができます。新潟には無いお店で以前から気になっていたので初訪問。チーズケーキを持ち帰り購入。暑かったのでチーズが入った濃厚なソフトクリームも食べました。景色も良くてウマーでした。
下山後に立ち寄った場所②
昼食に「信州蕎麦の草笛 小諸店」へ。近くに「小諸駅」、隣に「懐古園」があります。ちなみに写真の犬は店の看板犬ではなく、別のお客さんの連れてきた犬です(笑)
「藤村(とうそん)そば」。小諸に縁のある島崎藤村の好きな食材が入っているのか、何なのか分かりませんが、「草笛 小諸店」でしか食べられないそうです。とろろ、かきあげ、りんごの天ぷら等が入った具だくさんの冷やし蕎麦です。
友人が食べた「そば定食」もユニークで、ごまおはぎが2個付いてきます。プラス100円でくるみおはぎに変更できるそうです。
下山後に立ち寄った温泉
新潟への帰り道に寄った日帰り温泉施設「みづほ温泉 湯楽里館」。景色の良い露天風呂が気持ち良かったです。料金も良心的。2階にはワインとビールのミュージアムもあります。
この日使用した主な道具
Karrimor(カリマー) バックパック cleave 30
ロールトップタイプのバックパックですが、前面ジップから荷室へアクセスできます。ショルダーハーネスにボトルホルダーやアタッチメントループがあり便利です。900gと軽量。
イスカ(ISUKA) フォールドアップクーラー
軽量で比較的嵩張らない保冷バッグです。夏場は凍らせたペットボトル飲料を保冷剤代わりに入れて冷やしています。
東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) 消音機能付
簡単にONとOFFを切り替えられ、カラビナもついているので便利です。音はガチャガチャしておらず、余韻の残る澄んだ音色です。